EPISODE.169話〘西エリアの異変と新たな出会い〙
ログアウトした俺は昼食を食べ終え、西石へ連絡した。
[もしもし、東条先輩。どうしました?]
[いや、今回予想外の出来事が続いて、正直バグりそうだよ]
[確かにそうっすね。何故か不思議な出来事ばっかり続いてますよね。何か特殊イベント発生しそうっす]
[西石もそう思うのか? やはり]
[協力四属召喚って、自分と東条先輩で発動する召喚攻撃でしょう? ステータスにもちゃんと表示されてましたし……]
[確かにな(汗)。でもウンディーメード様が言っていただろ? “この先で必ず必要になる”って]
[多分、西エリアの攻略も進んでますし、自分達や従魔達の協力も必要になるって事っすよ]
[だな。当分の間はクエストをこなしていくぞ、西石]
[わかりました。その方針で行きましょう]
俺達は電話を切り、再びログインした。
[それじゃ、計画を立てるか]
[そうっすね。商業ギルドランクとテイマーギルドランクは共に20。問題は冒険者ギルドランクっすね、トレン]
[ああ。当分の間は冒険者ギルドの依頼を進めるぞ]
[了解っす!]
俺達は冒険者ギルドへ向かい、立てた計画を実行に移した。
[さて、とりあえず依頼を受けるぞ、リョウ]
[了解っす]
俺達はそれぞれ別々に依頼を受け、行動を開始した。
その後、依頼をこなし続けた結果、ギルドランクも順調に上昇。
気づけば二つランクが上がり、17へ到達していた。
[さて、これで討伐依頼も完了したし、キリがいいから街へ戻るか]
[そうっすね。戻りますか]
俺達が街へ戻ろうとした、その時だった。
[キャァァァァァァ!!]
[ウワァァァァァァ!!]
プレイヤー達の悲鳴が森林へ響き渡る。
[リョウ!! 悲鳴だ!!]
[【捜索】!! 前方一時方向っす!!]
[わかった! 行くぞ、リョウ!!]
[了解っす!!]
[[超闘神速!!]]
俺達は悲鳴の方向へ一気に駆け出した。
――――――――――
[グルガァァァァァァ!!]
[何で攻撃が効かないの!?]
[とにかくお前だけでも逃げて、ギルドへ報告しろ!!]
[無理よ!! 逃げる隙が無いの!!]
二人のプレイヤーは防御で精一杯だった。
次の瞬間――。
[グルガァァァァァァ!!]
魔物の一撃で二人は吹き飛ばされ、大木へ激突した。
[キャァァァァァ!!]
[ウワァァァァァ!!]
さらに魔物が追撃しようとした、その瞬間――。
轟音と共に落雷が落ちた。
[……【雷撃】!!]
[グルガァァァァァァ!!]
ナイトディランの雷撃が直撃する。
さらにトレンが追撃した。
[我が名はトレン。汝に命ずる――聖なる光の加護を受け、その力を我に与えよ!!]
[光魔術奥義!! 【アルティメットホーリーエクストリングレイン】!!]
無数の光が降り注ぎ、魔物を一撃で殲滅した。
[ふぅ~終わったな。リョウ、そっちは?]
[[え!?]]
助けられた二人は驚愕していた。
[終わったっすよ。ベアーゼロヴィート、一撃で殲滅っす。従魔達のお陰っすけどね]
[あ、あの……助けて頂き、ありがとうございます]
[気にしなくていいよ。たまたま近くで悲鳴が聞こえただけだから。それより怪我してるな。レイディア、回復魔法だ]
レイディアは【ハイヒール】を発動し、二人を回復した。
[す、凄い……本当にありがとうございます]
[自分達、素材採取依頼を終えて街へ戻ろうとしていたんです。そしたら突然襲われて……]
[[!!!?]]
トレンとリョウは詳しく話を聞いた。
[なるほどな。つまり、この周辺でプレイヤー達が次々襲われてる訳か]
[そうなんです。だから、なるべく街に近い場所で採取していたんですけど……]
リョウは二人に気づかれないよう【鑑定】を発動した。
トレンはリョウの顔を見る。
(ペナルティ無しっす。レベルは自分達より10上の57。ただ、武器が弱すぎるっす)
(わかった。ただの採取系プレイヤーだな)
[大変だったな。依頼帰りを奇襲されたのか]
[そうっすね。それじゃ自分達は――]
[あ、あの……待って下さい]
女性プレイヤーが俺達を呼び止めた。
[私、ナギサと申します。こちらはバレグです]
[先程は本当に助けて頂き、ありがとうございました]
ナギサとバレグは深く一礼した。
礼儀正しい二人だな、とトレン達は思った。
[お名前を聞いてもよろしいでしょうか?]
[ああ、俺はトレン]
[自分はリョウっす]
[トレンさん、リョウさん。本当にありがとうございました。お礼を――]
[ありがたいですが、俺達もこの後依頼がありますので。すみませんが、これで失礼します]
俺達はナギサとバレグへ一礼し、その場を後にした。
[トレン、あの二人……誰かさん達に似てないっすか?]
[ああ。リョウも思ったか。ナナとマイに似てるだろ?]
[そうなんすよ。リアルで言うなら、社長と秘書って感じっす]
[だな。とりあえず街へ戻るぞ]
[了解っす]
俺達は街へ戻り、依頼を納品した後、ホームへ帰還した。
そして再びログアウトするのであった。
だが二人は、この後――。
衝撃の事実を知る事になるのであった。
次回もお楽しみに
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