EPISODE.8話〘共同制作の魔法杖〙
本日2話分投稿です。(`・ω・´)ゞ
俺は、ドリアードの枝を使って杖を作ろうと考えていた。
器用値もある程度高いし、ここで新しいスキルを取ることにした。
ちなみにレベルアップごとに+3P獲得できるため、現在の所持ポイントは21Pあった。
習得に必要なポイントはスキルごとに異なるため、慎重に選ぶ必要がある。
イベントクエストでもポイントが手に入るらしいが――それは後でリョウに聞いて初めて知った。
俺はスキル一覧を開き、【鍛冶】を10P消費して習得した。
「よし、これで武器も防具も作れるな。やってみるか」
俺はドリアードの杖作りに取りかかった。
初めての作成ということもあり、緊張しながら作業を進めていく。
慣れない工程に苦戦しつつも、完成が見え始めた頃――エアネスが声をかけてきた。
「エアネス、どうした?」
「その杖を少し見せてもらえますか?」
「ああ、いいぞ」
俺は作りかけの杖を渡した。
その瞬間、エアネスの表情が変わる。
何かを感じ取ったように目を見開いた。
そして少し緊張した声で言った。
「この杖に、私の魔力を付与してもよろしいでしょうか?」
「せっかくの初制作だしな。エアネスがやりたいなら頼むよ。共同制作ってやつだな」
「はい!ありがとうございます!」
エアネスは嬉しそうに杖を握りしめた。
その瞬間――
淡い光がエアネスと杖を包み込む。
魔力を流し込んでいるのだろう。
俺は静かにその様子を見守った。
しばらくして光が収まると、エアネスは小さく息を吐いた。
「無事に付与が完了しました」
「お疲れ。無理してないか?」
「はい、大丈夫です。どうぞ、トレン様」
「“様”はやめてくれ。なんか落ち着かないからさ(笑)」
「わかりました。ではトレンさんとお呼びします」
俺は苦笑しながら杖を受け取り、最後の仕上げを行った。
そして――完成。
すぐに【鑑定】を発動する。
その瞬間、思わず声が出た。
「えええええ!? 何この性能!?」
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武器:エアドリアード杖
レア度 ★5 品質★7
耐久:300(風耐性)
攻撃+46 魔法力+31
重量:4
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まさか、いきなり高レア装備が完成するとは思わなかった。
(なんでだ……?)
しばらく考えた後、すぐに理由に思い至る。
エアネスの【生産術EX】と【合成EX】の影響だ。
――やはり、エアネスはただのシルフではないのかもしれない。
そんな考えが頭をよぎった。
ちょうどその頃、リョウが戻ってきた。
俺たちは情報交換をすることにした。
まず、この街は第1エリア中央にある“始まりの街”らしい。
東西南北には別の街が存在するが、距離はかなりあるようだ。
さらに、第1エリアには未解放エリアも多く存在しているという。
どうやら開放条件があり、攻略組も苦戦しているらしい。
そしてリョウは、一枚の地図を取り出した。
「その地図、どうしたんだ?」
俺が尋ねると、リョウは苦笑した。
NPCの手伝いで街の清掃などをしていたところ、感謝の印として貰ったものらしい。
……本当にリョウらしい。
困っている人を放っておけない性格だ。
だが、この地図はかなり大きい収穫だった。
俺達はそれぞれ今日の成果を整理し、明日は街の外へ出て新しい杖の試運転をすることに決めた。
その日はログアウトし、俺は翌日の仕事に備えて眠りについた。




