EPISODE.98話〘武人達の死闘決着〙
2本目です。(`・ω・´)ゞ
リョウVS魔人クライザーヴァイザ編後編です。
最後まで読んで頂けたら幸いです。
リョウと魔人クライザーヴァイザの戦闘は、さらに激しさを増していた。
[[ハァァァァァァァァァ!!]]
[【魔烈空脚】!!]
[【鎌鼬烈風】!!]
[捉えた!!【魔闘昇煉撃烈破】!!]
[甘いっす!!【風水斬撃烈破】!!]
[……ドゴォォォン!!(衝撃音)]
[……ズドォォン!!(壁に激突した音)]
[……ガハッ!!]
[……ぐはぁっ!!]
リョウもクライザーヴァイザも、防御を捨てて真正面からぶつかり合っていた。
互いの技の衝撃だけで、何度も壁へ叩きつけられていく。
[な……何て戦いだ……。リョウも、あの魔人も……]
[……ああ。俺たちと戦ってた時、本気じゃなかったって事かよ……]
[状況は互角に見えるけど……リョウが少し押されてるわ……]
シーラレイの予想は正しかった。
リョウは、魔人オーガデビルデオとの死闘を終えた直後、そのままクライザーヴァイザとの連戦に突入していた。
疲労は確実に蓄積している。
だがリョウは、それを一切見せないように、威圧感のあるオーラを放ち続けていた。
一方のクライザーヴァイザは違った。
リョウの底知れない潜在能力に、恐怖を感じ始めていたのである。
障壁を纏えば優位に立てる。
そう思っていた。
だが、リョウはその障壁すら容易く破壊した。
下手をすれば、自分が殺られる――。
そう感じたからこそ、クライザーヴァイザは小細工を捨て、真正面から戦う道を選んだのであった。
互いに激しく戦い続け、疲労は限界へ近づいていた。
[リョウよ……決着をつけるぞ。次が最後の一撃だ。我が最大奥義、全てを賭ける!!]
[わかったっす。自分も最大攻撃でケリをつけるっす。]
2人は同時に力を溜め始めた。
全てを懸けた、最後の奥義。
しかし、リョウ自身は気付いていなかった。
極限まで集中した事で、トレンと同じ“覚醒状態”へ入っていた事に。
相手の動き。
攻撃の軌道。
反応。
その全てが、見えていた。
[……不思議な感覚っすね。ヤツの死相が見えるなんて……。でも、今は殲滅が先っす。]
リョウは静かに笑った。
その笑みを見た瞬間――
クライザーヴァイザの全身に悪寒が走った。
[何だ……今の感覚は……!? 攻撃しなければ……ヤバい!! いくぞ!! リョウ!!]
[ああ!! 殺ってやるっす!!]
互いに構える。
凄まじい集中。
あまりの威圧感に、ガッサ・オーガロ・シーラレイは息苦しさすら感じていた。
周囲の瓦礫が崩れ落ちた、その瞬間――
2人は同時に動いた。
[喰らえぇぇぇ!! 魔人奥義!!【魔慟黎暗黒烈破】!!]
[ハァァァァァァァァァ!!]
リョウは奥義を放つ直前、クライザーヴァイザの攻撃を真正面から喰らった。
[[[リョウ!!]]]
だが――
リョウは倒れなかった。
限界を超えたまま、最後の奥義を放った。
[いくぜぇぇぇ!! ハァァァァァ!! 奥義!!【滅覇獄殺】!!]
[ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!]
クライザーヴァイザは崩れ落ちながら、静かに言った。
[……み……見事だ……リョウ……。貴様の……勝ちだ……]
[……ズドォォン!!(倒れた音)]
――魔人クライザーヴァイザ、殲滅。
リョウは、クライザーヴァイザが倒れた場所に浮かぶ魔法陣を見つめた。
[……まさか、体内に隠してたとはっすね。……でも、ヤツは悪いだけの魔人じゃなかったっす。]
リョウは戦闘中、クライザーヴァイザの角を密かに回収し、マジックボックスへ収納していた。
[本当は……殺りたくなかったっすけどね。……安らかにっす。魔人クライザーヴァイザ。]
リョウは魔法陣を破壊した。
すると――
魔人オーガデビルデオを倒した時と同じように、上空を覆っていた暗闇が晴れ始めた。
バザドルの街にも、再び光が戻っていく。
[これで、右側周辺は殲滅完了っすね……]
その時、シーラレイ達と従魔達が駆け寄って来た。
[リョウ!! 無事なの!?]
[シーラレイさん……ガッサさんとオーガロさんの状態は……?]
[大丈夫よ。回復して向こうで待機してるわ]
[そうっすか……良かっ――]
[――っ!!]
[急いで……トレンの所に……]
[ドサッ……!!(倒れた音)]
[リョウ!! しっかりして!! リョウ!!]
シーラレイ達の姿を見て安心した瞬間――
リョウの集中は完全に切れた。
限界を超えていた身体は、その場で崩れ落ちる。
シーラレイは咄嗟にリョウを支えた。
[かなりダメージを負ってるわ……!! 急いでガッサとオーガロの所へ戻るわよ!!]
[みんな集まって!! 【ワープ】!!]
シーラレイはワープを発動し、ガッサとオーガロの元へ移動した。
2人はリョウの状態を見るなり、顔色を変えた。
[こりゃ……中央広場どころじゃねぇな……]
[ああ。まずは隠れ場所を探して治療が先だ。シーラレイ、移動するぞ!!]
[わかったわ。トレンには私から報告しておく!!]
ガッサ、オーガロ、シーラレイ達は敵に見つからない場所へ移動した。
そしてシーラレイは、トレンへ現状を報告する。
リョウの治療回復が、静かに始まるのであった。
次回はバザドルの街戦闘編トレン編をお送り致します。お楽しみに
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