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【完結済み】~魔法学園の黎明~ 現代最初の魔法使い、人類から追われる  作者: 寒い
現代最初の魔法使い

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12/14

これから

 静寂が続く。

 誰しもが、ポカンと口を開け、言葉を発せずにいる。


 そんな中で彼の手が自然に動き、魔力が集まっていく。


「以上だ。分かったな?これからは俺の邪魔をするなよ?」


 言葉が響くと、彼の手から強力な風が吹き荒れ、頭上からは土砂降りの雨が降ってくる。


「うお!雨だ!」

「やばいやばい傘持ってない!」

「いやいやいや!そんな事より聞いたか!?あれって世界に喧嘩うってるよな!?」

「俺も魔法使いたいなぁ。」

「馬鹿お前!そんな事したら、お前も狙われるぞ!」

「皆さん、落ち着いて!」


 周囲の人々が驚き、叫び声を上げる。

 この場に居るものが、彼が居なくなった事に気づくのはもう少し後だった。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「大丈夫か?」


 彼は少年に声をかけ、魔法で怪我を回復させる。

 少年はただ頷くと、目を見開いて彼を見上げた。


「ありがとう・・・。」


 その小さな声に、彼は何も言わずただうなずいた。


 サイレンの音が響き渡る街の中。

 少年を抱きかかえて、魔法を使ってすぐにその場を離れた。


「やはり、治るのは怪我だけか。体力はまだ回復してないから、大人しくしてこれでも食って寝ておけ。」


 そう言って彼は、少年にパンを渡す。


「俺は自分の、向こうの部屋に居る。用があれば読んでくれ。」


 コクンっと少年が頷くのを確認した彼は、自室に戻る。


「・・・・・・ふぅ。やってしまったな。」


 そう言って彼は頭を抱える。

 自分が先程口に出した言葉を思い出すと、頭が痛くなる。


「国を創る、か。まぁこの世界にもう俺の居場所なんて無いしな。咄嗟に思いついたにしては、良いアイデアか?」


 とはいえ、国を創るにしても問題はある。


「何処に国を作る?余っている土地なんて、もうどこにも無いぞ?それに、国を創れば、確実に他国からの攻撃を喰らうだろうしな・・・そうなれば、俺だけで耐え凌ぐのは厳しいな。」


 彼は、各国に赴いた際に、各国が秘密にしている施設などに連れていかれる事が多々あった。

 そういった施設は大抵、軍事施設で、その国の技術の結晶のような施設ばかりだった。

 もちろん、兵器なども含め。

 それらを何度か目にする機会があったが、どれも俺1人で対応出来るくらいだ。

 だから、俺1人なら殺られることは無い。


 しかし、国を創ったとして、あの宣言を聞き、誰か来たなら、それは魔法に興味を持ってきてくれた大切な客で、もしかしたら国民になってくれる可能性もある。

 そう言った人達を守るとなれば、俺1人では厳しい。

 その問題をどうするか。

 魔法を教えると言っても、すぐに実践で使えるくらいに強くなる訳では無い。

 最低でも数年は居るだろう。


「魔法を教えながら、民を守る方法か・・・」

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