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Fランク能力者の存在理由‐レゾンデートル‐  作者: トウミ
第2章 反能力者主義

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第2章 反能力者主義 その8

第2章 反能力者主義 その8


体育館周辺。晃、朋サイド。


「おりゃあ!」


「せいやっ!」


宇佐見たちと別れ、体育館近くまで辿り着いた晃と朋は、お互いの武器で、小型から大型まで、多くのロボットを破壊していた。


「くそ、キリがないな!」


「なに晃? もうへばったの?」


「そんなこと! あるわけ! ないだろ!」


晃が大剣を振り回し、朋が拳と足を振り回す。ここまで十数体のロボットを破壊していた。

もうすぐ、周辺のロボットを全て破壊するかと思われたその時だった。


「全く、そんなにほいほい壊れちゃ、こっちの苦労が報われねぇーな!」


辺りに響く声。と同時に、体育館脇の方から一際大きな人型ロボットが現れる。

高さ10m、横幅3mは優に超えてそうだった。

よく見ると、そのロボットには人が乗っていた。


「うお! でっけぇな!」


「ちょっと! 流石に非常識すぎるでしょ!?」


晃と朋が驚いていると、そのロボットに乗っていた人が姿を現す。


「よー! 昨日ぶりだな、そこのおめぇ!」


金髪にピアスという、いかにもといった格好の青年だった。


「晃、知り合い?」


「ん~、覚えてねぇな」


「おいおい、昨日本を取りに来たじゃねーか!」


「あぁー!」


ここでようやく晃は思い出した。昨日の図書館の本の回収時に、繁華街のゲームセンターにて、この青年と会っていた。


「あんたも反能力者主義だったのか?」


そう尋ねる晃に対し、青年は首を横に振る。


「俺は別に、そういう考えはねーな」


「じゃあ、なぜこんなことをしてんだ?」


青年は晃の問いに対し、突然笑い始めた。


「ハハハハハ! なぜこんなことしてるかって? そりゃあもちろん、俺の作ったロボットを、自分で動かして暴れることができるからに決まってんだろ! どうだ、このロボット! 最高だろ? 俺の最高傑作なんだぜ?」


「狂ってるわね」


「朋の言う通りだな。こいつは狂ってるな」


「狂ってて結構! もう、暴れたくてうずうずしやがるんだ! このへんでお喋りは終了でいいよな! いくぜてめぇら! せいぜい俺を楽しませてくれよな!」


青年は笑いながら、ロボット内に戻り、ロボットを操縦し始める。

そして、背後に隠れていたのか、これまた大きな剣を構えはじめた。


「来るみたいだぞ、朋。準備はいいか?」


「パワー系は晃の担当でしょ? まぁ、わたしも準備はいいけどね」


晃と朋は戦闘態勢に移った。


目の前の大きなロボットは、その大きさに似合わず、素早い動きで剣を振り下ろす。


ガガンッ!


「うお、危ねぇ! っつー、重てぇーなー!」


晃は何とか大剣で受け止め、押し返す。


「いいねいいね! 今の押し返すとは、見た目通りでうれしいねー! それじゃあ、これならどうだ! ガキー!」


ロボットは、今度は大剣を素早い動きで何度も振り下ろす。


「オラッ! オラッ! オラッ! オラッ!」


ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!


「くそ! 重てぇな! これじゃあ、もたねぇぞ! なんとかならねぇか、朋?」


何度も受け止めていると、徐々に足元の地面にヒビが入り始める。


「なんとかって、そんなに何度も連続振り上げる大剣をわたしがどうにかできるわけ……そうか! 待ってて晃! なんとかなるかも!」


そう言うと、朋はジッとロボットの動きを眺めはじめた。

その間も晃への攻撃は続く。


ガンッ!ガンッ!ガンッ!


「おい朋!」


(上、下、上、下、上……)


「今だ!」


ロボットへと勢いよく走りだし、大剣を振り上げたその瞬間、


「ハーッ!」


高くジャンプしたかと思うと、朋はそのまま拳をロボットの腕へと繰り出す。

そして、グローブの先端で大爆発を起こす。


「なに!?」


大剣を振り上げた瞬間に打ち出した拳と爆発により、ロボットは大きく体勢を崩し、そして、そのまま後ろへと倒れた。


晃は、その瞬間を見逃さず、一気に加速し倒れたロボットの上に乗る。

そして、そのまま大剣を勢いよくロボットへと振り下ろした。


「くらいやがれーっ!」


ガガンッ!


辺りに一際大きな金属音が響き、そして、巨大なロボットは倒れたまま静止した。

操縦していた青年もまた、頭から血を流し、気絶していた。


「よっしゃあ! 勝ったぁー!」


「やったぁー!」


こうして、体育館前、巨大ロボットとの戦闘は、晃と朋の勝利で終わった。




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