07 まさか、ゲートが霞が関にあるだなんて_05
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「へぇ――っ! ホンと、私(英子)の任務って、とっても重要なんですね!」
「そうですよっ、ファイト、ファイト! 大藪さんは、とにかく別格、……。なにしろ斎木さん自らがリクルートした、超の付く 本物なんですからっ!」
「うへぇ~っ。とにかく頑張りまっす!」
英子は研修ルームにて、座学でヤムント国の現地語の集中レッスンを受けながら、ふと思った。
実を言うとさ、……。私って暗記モノは大の得意なんだよね。
だって、一度この目で見たらさ。絶対忘れないし、……。
完全記憶能力、フォトグラフィックメモリー持ちなんだよ、私。
何なら、紙と鉛筆さえあれば、それをこの手で再現だって可能なんだよ、……と、英子は自信満々に思った。
だから、語学の研修はホンとちょろい。
何なら私が子供の頃、新幹線に乗って、今みたいに東京で研修を受けたことがあるんだ。
MOMO和光脳科学研究所。
あの時は、他にも私みたいな子供達がいっぱい集められていてさ。
何かさ、……。いろいろな基礎演習を、何度も何度も繰り返しやらされたんだよね。
そう言えばさ。あの時、仲良くなった子がいたんだ。
聖徳晴子ちゃん。あの子は、多重並列処理能力を買われていたんだっけ。
もしかすると、この研修施設で、あの子と偶然会えちゃったりなんて思ったんだけどさ。
ふふっ。今頃、どうしてっかなぁ、……。
「おや、大藪さん。まだまだ余裕ですね? 笑顔に、こっちまで癒されますよ!」
「はぁ~いっ。大藪英子っ、頑張りまっす!」
ここで、専門官がふぅっと息を吐いた。
「大藪さんの今回の任務は、戦後復興期のヤムント国の魅力を現代日本に伝える、広報活動です。どうか、存分にその能力を発揮して頂きますよ!」
「はいっ、頑張りまっす!」
次の時間の研修は、英子の得意な絵画研修だ。
元々作画技術に自信のあった英子は、似顔絵の研修や風景の早描きスケッチの短期訓練を集中的に行い、更に磨きをかけていく。
次の時間の実習は、射撃訓練だ。
また一方で、異世界では王侯貴族達と接する機会が多いため、話し方やウォーキング、化粧などのマナー訓練も実地で行った。
研修期間中、英子にはオフの日はなく、斎木の指導の下、正装して銀座や六本木辺りの様々なパーティーに出席することも度々あった。
今の私って、まるでフランスの娯楽映画『ニキータ』みたいだなぁと、英子はしみじみと思った。
「魁!断筆姉さん!!」をお読み頂き、ありがとうございます!
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