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Fランク能力者の存在理由‐レゾンデートル‐  作者: トウミ
幕間

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幕間 その3

幕間 その3


二日目。

昨日同様に朝から訓練を行い、寮の部屋で昼ご飯を食べていると、誰かが部屋のドアをノックした。

ちなみに、今朝も楽々浦先輩は訓練場にいたので、一緒に訓練。

帰り際に、昨日のお礼ということで、手作りのサンドイッチを渡された。先輩、ごちそうさまでした。

ドアをそっと開けてやると、ノックの正体が姿を現した。


「よー、銀。今大丈夫か?」


「晃。あぁ、大丈夫だけど、どうしたんだ?」


「良かったー。銀、すまねぇ、宿題教えてくれ!」


「別に構わないけど、朋はどうしたんだ? いつもなら朋と一緒にやってただろ?」


そう尋ねると、晃はお手上げといった感じに両手をわざとらしく広げる。


「いや、それが朋のやつはクラスの女子と買い物とかで出掛けちゃってさ。今頃繁華街だと思うぜ? ん、どうした銀?」


繁華街という単語で、一瞬昨日の出来事が頭を過った。


「いや、大丈夫だ。まぁ、そういうことなら俺で良ければ教えてやるよ。ほら、入れよ」


「ありがとよ、銀! そいじゃ、お邪魔しまーす! おー、銀の部屋は落ち着いてていいなぁ。」


「いや、部屋の構造は全部屋一緒だろ?」


「そうだけどさ、なんていうか、銀らしさが出てて落ち着くなーって」


寮の部屋は、男女共に1LDK、基本的な家電は完備と、一人で生活するには十分過ぎる程の構造をしている。

玄関から、廊下を歩き、対面キッチンの横を通り、リビングへと案内する。


「とりあえず、ここで勉強しよう。ちょっと待っててくれ、今飲み物を用意するからさ」


「なんか、悪いな」


「気にするな」


キッチンからコーヒーを用意して、リビングへと戻る。


「さてと、それじゃ始めるか。晃、どの教科だ?」


そういうと、晃はカバンからたくさんのプリントを取り出して、


「全部なんだけどさ、いいか?」


と、やや申し訳なさそうに尋ねてきた。


「仕方ないな、オッケー、全部やろう」


「さすが銀! それじゃあ銀のやりたい教科からやろうぜ」


「いや、俺は全部終わってるから」


「え?」


「昨日の夜に全部終わらせてるんだよ。だから、晃のだけ見てやるってこと」


晃はマジかよこいつ、みたいな表情をしている。が、すぐに、最初の教科を決めたらしい。


「すげぇな、銀。やっぱすげぇよ。えっと、それじゃあ、国語から頼む!」


こうして、晃の宿題を見てやることにした。




国語。

「この時の作者の気持ちを答えなさいってなんだよ。知らねぇよ、俺が書いたんじゃないんだから、なぁ、銀」


「いや、そういう考えだと一生解けないぞ。そこは、直前のこの部分を見ると……」


「なるほど! じゃあこういうことか!」


「あぁ、そうなるな」




数学。

「ん? おかしいな、解けねぇぞ?」


「あー、そこはひっかけで、この公式を使うと……」


「おー、解けた! サンキュー!」




社会。

「能力者が誕生した事件って、確か入学式の日に銀が答えてたやつだよな?」


「黒キ原点、ブラックフォール事件だな。今から20年前だ」




生物。

「これも、メンデルの法則だよな?」


「あぁ、そうだけど、そこは優勢遺伝と劣勢遺伝の問題だから、実際にはこうなって……」




化学。

「そこは、メタンと酸素が化学反応を起こすから、生成物は……」


「おー、わかったぜ! ということは、化学反応式は、こうだな?」




「終わったー!」


最後の化学のプリントを終えて、晃の宿題は全て無事に終わった。


「お疲れ、晃。というか、ちゃんとやれば、意外とスラスラ解けるじゃねぇか」


「いやいや、銀の教え方が上手いからだろ。まさか、今日全部終わるとは思わなかったぜ。ふー、ほっとしたらなんか腹減ってきたな」


「まぁ、そうだろうな。もう夜だし」


窓から外を見ると、すっかり日も暮れていた。


「うお、マジだ! 悪いな、銀。こんな時間まで」


「いや、別にいいさ。それより、腹減ったんだろ? 夕飯食ってけよ」


「いいのか?」


「あぁ、材料も余分に買ってあるし大丈夫だ。じゃあ、ちょっと待っててくれ」


カルボナーラにポテトサラダ、それから簡単にコンソメスープを作る。夕飯の完成だ。

こうして、晃に夕飯を振る舞い、夕飯後、少しゆっくりした後、晃は自室へと戻って行った。


この頃には、もう寝る時間となっていたため、お風呂に入り、リビング横の寝室でゆっくりと眠った。


連休2日目が終了した。




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