閑話 休日の朝
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クロードが微睡みから目覚めると、アンジェリーナが微笑みながらクロードの髪を撫でていた。
「起こしちゃいました?」
「うぅん…もうお昼…?」
「いいえ。まだ朝です。15分程寝ていただけですよ」
クロードは、15分前まで自分がされていたことを思い出し、カッと全身が真っ赤に染まった。
「あ、あぅ…」
「ふふっ真っ赤になって可愛い」
アンジェリーナは、羞恥に悶えるクロードの顔中にキスをする。
今日は、久しぶりに二人揃っての休日だ。
最近は二人とも帰りが遅く、スキンシップが足りていなかった。
昨日の夜は、久々にアンジェリーナがはっちゃけた。
クロードは、ガッツリ朝までコースでいただかれた。
クロードの足腰は、見事に産まれたてのバンビちゃんだ。
アンジェリーナは、ご機嫌でクロードの世話を焼く。
アンジェリーナに口移しで水を飲ませられ、頬を染めるクロード。
転移でお風呂に連れていき、クロードの全身を洗って恥ずかしがる姿をにっこにこで堪能するアンジェリーナ。
一口サイズのサンドイッチやフルーツを、クッションを背もたれにベッドに座らされたクロードに、アンジェリーナが甲斐甲斐しく給餌する。
男女逆?気にしない!
クロードは、アンジェリーナに構われて幸せ。
アンジェリーナは、クロードを可愛がって満足。
二人とも、徹夜明けなのにお肌ツヤツヤだ。
普段のアンジェリーナはちょっとクールで、どちらかというとクロードが纏わりついているように見える。
しかし、甘やかしスイッチの入ったアンジェリーナはとにかく甘い。
タウンハウスの使用人は、そんな二人の姿に、最初の頃は慣れなかった。そして、慣れても複雑な思いがある。
甘やかしスイッチの入ったアンジェリーナは、タウンハウスの中でところ構わずキスをするし、歩く時はクロードの腰を抱き、話す時はソファで膝枕。
いつか、クロードをお姫様抱っこして移動し始めるんじゃないかと使用人達はそわそわしている。
普段から大好きオーラを出しているクロードと、突然溺愛モードに入るアンジェリーナ。
仲良い領主夫妻は、なんだかんだ微笑ましいが、アンジェリーナのギャップに精神がゴリゴリ削られる。
料理人は、無意識にしょっぱいメニューを増やすほどだ。
「お昼過ぎまで寝て下さい」
「うん…おやすみぃ…」
「良い夢を」
存分にクロードを堪能したアンジェリーナは、顔を引き締めて部屋を出て行く。
クロードが起きるまでに、領主の仕事を片付けるのだ。睡眠時間を削っても、クロードとの時間は確保する。
補佐二人は、そんなアンジェリーナに協力的だ。
「午後までに全て片付けます」
補佐1「クロード坊ちゃん愛されてんなー」
補佐2「今日はしょっぱい物食べたい」
補佐1「わかる」
補佐2「俺、ちょっと厨房行ってくるわ」
昼食は、スパイシーポテトと野菜たっぷりトマトパスタだった。