料理は友達を作る
「早速始めようか」
この言葉に2人ともエプロンをした。
「さっき買ったのか?」
「一応ね!」
そう、俺の質問に琴が答えた。澪も頷いている。
「エプロンぐらいあるのに」
俺はそう呟くと2人とも驚いている。
「いや、恥ずかしいよ……」
澪は顔を赤くしてそう言った。俺、何かしたか?
「雄也、他人のエプロンつけれないよ?」
「服ならともかく、エプロンぐらい平気だろ」
男の服着るのはまだ分かるがエプロンにはそんな事ないだろうと思い聞いたが琴が追加で答えた。
「雄也は、覚えてないからそんな事言えるんだよ」
「何を言ってるんだ?」
覚えてない?どういう事だ?
「雄也くん、ほんとに覚えてなさそうな顔だね、琴が言った事は忘れて料理しようよ!」
澪の言葉に、料理教室が始まった。澪は俺の言葉が無くても普通にこなしている。しかし琴の方は思っていたより酷いな。
「また、焦げちゃった!」
とりあえず、卵焼きを作っているが琴は全く最高していない。
「卵ダメにしちゃってごめんねー」
買い出しで買ったものでは足りず結構使っているからか謝ってくれた。気にしてないがな。
「別に気にしてない、使えるならいくらでも使って良いぞー!」
「ありがとー!」
俺の言葉に琴は目に涙を浮かべて返した。そこまでか?
「やっぱり優しいね、雄也くんは」
澪の「やっぱり」という言葉は俺には分からない。
「澪、どうする?」
「言おうか……」
2人の話に俺はついていけない。
「忘れてね!」
そう言い2人は料理に戻った。これは思い出せと言う事だな。2人が帰ってから思い出すとするか。
そこから数時間が経過して夜になるが琴の調子は変わっていなかった。
「料理辞めよう……」
そう琴は落ち込んでいる。澪も慰めているが変わらない。
「別に、下手でも良くないか?」
「何で?」
「誰かに作ってあげたいがあるとしても、頑張ってたらそれで良いと俺は思うぞ」
「でも、作れた方が役に立つじゃん!」
「役には立つが、焦って料理出来るようにする必要いらない」
俺の言葉に琴はまた、目に涙を浮かべた。
「雄也は、料理出来るからそう言えるんだよ……」
「俺も当時は出来なかったぞ、でも琴とは違って生活がかかっていたから、焦らないといけなかった」
俺は事にそう返すと澪が、俺の頭を撫でた。
何でだ!?
琴は真剣に俺の目を見ている。
「色んな気持ちがあると思うが、無理すると倒れたらするからな、だからこそ琴のペースでやったら良いんだ」
「雄也くんはそうでも他の男の子は違うんだよ」
俺の言葉に澪がそう言った。何かあったのか。
「それはイメージなだけだ、確かに女性には料理出来て男性は出来ない、だから料理は女性が作るって言う奴がいると思うがそれはただの馬鹿だ」
俺の言葉に2人は目を点にしている
「イメージが当たり前じゃない、作れないなら、作るように努力すれば良いだけだ、それで出来ないならして貰えば良いだけだ」
「そんな人いないよ……」
琴は更に落ち込んでしまった。
「何故分かる?」
「会ってきた人がそうだもん」
「俺はそんな事ない、それにどれだけ努力したって出来ない事はある、それをいかに逃げるのか考えるのも人間だぞ?」
俺はそう言うと2人は笑った。大丈夫そうだな。
「ありがと、雄也」
そう琴は笑った。
「まだ、続ける?」
「辞める!やっぱ料理は出来ないや!」
そう琴はきっぱり断った。元気が出たようで何よりだ。
「雄也くんには申し訳ないけどもうお料理教室は今日で終わりだね!」
「そうだな、じゃあ晩飯だけ食って帰るか?」
俺の言葉に2人は二つ返事で了承した。2人は食ば終わった。すると琴が口を開いた。
「雄也、連絡先交換しない?これからも遊びたいし!」
「流石琴、良い案!私も雄也くんと友達になりたい!」
2人の言葉に俺は連絡先を交換して、また明日遊びに行く予定も立てた。そして2人は帰っていった。
料理を終えてもこの関係が続くのに少しほっとした自分がいた事はあの2人には言えないな。




