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説明

家に帰り部屋に入るとどっと疲れが出てしまった。

さっきはハイになっていたからだけど今思い返すと最高に恥ずかしい。


ドンっ!


隣の部屋から凄まじい音がする。

なるほど。兄妹長く生活してるとその音で今陽菜がどんな顔してるか大体想像できるものだ。


ドンッ!ドン!


要約すると十秒以内に来い。でなければ殺すだそうだ。


うん。すっかり陽菜のこと忘れてた。

人間は不思議なもので10秒あれば逃げた方が得か謝った方が得かを考えながら行動に起こせるみたいだ。


10秒と経たずに俺は土下座したまま陽菜の部屋のドアを開けた。


「あら!てっきり発情してストーカーさんと今頃駆け落ちでもしたのかと思ったらこんな情けない姿で土下座してるなんて」

「誠に申し訳ございませんでした」

「キッモ」


手をグリグリと踏まれながらも体勢は崩さない。

顔を上げる方が怖いからだ。


「で?どうしてストーカーさんのお手伝いしたの?」

「えーと、簡単に言いますと」


俺は今日あったことを纏めて陽菜に伝えた。


「ふーん。で?」

「以上でございます」

「はぁ、おにいは助けるつもりでやったかもしれないけどそうじゃないってことわかってる?」

「え、と。どういうことでしょうか?」

「フォロワーが増えればアンチだって加速度的に増えていくのもわからないの?」

「あ、」

「今恐らく雨のように罵詈雑言が飛んでるでしょうね」

「すまない」

「謝るのは私じゃないでしょ。今すぐストーカーに電話でもしなさいよ」

「はい!」

「ったく。なんで私があんなストーカーのこと気に掛けないといけないの」


勝手に委員長のことを撮って陽菜も怒っているはずなのにそれより先に委員長のことを心配するのは同じ活動者としてアンチには思う所があるのかもしれない。


俺は自分の部屋に戻り委員長に電話を掛ける。

3コールほどで出てくれて少し安心した。


「委員長!今大丈夫か!?」

「えぇ!?大丈夫ですけど……」


委員長のいつも通りの声に安心したが、まだ見てないだけかもしれない。


「そ、そのアンチとか来てない?」

「あぁアンチならいっぱい湧いてますよ」

「ほんとにごめん!」

「どうして謝るんですか?」

「俺あの時いい写真撮って黙らせようと思ったんだけど浅はかだった」

「新城くんは謝らないでください。あんな最高の写真を撮ってくれたんですから」

「でもそのせいでより深刻に」

「うふふ」

「え?」


電話越しに委員長の笑い声が聞こえて俺の頭の中は整理が付かない。

笑い終わったと思ったらカチャと音がした。


「何万のいいねより大切ないいね貰ったからね」

「え?」

「なんでもないよー。それより虎生くん妹さんにありがとうって伝えてて」

「わ、わかったけどほんとに大丈夫?」

「もっちろん!じゃあまた明日学校で!」

「うん。しっかり伝えたおくから。また明日」


よくわからないが委員長が大丈夫ならよかった。

陽菜の部屋に戻り委員長の言葉を伝える。


「へーまあ見つけられたならよかったんじゃない?」

「どういうことだ?」

「どうだっていいでしょ。それよりおにいそろそろ覚悟はいいかな?」

「えーと……今回の件は1件落着ということで…」

「んー?」

「すみませんでした。もう勝手なことしません」

「ったく。いいよもう怒ってないから。

それより心配したんだからね。中々帰ってこないしスマホみたらストーカーが絶対おにいが撮った写真投稿してるし」

「ほんとに悪かった」

「今回は許す!ただし私に似合ってる衣装を用意することいい!!?」

「はっ!はい!!」


勢いではいって言っちゃったけど陽菜に似合う衣装か。

まあ見つかるだろ!よっぽどセクシーじゃなかったら着てくれるだろうし!


「じゃあ、おにい楽しみにしてるから!」

「おう!めっちゃ可愛いの用意するからな!!」

「………なんかキモいかも」


なんでだよ。

とまあ急に出てきた委員長問題はこれで解決したんだ。

あとは明後日の三上先生か……なんとかなるだろ!







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