EPISODE.233話〘特殊イベント終焉――光の精霊の卵、そしてそれぞれの道へ〙
いつも読んでいただきありがとうございます。
今回は、ナギサとバレグの特殊指名依頼がついに完結します。
二人が手にする報酬、そして新たな旅立ちを、最後まで楽しんでいただけたら嬉しいです。
それでは、第233話をお楽しみください。
光の精霊の里からスヴァログの街へ戻って来た俺たちは、その場で別れた。
トレンたちと別れたナギサとバレグは、特殊指名依頼を終え、アイテム屋の主人・ナジェルの店に向かった。
[ナジェルさん、依頼の素材と鉱石を持って戻って来ました。]
[おお、本当か? 見せてくれ。]
ナギサは依頼された鉱石を、バレグは素材を取り出した。
[おお、確かに本物だ。これで妻の病気を治し、息子に最高の武器と防具を作ってやれる。ナギサとバレグだったね。ちょっと待っておれ。]
ナジェルさんは奥へと向かった。
しばらくして、奥から戻って来た。
[済まないね。お待たせしたね。ほれ、約束の報酬【光の精霊の卵】二つだ。]
ナギサとバレグは【光の精霊の卵】を受け取った。
[ありがとうございます。]
お礼を言ったその時、ナギサの袋から鉱石が落ちた。
[あっ!……]
ナジェルさんは鉱石を拾い、ナギサへ手渡した。
[その鉱石……余程大切な鉱石をお持ちなのですね。落とさない様にしなさい。まさか私でも実物を目にするとは驚きですよ。]
[これは、ある知り合いに頂いた鉱石です。でも、教えてくれず、自分で調べろと言われたのです。]
[ナジェルさん、もしかしてこの鉱石を知っているのですか?]
バレグはナジェルさんに問いかけた。
だが、意外な返事が返って来た。
[ええ、知っていますよ。王都の街の鉱石図鑑でね。私も実物は初めてですよ。だが、その人が教えなかった理由は分かる気がするよ。私も教えることはできないね。]
[そうですか……。]
[だが、アドバイスを二つ授けよう。依頼のお礼だよ。一つ目は、その鉱石を扱うのは非常に難しいということだ。もし武器と防具のどちらに使うか迷うなら、私は武器を勧めるよ。二つ目は、君たちにはあるスキルが全く無い。そのスキルを身につければ、きっといい方向へ向かうだろう。]
[わかりました。ナジェルさん、二つのアドバイスを頂き、ありがとうございます。]
[私もナギサと同じ仲間として、一緒に頑張っていきます。]
ナジェルさんは二人の純粋さに嬉しそうに微笑み、ある鉱石を二人に渡した。
[これは俺からの餞別だ。【光麗聖轟雷光結晶鉱石】と【雷光霊翠黎結晶鉱石】の希少鉱石だ。受け取りな。]
[えっ!【光麗聖轟雷光結晶鉱石】と【雷光霊翠黎結晶鉱石】!?]
ナギサとバレグは驚きを隠せなかった。
ナジェルさんは、希少鉱石二種類をそれぞれ10個ずつナギサとバレグへ手渡した。
[これは頂けません。私たちは【光の精霊の卵】だけで十分なんです。]
しかし、ナジェルさんは横に首を振った。
[これは君たち二人に必要な鉱石だよ。のちに分かるから受け取ってくれ。]
[わかりました。ナジェルさん、そういう事ならお受け取りします。]
ナギサとバレグはナジェルさんから【光麗聖轟雷光結晶鉱石】×10個と【雷光霊翠黎結晶鉱石】×10個を受け取り、二人で5個ずつに分けた。
[ナジェルさん、本当にありがとうございます。それじゃ、私達はこれで。]
[ナジェルさんから頂いたアドバイスを胸に、頑張っていきます。]
[頑張るのだよ。ナギサ、バレグよ。]
ナギサとバレグはナジェルさんに頭を下げ、店を後にした。
[やっと終わったね、バレグ。無事【光の精霊の卵】を貰うことが出来たね。]
[そうですね。これも、トレンさんとリョウさんに出会わなかったら、挫折してましたね。でも、依頼を終えて、自分たちがいかに弱く、今回の依頼は、ほとんどトレンさんとリョウさんがやってくれましたからね。]
[本当にそうだね。私も自分たちに足りないものを痛感してるよ。でも、遠回りしてしまった分、念願の初の従魔ができるのが楽しみで仕方ないわよ。バレグ、ホームも和風屋敷にして、鍛冶錬金工房も設置したし、ようやくスタートラインに立てたのよ。]
[そうですね、ナギサ。それじゃテイマーギルドに登録をして、大精霊エンジェルクライズ様が言っていた、始まりの街の北西の森林に向かいましょう。]
[ええ、行こうバレグ。どんな試練か分からないけど、たとえ厳しい場所や魔物に挑み続けるわ。トレン、リョウに少しでも近づくためにね。]
こうして無事、特殊指名依頼を終え、大精霊エンジェルクライズ様からの試練に挑むナギサとバレグであった。
その後、ナギサとバレグは過酷な試練を乗り越え、無事にその試練を終えた。
二人はのちに新たな従魔たちを連れ、強くなっていくのは、まだ先の事である。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
今回でナギサとバレグの特殊イベント(特殊指名依頼)は無事に完結となります。
二人の物語はここで一区切りとなりますが、これから先の成長や活躍は、いずれSideストーリーとして描く予定です。
そして、ナナとマイのSideストーリーも構想していますので、楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。
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今後とも『VRMMOでスローライフするつもりがなぜかソロ最強プレイヤー?』をよろしくお願いいたします。




