表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/55

第六話

 


 ……確かにかなり強い、創造神として描かれただけのことはある。こんなのチート貰う前だったら確実にちびって失神ものだ。



 現にレイ君はもう立っているのがやっとという状態で、可哀そうな程震えている。多分転生の際それなりに威厳を持って接してきた小造だったんだろう。でも小造が間違えてレイ君が死んじゃったはずなのに、まったく理不尽なやつだ。



「名を名乗る事を許す。貴様は何者だ? 儂が力を直接与えたレイがこの世界の者に敗北するわけがない」



「うるせぇ! 俺はただのパシリだ! 俺が何者か知りたかったら俺を倒してみろ!」



 俺の突然の暴言にレイ君は驚き制止してくれた。



「ツカサさん! 俺を相手にするのとはわけが違う! しっかり話せばわかってくれますから! 一旦落ち着いてください!」



「さっきも言っただろ心配無用! こんなやつより俺の方が百兆倍はつえーよ」



 俺の煽りに少しイラついた様子を見せる小造。



「……羽虫の相手は面倒だが、些か気になる。少し相手をしてやろう」



「……神級魔法、滅び」



 神級魔法、文字通り神の魔法。唱えた瞬間全てが終わる究極の魔法。


 俺に聞きたい事あるんじゃねーのかよ? と思うが小造もそれなりに俺を警戒してるって事か。



「神級魔法、滅び」


 なら俺も対抗して同じ魔法だ。小造はかなりビビっているが流石に創造神、すぐ持ち直し更に力を込めてきた。


 俺はレイ君に危害が及ばないように魔法を展開しつつ少しだけ力を上げる。



 小造は「ぐぬぬ」とか言いながらどんどん押されて最後は押し切られ吹き飛ばされていった。けっこうな距離を飛ばされボロボロになりながらも戻ってきた小造はキレていた。



「ふざけるな! なんだその力は! 創造神であるワシの力をおおきく超えているではないか!? ありえぬ! そんなことあってはいけない!」



 まあ、最初の一撃であそこまでボロボロにされて格の違いを見せつけられたら意味わからんよな。



「そりゃ仕方ないでしょ? 俺は本物の創造神にチートをもらったパシリなんだから」



「本物? パシリ? なんだそれは!」



「うるせぇ! お前らが調子に乗るから俺がパシリにされてるんだよ! ややこしい手順踏ませやがって! 今創造神様呼んでやるからちょっと待っとけ!」



「それでは創ちゃんお願いしまーす」



 って、どう呼べばいいか聞いてなったけどこんな感じでいいのかな? ずっと見てただろうし、すぐ気付くか。





「きた……」


「何がじゃ?」


 こいつのレベルじゃ創ちゃんの気配は感じれないか。


 あえてさっきの小造の登場シーンを真似て出て来た創ちゃんは、かなり張り切っているようで後光がやばい。


 そして今まで小造を相手にしていた分創ちゃんの凄さが際立ってしまう。


「つーさんお疲れ様、かなり早く終わらせてくれたからびっくりしたよ。テンポは大事だもんね? でも次はもっとゆっくりでもいいよ? つーさんだって色々楽しみたいでしょ?」


「ありがとうございます、色々うまいこと行って早く終わったんですよ。でも次はお言葉に甘えて少しゆっくりします」



「貴様ら! なにを悠長に話しておる! そこなお前は何者だ! 創造神の前で頭が高い!」



 あーそっか……この小造クラスだと創ちゃんのやばさが理解できないんだ。創ちゃんも一発目だからけっこう張り切ってるもんな……だから認知すらできないんだな。


 まあそれでも、顕現して世界が滅ばないような配慮だけはしてるんだけど。仮にしてなかったら、俺の全力を使っても世界は守れないもん。



 本当創ちゃんヤバすぎる。そして、そんな創ちゃんに上等切った小造ヤバすぎる。


「これは失礼した、同じ創造神であるあなたを前にしてつーさんに先に声を掛けたのはまずかったね」



 あれ? 器が小さい事で有名な創ちゃんがいなくなってる? いきなりキレないで普通だ。



「私は、全ての始まりの創造神。君もこの世界の創造神だが私の子であることに違いはない。この世界はこれからも君に任せるよ。それと私は今とても機嫌がいい。もし又会いたいと思ったら私のところに来てくれてもかまわないよ? その権利を与えよう……新たなる創造神よ」


「きさま! 貴様は……! 何をほざいておる! 儂以外に創造神など存在せん! 儂が全ての始まりだ!」



「それを、ぬしの子だと! ふざけるでない!」


「……そうか、まだ僕の力を認識できるレベルに落としてなかったね? 少しずつ下げるよ、これならどうかな?」


 わざとだな、わざと最初優しく言って軽く煽って反発させてる。


 そのせいで小造生まれたての小鹿よりプルプルしてる。脂汗やばいし、顔真っ青だし。


「創ちゃんそろそろいいんじゃないですか? それ以上は多分やばいですよ」


「そうかそうか俺の気配はやばすぎてそこらの創造神程度では耐えられないか? すまんすまん小造君」


 やっぱり器小せぇ……


「創造神様! 申し訳ございません! 全て理解致しました! これからは、この世界の一管理人として精一杯頑張らせてもらいます!」


「いいのいいの、一応同じ創造神同士それなりに対等に付き合おうよ」


「滅相もございません! 私は所詮小説内の創造神に過ぎません、対等など天地がひっくり返ってもありえません」


「でも、こうして命が生まれそこをしっかり管理してるのは素敵な事だ。これからも頑張ってね」


「ありがたき幸せ」


 小造すっかり忠実な部下になったな。そしてサラッと小説内って言ったのがレイ君にも聞こえていた。


 ……ショックだろうな。


 俺の魔法で記憶を消して、小説の登場人物何てこと忘れてこの世界で死ぬまで平和に暮らせるようにしてあげてもいいけどまずはレイ君がなんて言うか待とうか。


 少し待っているうちに小造改め、イチと名付けられた小説内創造神。


 大粒の涙を流し再会を約束して頭を下げつつ消えていった。


「初めて会った創造神だからイチって、捻りなさすぎじゃないですか?」


「全ては始まりの一歩を踏み出すことから始まる……」


「なんですか? そのドヤ? 全然うまくないですよ?」


「いいのいいの、んじゃ俺帰るからさつーさんもレイ君と話が終わったら戻れるようにしとくね」



 めちゃくちゃすっきりした顔をしながら創ちゃんは消えていった。



 さてレイ君はどんな反応を見せるだろうか? 俺だったらかなりのショックを受けて、この記憶を消して貰うかもしれないな。


「ツカサさんもう帰るんですか? なんか大変そうですね、今度逢えたら酒でも飲みましょうよ? 俺も戻りますね。用事すんだら、また王城にいかないと面倒なんで」


「えー? レイ君今の話聞いてた??」


「あー……俺が小説内の人物って事ですよね?」


「そうだよ! 凄い事実聞かされてびっくりしてたじゃん」


「ちょっとはビックリしたけど、今生きているのには違いないですし。産まれ方がどうとか関係ないから全く気にしてませんよ。だいたい、こんな異世界転生なんて完全に小説そのものじゃないですか?」


「……レイ君すごいな」


「ツカサさんと比べたらしょぼいけど立派なチート持ちだからどこに行っても困りませんしね」


「……そっか、そうだよな!」


「そうですよ! んじゃ俺戻りますね! お元気で!」



 レイ君は持ち前のチートを生かしあっという間にいなくなっていた。


「いい奴だったな……もしまた会えたら本当に酒でも飲みたいな。……さて初異世界、一日だけだったけど楽しめたな。でも次は、もっとゆっくりしよう」


 そういうと、いきなり転移し創ちゃんが目の前にいた。


「お疲れー、楽しかったよ! なんかせっかくランクとか属性調べたのに全然使わなかったね?」


「まあ、小説じゃあるまいし関係のないことだって出てきますよ。小説だったら属性全然関係ないじゃん! って突っ込まれてるかもしれませんね」


「そうかもね。あ! そうそう今回は創造神クエストなかったけど、凄く楽しかったから初回ボーナスでお願い事一個かなえてあげる!」


「ちなみに、生き返らせるってのは確定しているからそれ以外でいいからね?」



「あー……今のところ思いつかないんで後でもいいですか?」


「もちろんいいよ! んじゃ二個目の異世界行ってみよう!」


「ええ!? もうですか! 休憩とかは?」


「あっちでゆっくり休めばいいじゃん?」


「いってらー」


「まじかよ!」


 そうして、俺は二個目の小説内異世界に飛ばされていた。


 誤字脱字ありましたらお願いします。

 

 感想ブックマーク頂けると嬉しいです。


 十八時位にもう一話投稿したいと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ