表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「天眼 風をみる」   作者: 魔法使い
55/173

第二章 「胎動」 第二話 「ヨギの呼吸法」


「天眼 風をみる」


 第二章 胎動


  第二話  「ヨギの呼吸法」



道願「次は、呼吸法なのじゃが、暫し待たれよ。」


   道願がそう言うと、奥の座敷に引っ込み


   暫くして手桶と手拭いを


   二つずつ持って、帰ってきた。


道願「この手桶には、人肌に温めた塩水が入っておる、


    お二人とも、こちらに参られよ、」


 道願の後に二人が付いて行くと、本堂の外、


庭先に面した縁側である。


道願「一度、手本をお見せするゆえ、見ていて下され、」  


  そう言うと、その手桶の塩水を「鼻」から吸い込み、


口から吐き出した。 


  庭先に水の後が残る。


   苦しむ様子もなく普通である。  


   傍ら見ていると、


  ただ、口をゆすいでいるだけのように見える。



道願「これは、「鼻」の通りを良くする為に行うものじゃ、


    さ~、やってみなされ・・・。」


    これには、さすがの二人も、ちょっと、たじろいだ。 


   普通、鼻に水が入ると、あの独特の感覚になるものである、


   それがわかっているだけに、たじろいだのである


    意を決して、二人が手桶の塩水を「鼻」からすすると、


    案の定、二人とも 「げぼ、げぼ」とむせてしまった



道願「慌てなくともよい。 ゆっくりと鼻からすすると、一度、


    鼻の奥上に塩水が行くが、自然と喉の上から、


     降りてくるのじゃ、それをただ吐き出すだけでよい、


    さ、もう一度じゃな」



    二人とも、一度、呼吸を整えてから、覚悟して、


    もう一度、鼻から塩水を


    吸い込んだ、今度は、多少むせそうになったが、


    確かに、喉の奥の上の方から塩水が降りてくる、


    それを、庭先に吐き捨てる事が出来た。 


    始めは、塩水と鼻水が入り混じったような、粘質な水であったのが、


    何度か続けるうちに、透明なただの塩水となってきた。


 

道願「うむ、それぐらいで良い、初めてにしては、上出来じゃ、 


     後は、前かがみになると、余分な塩水が


     鼻からす~っと垂れてくるので、手拭いで拭いてお終いじゃ」



     言われた通り、二人が前かがみになると、自然と鼻から


     透明な塩水が、ポタポタと垂れてきた。


      それを、手拭いで拭くと、 両方の鼻の穴から、鼻の奥にすっ~と、


      空気が入ってくるのが、わかる。


      「鼻が詰まっている」という意識は、無かった二人ではあるが、


      この「行」を行った後の爽快感は、病み付きになりそうである。



道願「どうじゃな、鼻の通りは良くなったかの?」



玄海「これは、感激じゃの、鼻の奥の奥まで、す~~っといたしました」



龍気「確かに違いがある、 簡単な事じゃが、これほどの効果があるとは、


    思いもしませんでした」


道願「うむ、水は人肌で、塩の塩梅もあまり入れ過ぎない方がよい。  


    「ヨギの呼吸」は、鼻から吸うのが基本じゃからの、


    「気」を取り込む入り口は、綺麗な方が良いのじゃ、


    また、鼻の奥は、頭の中に通じておる、 


    頭の奥の「ある場所」に鼻から入る、「気」を呼吸として、


    触れさせる事で、その「ある場所」の動きを活性させ、


    眉間の所にある、「アージュナー・チャクラ」を「開眼」させるのじゃ、


     「チャクラの開眼」は、まだまだ先の話じゃが、


     覚えておいても損ではない。


     では、先程の場所で、同じように座ってもらうかの、


     次は、呼吸の仕方じゃ・・・。


     「ヨギの呼吸」には、いくつかあるのじゃが、始めに言った通り、


     わしの独自の呼吸法を教えよう。


     まず、右手の中指と人差し指を額に当てる、そして、


     親指で右の鼻を、薬指で左の鼻を押さえるようにする。 


     両方一度に押さえたのでは、呼吸にならぬからの、まずは、


     親指で、右の鼻を抑え、左の鼻で、息を静かに吸い込む、


     吸い込んだ時に、「腹」が膨れるような感じじゃ、また、吸い込んだ時に


     尻の穴を「きゅと」閉める、「腹」に空気が一杯になったら、


     今度は「胸」に入れるようにする、上半身全体が空気で満たされる


     感じじゃな、「胸」も一杯までになったら、そこで、呼吸を止め、


      出来るだけ、我慢したら、今度は、「口」から、糸を吐くように、


      静かにゆっくりと吐き出す、


      吐き出す時は、尻の穴を緩めるのじゃ、胸の空気から吐き、


     次に腹の空気を吐ききる感じじゃ、何度かそれを繰り返したら、


     今度は、薬指で左の鼻を押さえ、 同じような呼吸を繰り返す・・・。


      右の鼻と左の鼻で、同じ回数繰り返したら、最後は、


      両方の鼻で同じ呼吸を繰り返す・・・。  どうじゃ、できそうかの?」


 

     龍気の方は、ぎこちないが、何とかやれそうであるが、


     玄海の方は、どうも、「尻の穴」を閉める間合いが掴めず


      にいるようだ。



道願「ま~、慌てる事はない、慣れてくれば、自然と合ってくるものよ。


   この呼吸が自然に出来るように成って来たら、次の段階じゃの・・・。  


   暫くは、この呼吸に慣れる事じゃ・・・。


    最初に、言っておくが、この呼吸法をしていると、精力が付いてくる、


   ただ、付くだけなら良いのじゃが、問題は、その精を放ってはいかん!   


   それが、力の源となるからじゃ、 辛い時もあるじゃろうが


    そこを、我慢するのが、最初の試練になるであろう・・・・。


    ま~、「明」の国では、「房中術」と言って、男女の「まぐあい」で


    お互いの「気」を高める方法もあるが、これは、諸刃の剣じゃの・・・。」


     

    道願の修行は、まだまだ、続きそうである。


    いつの間にか、夜が明けていた・・・。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ