お姫様抱っこ…?
青「なあなあ」
雫「??」
自分の教室にて、僕こと夜明雫月は友人、神楽坂青斗に話しかけられていた。
青「お前って好きな人いねぇの?」
雫「……」
「…いないよ。どうしたの急に」
青「いやぁ…俺最近気になる人出来てさあ」
雫「へぇ」
「一応聞いといてあげるよ」
「気になる人って誰?」
青「1年の神崎時雨って人」
雫「…ああ…あの子か」
青「あ?お前知ってるのか?」
雫「まあね」
時雨とは毎日残って練習してる同じパートの後輩。
青「お前が覚えてるのって珍しいな」
雫「…そう?」
青「そうだろ」
雫「ある程度は覚えてるけどなあ」
「それと時雨とは同じパートだし」
青「…ああ…吹奏楽部だっけ?」
雫「そ」
青「いいなぁ〜…変われよぉ」
雫「やーだね」
時雨のどこに惚れたのかは聞くまでもないが、案外青斗が女の子に惚れるのも多くは無い為時雨はすごいなと感じた。
✧• ──────────── •✧
雫「…」
「今日も居残りですか後輩ちゃん」
時「ピャッ」
「び、びびびっくりした!!!」
雫「そんなに?」
今日も残って練習していたら先輩がいつのまにか私の隣にいた。
時「て…てかその…後輩ちゃんって呼び方やめてくださいよ、」
雫「んえ?別の呼び方がよかった?」
時「い…いや…」
「なんというか…なんというか…なんかウザイので」
雫「そっかー」
「じゃあ普通に時雨でいい?」
時「はい」
「…んー…今日はもう帰りましょうかねー」
そういい私は楽器をもう1つ隣の席に置き、自分の席で椅子をグラグラと揺らす。
雫「後h…時雨、それ危ないよ?」
時「大丈夫ですよ多分」
雫「多分て…」
そういう先輩を無視し私は椅子を揺らし続ける。
…が…
この時先輩の言うことを聞いていれば良かったと…私は後悔することになる。
「……っえ」
突然椅子がそのまま後ろへと倒れていく。
制御が効かない。掴める物もない。
…このままだと私は床に頭をぶつける。
そしたら…最悪…。
そう嫌なことばかりを思言うかべ、『止まれ』と思う私ととは対称に椅子は重力に従い下へと落ちていく。
✧• ──────────── •✧
「……ぁ」
私は文字通りそのまま落ちた。…えぇ、落ちましたとも。
だけど私の身体はどこも痛くなかった。
…そろそろ現実を受け入れようと思い私は恐る恐る目を開ける。
雫「…ん」
「大丈夫?」
そこには先輩がお姫様抱っこをし私を救出していた。
…何故?????
…冷静に考えよう。
私は椅子で遊んでてそのまま落ちて…
先輩にお姫様抱っこされて助けられた…と。
(………)
お姫様抱っこ…
その事実に初心な私が冷静にいられるわけもなく…
「ピャァァァァァァァァァア」
…と、声にならない悲鳴をあげるのであった。




