EPISODE.137話〘狂乱災獣の咆哮と精霊救出〙
トレン・リョウVS黎極麗火獣ヴォルレッグタイガー編です
最後まで読んで頂けたら幸いです。
トレンとリョウによる、黎極麗火獣ヴォルレッグタイガー討伐が始まった。
トレンとリョウは従魔たちへ、ヴォルレッグタイガーへ不用意に近づかないよう指示を出す。
精霊喰らいを行う相手は危険すぎる。 そのため、トレンたちは【翠烈陣氷帝】のメンバーへ従魔たちの援護を依頼した。
さらに、ローリエナには従魔たちの護衛を任せる。
[さて、ヤツがまだ精霊たちを拘束しているのは【捜査】で分かっている……だが]
トレンが言葉を詰まらせた、その時だった。 リョウが意外な提案を口にする。
[トレン、自分がサクメとニーナシュンと一緒に精霊たちを救出するっす。だからトレンは戦闘に集中して、自分へヤツを向けさせないようにしてくれないっすか?]
[ちょっと待て、そんな事したら……]
[お願いするっす。いくぞ! ナイトディラン、サクメ、ニーナシュン!!]
リョウはそう言い残すと、ナイトディランたちを連れ、黎極麗火獣ヴォルレッグタイガーへ突撃していった。
[あのバカが……リスクを背負うつもりかよ!!]
[ペルナギ! レイディア! 【氷魔術・上級】【光魔術・上級】だ!!]
[[……コク]]
ペルナギとレイディアが静かに頷く。
[[……(オーロラブリザード)]] [[……(ホーリーブレスレーザー)]]
二つの魔法が融合し、巨大な白銀の奔流となって放たれた。
[[(ホワイトホーリーブリザードショット!!)]]
白銀の光が一直線にヴォルレッグタイガーへ直撃し、その巨体を岩壁へ叩きつける。
次の瞬間――。
[カォォォォォォォォォ!!]
ヴォルレッグタイガーが狂ったような咆哮を上げた。
[狂乱か!!]
[そんな……イヤァァァァァァ!!]
ミューレイミは絶望に震え、悲鳴を上げる。
その姿を見た瞬間、全員が息を呑んだ。
精霊たちは、ヴォルレッグタイガーの胴体へ無理やり貼り付けられるように拘束されていたのだ。
下手に攻撃すれば、精霊たちまで巻き込んでしまう。
その光景に、トレンとリョウは完全に逆鱗へ触れていた。
[ヤローが……汚え真似しやがってぇぇ!!]
[自分も同じ気持ちっすよ!! だが、下手に攻撃したら精霊たちにダメージを与えちまうっす……!!]
怒りを滲ませながらも、二人は冷静に状況を分析していた。
だが、ヴォルレッグタイガーはその隙を見逃さない。
[ガォォォォー!!]
嘴から無数の炎弾が連続で撃ち放たれる。
[…グハッ!!] […ガハッ!!]
トレンとリョウは防御したものの、何発もの炎弾が直撃し、二人の身体を岩壁へ叩きつけた。
[ぐわぁぁぁぁぁ!!]
[うわぁぁぁぁ!!]
ドゴォォン!!
二人は激しく岩壁へ激突し、大きなダメージを負ってしまう。
【翠烈陣氷帝】のメンバーたちも助太刀へ入ったが、逆に返り討ちに遭い、次々と吹き飛ばされていた。
その間もローリエナは、従魔たちへ多重障壁とバフ付与を展開し続けていた。
そしてヴォルレッグタイガーは、精霊の気配を察知した瞬間、標的を切り替える。
狙いは――エアネスただ一人。
すぐさまヴォルレッグタイガーは、エアネスへ狙いを定めた。
[エアネス!! ヤロー、こいつを喰らいやがれぇぇ!!]
トレンは拘束されている精霊たちへ被害が出ないよう、ヴォルレッグタイガーの首元を狙い定める。
[我が名はトレン。我が血を対価に、汝の力を我へ従え!! 奥義――【ジャッジオブレインボーショットガン】!!]
トレンの新たな奥義が放たれた。
実はLv40到達時、新たな奥義が追加されていたのだった。
[!! ガォォォォォォォォォォォ!!]
ドカァァァン!!
放たれた一撃はヴォルレッグタイガーの顔面へ直撃し、拘束されていた精霊たちを強引に引き離していく。
その瞬間を、トレンは見逃さなかった。
[エアネス!! ナイトディラン!! 頼む!!]
[ハイ!!]
[ワォン!!]
エアネスとナイトディランは、引き離された精霊たちを素早く回収し、即座にその場から離脱した。
ヴォルレッグタイガーは追撃しようとする。
だが――。
[[させるかよ!!]]
[ガォォォォォ!!]
ドゴォォォン!!
ヴォルレッグタイガーは、トレンとリョウの同時攻撃を受け、再び岩壁へ叩きつけられた。
[ローリエナさん! ミューレイミさん! 精霊たちを頼みます!!]
[ええ、任せてちょうだい!!]
[精霊たちは私が守るわ!!]
[俺たちはヤツを倒します!! いくぞ、リョウ!!]
[了解っす!! 【闘魂】!!]
[さあ、第2ラウンドといくぞ!!]
[ああ!! ここからは遠慮なしっす!!]
トレンとリョウの視線が、同時にヴォルレッグタイガーを捉える。
[精霊たちを弄んだ代償……きっちり払ってもらうぞ!!]
[いくぜぇぇぇ!!]
こうして――
トレンとリョウVS黎極麗火獣ヴォルレッグタイガー。
激戦の第2ラウンドが幕を開けるのであった。
次回もトレン・リョウVS黎極麗火獣ヴォルレッグタイガー編です
お楽しみに
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