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詩「墓と錆」
詩「墓と錆」
お墓は待っている
次々とそのもとに入れ替わる人達を
一人が泣いて
一人が打ち震えて
一人が手を合わせる
涼しい朝には
柔らかな朝露が
ともに溶け入って
墓は憩いのままにある
その墓に刻んだ人は
お前の弱みを背負ったまま
死んで行ったのだ
この喜びはお前に尋ねる
何だ お前はどうした
立ちすくんだままか!
生きた痕跡を刻まれることにより
過ぎてしまった己が欺かれ
遠くの己はもう石化しつつある
身体から振り払うのではなく
錆付いてきた身体から
これからの行いを
作り出してゆけ




