EPISODE.64話〘最凶龍の猛攻!絶望の黒炎砲〙
急遽2話分目の投稿を致します。
最後まで読んで頂けたら幸いです。
俺たちは、黎極黒虹翼龍オードラレックとの戦いに挑んだ。
[いくぜ!【闘魂】!【闘神速】!! 先手必勝!! 喰らいな、【衝撃波】!!]
リョウが攻撃を仕掛けた瞬間、オードラレックを覆う「何か」に弾かれた。
リョウの体は凄まじい勢いで吹き飛ばされ、岩壁にめり込んだ。
[がはっ!! ……]
[リョウ!!]
俺は即座にオードラレックへ【鑑定】を飛ばした。
奴は全身に強力な【障壁】を纏っていた。
俺はすぐさまバフをかけ、従魔たちへ指示を飛ばす。
[ちっ! 我が名はトレン、汝に大いなる守護神の加護を。我らに加護を与えよ。【ガードシールドフェイズ】!!]
[エアネス!! 【風神壁】! ペルナギ!! 【防圧壁】を頼む!! ヴィーシュはリョウの所へ向かって、この【ポーション・上】を渡してくれ。ヴィーシュには後で重要な役割があるから頼んだぞ!!]
[クワァ!]
俺はヴィーシュに【風圧壁】と【水圧壁】を重ねて纏わせた。
ヴィーシュは【飛行】を使い、リョウの元へ急行する。
[ヴィーシュ……?]
[クワァ!]
[トレンさんからか……助かったっす。ポーション・上、受け取るよ。ありがとな、ヴィーシュ!]
ヴィーシュはリョウへ薬を届けると、すぐに俺の元へ戻ってきた。
[障壁を纏っているとは厄介だな……。あれを使うか。まだ一度も試したことはないが、やるしかない。エアネス、ヴィーシュ、ペルナギ! 今から俺が魔法を唱える。10秒だけでいい、奴の意識を逸らしてくれ。頼む!]
[ハイ!]
[クワァ!]
[[……コク(頷く)]]
俺は新しく手に入れた杖を構え、防御魔法を唱え始めた。
[(ナーチ、力を貸してくれ……!)我が名はトレン、汝の加護を授け、我の生命を護りし大いなる守護獣の力を我に捧げよ! 【ホーリープロテクエクセルガード】!!]
俺とリョウ、そして従魔たち全員を、幾重もの強固な防御壁が包み込んだ。
[よし、頼んだぞ。作戦開始だ!!]
エアネス、ヴィーシュ、ペルナギがオードラレックへ突撃する。
オードラレックは嘴から黒炎弾を放つが、俺の張った障壁がそれを完全に防ぎきった。
だが奴は、さらに威力を高めた黒炎砲を放つ構えを見せる。
[風神壁!!]
[クク……ククワァァァァァ!!]
[[……コク!!]]
エアネスたちは【風神壁】【風の大地】【防圧壁】を同時に放ち、迎え撃つ。
直後、オードラレックの黒炎砲と、三体が放った防御スキルが真正面から衝突した。
凄まじい衝撃波が発生し、両者とも耐えきれず岩壁へと叩きつけられる。
[今だ!! 我が名はトレン、汝に命ずる。聖なる光の加護を受け、汝の力を天空の生命へ捧げ、我に聖なる光を与えよ。我の生命にかけて、汝の聖なる光の魔力を我に力を与えよ! 光魔術奥義【アルティメットホーリーエクストリングレイン】!!]
上空から降り注いだ無数の光線が、オードラレックの障壁を粉砕し、ついにその巨体へ直撃した。
[いきなり奥義を放つことになったが、流石の威力だな……。強化した杖の力か。ありがとな、ナーチ]
[さて……今のうちにリョウと合流だ!]
俺は急いでリョウの元へ駆け寄った。
[大丈夫か、リョウ?]
[何とか大丈夫っす。けど、想像以上に苦戦するっすね……]
[ああ、とりあえず【光冥乃氷輪】の連中と合流しよう。その前にヴィーシュ、ヴェイルガー。このアイテムを預ける。奴が襲ってきたら、それを投げるんだ。頼んだぞ]
[クワァ!]
[クヴァ!]
準備を整えようとした次の瞬間、凄まじい速度で「何か」が飛来した!!
[風神壁!!]
[シールドプロテクト!!]
[トレンさん、下がって!! 【衝撃波】!!]
リョウの【衝撃波】が間一髪でそれを防いだ。
俺の防御壁を次々と貫通し、勢いが落ちたところでようやくリョウが弾き飛ばしたのだ。
防いだ物を見て、俺たちは驚愕した。
[は……羽根だと……!?]
嫌な予感が走り、俺は即座に叫んだ。
[ヴィーシュ! 【トルネードバード】!!]
[ヴェイルガー! 【ハリケーンファイヤー】!!]
指示を出した直後、視界を埋め尽くすほどの羽根が飛来した。
一発一発が重く、凄まじい威力の波に徐々に押し込まれていく。
オードラレックの攻撃は止む気配がなく、むしろ激しさを増していた。
俺は咄嗟にヴィーシュとヴェイルガーを庇うように前へ出た。
身体中へ羽根が突き刺さり、岩壁へと吹き飛ばされる。
[がはっ!! ……]
ダメージを負いながらも、俺は必死に杖を握り直す。
リョウもまた、従魔たちを庇って吹き飛ばされていた。
[がはっ! ……]
[リョ、リョウ……大丈夫か……?]
[ゴフっ!! ……だ、大丈夫……っすよ……]
[流石に……ヤバすぎる敵だな]
[そうっすね……。でも、諦める気はないっすよ]
[全くだ……同意見だぞ]
これだけの攻撃を叩き込んでも、奴にはまだ2割ほどしかダメージを与えられていない。
従魔たちが、ボロボロになった俺たちの周囲へ集まってくる。
[ギジャァォォォォォォォォォォォォォ!!]
俺たちが動けないと判断したのか、オードラレックがトドメの一撃を放つべく、嘴に巨大な黒炎砲を収束させた。
俺たちは傷ついた従魔たちを抱え込み、死を覚悟する。
放たれた黒炎砲が直撃し、激しい爆風と煙が立ち込めた。
煙が晴れた後には、巨大なクレーターだけが残されていた。
オードラレックは獲物を仕留めたと確信したのか、その場を飛び去っていく。
俺たちは殺られた――。
……そう思われた。
だが。
俺たちは、まだ生きていた。
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次回もお楽しみに
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