世界侵略計画 後編
以前、ここでリナックスのシェア率は1パー前後なんて書いたけどこれはあまり正しくないかもしれない。なにしろこの数字のソースは自分が数年前に読んだものだから。今はもっと増えてるかもしれない。
というのも世界で普及してるアンドロイドはリナックスをベースに作られてるらしいから。これはリナックスユーザーにとってはもう常識なので今更自分ごときが言うことでもないんですけどね。もちろん、自分が持ってるのもアンドロイド。アンドロイド持ってる人は自覚がないかもしれないけど立派なリナックスユーザーなのです。いや、決してアップルが嫌いってわけではないんですよ? なにしろMacプロも買ってるし。中古のジャンクだけど。
それに中国も公的機関はリナックス使ってるっつーから結構なシェアではないだろうか。これ聞いてリナックス嫌いになる人も多いかもしんないな。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いとばかりに。そういう人は明日からアイフォーンを買いましょう。
スマホ界ではアップルとリナックスが激しい一騎打ちをやってる最中ってとこでしょうか。リナックスはオープンソースだから開発しやすくコストも抑えられるってメリットがあります。アップルみたいな超企業でもないかぎり自前でOSなんか用意出来んでしょ。
数年前、マイクロソフトもウィンドウズをベースにした独自のスマホで参入ってニュースもその道に詳しい人なら大きなトピックだったはずなんだけど、なぜかこちらは特に話題になることもなく消えてしまった。参入が遅すぎたのと、PCのシェア維持に専念したかったのかも。ま、素人の自分には知るよしもないのですが。
あと家庭用ゲーム機、初代プレステもリナックスベースだったのもその道の人には有名な話。当時の自分は全く知らなかったけど、自分も結構昔からのリナックスユーザーだったのです。そう考えるとこのフリーOSは割と昔から社会、生活に浸透していたわけです。名前知らなかっただけで。
それと雑誌に載ってた記事の受け売りだけど、割と大きなPCメーカーの偉い人がリナックスは使えないOS、と公式の場で発言してたらしい。その記事読んだだけでは発言の意図はよく分かんなかったけど、PCメーカーがフリーのOSをなぜ切り捨てる必要があるのか。OSなんてユーザーが自己責任で使うもんだと思うんだが……そのメーカーってのもローコストのPC作ってて有名な会社だからリナックスを敵視する必要もないと思うのですが。まあ色々事情があるのでしょう。しかしいまやマイクロソフトとリナックスの距離はぐっと近付き、限定的だけど互換性まで持ちつつあります。いつかこのふたつのOSも公式な互換環境を備える日が来るかもしれない。
……来ないかもしれない。
かといって決してフリーOSを手放しで支持したいわけでもないのです。そりゃOSなんて超便利なもんをフリーで配布してくれるのはありがたい。自分もそれで助かったし楽しませてもらってるし。しかも高性能ときたもんだ。しかし……その狙いはどこにあるのか、自分ごときにはサッパリ分からず。これをタダで配布するメーカーや財団に何かメリットあるのか? 開発だってタダじゃないだろうし、ましてやボランティアなんてレベルじゃない。いちおう寄付も募ってたりするけど、それで成り立ってるとも到底思えません。寄付……自分もするべきだろうか? もし、このフリーのOSがシェアを伸ばして商用OSも駆逐して、世界中のPCにこれが組み込まれたとしたら、その時彼らはどんな行動に出るのか? すでに何らかのプログラムが組み込まれていたとしたら? 誰も知らないところで情報が管理されてたら?
なんてのはただの陰謀論でしょうか。本当にただの善意かもしれませんし。しかしタダより高いものもありませんし、地獄への道は善意で敷き詰められてるともいいます。自分はフリーのOS楽しませてもらってこうしてフリーのエッセイなども書いちゃいますが、決して啓蒙したいってわけでもないのです。