対リヴァイアサン プラズマキャノン エグゼ
確かに、命中はするだろうよ。
州知事は冷静だった。
だが、
そんなオンボロのフランケンが放つ一撃が
果たして
40m級のリヴァイアサンに通用するだろうか。
ごもっともだ。
勝ち目があるなら
補助要員を派遣するのもやぶさかではない。
しかし
直感でわかるのだ。
勝てないと。
ここは州統合災害対策本部の第二回会議、会場。
第1回会議では
リヴァイアサンが具体的な
指向性を持って動き始めたことが
共有された。
第2回の今回は
リヴァイアサンの移動スピードが
急に上がったことで委員に招集がかかった。
(42号は私の付き添いという形だ)
とは言っても、時速3キロ
たれぱ◯だ並のスピードだが
あんなのが上空に浮いていれば、
そして
その正体が悪魔であるならば、
当然だろう。
大CEO魔王なき今、
レヴィアタン(リヴァイアサンが人型のときに
名乗っていた発音)は、順位こそ低いが
次の魔王の候補の1人には違いない。
人型に戻れない状況に焦りを感じているはずだ。
バスターエルフは
ディストーションサイバーソードを
フルバーストさせて
魔王の頭領を倒した。
そして、頭領もろとも姿を消した。
おれは自分の仕事を恥じた。
あと少し
出力レベルを上げることができていたら…
そして
バスターエルフを
生きて英雄にすることができたなら…
おそらく彼なら、
レヴィアタンが人型に戻るタイミングを
見計らえば
ものの一振りで斬り伏せることができただろう。
そのくらい彼は強かった。
だがもう彼はいない。
せめて、サイバーパンク42号の
誘導弾の仕組みがわかれば
強化のしようがあるのに。
…オレのプラズマキャノンの出力を
…限界まで上げる
42号が
乞うような目で知事を見ながら発言した。
知事は
それが聞こえなかったかのように
部長級たちに別の指示を出した。
会議は解散した。
42号は
「マスターをリヴァイアサンに
取り込まれてしまった被害者」。
作戦への関与など
毛頭期待されていなかった。
42号の狙いは
公式な作戦として
住民の避難など、
周縁的な事柄を考えなくて良いよう
協力を仰ぐ
というところだったが
やはり個人と組織
足並みを揃えることは難しい。
42号の覚悟は
私には充分伝わっていた。
本当ならマスターを助けられるものなら
助けてやりたいと思っていることも
なんとなくわかっていた。
しかし、今の威力ではバスターエルフのように
相打ちになってしまうかもしれない。
威力を抑え…
威力を抑える!
これならできる!
そして、「特定の場所を必ず狙う」のではなく
「特定の場所を必ず外す」も、
それほど難しくない!
42号よ!
…な…んだ?
お前の想いを一撃と言わず
何発でも撃ち込んでやれ!
マスターのすぐ隣にな!
対リヴァイアサン プラズマキャノン エグゼ
今すぐ改造に取り掛かる!




