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第五十一話





 一瞬、そんなチート渡しできるならばら蒔けばいいだろ!って思ったけど、強すぎる力は身を滅ばすからな……

 SSSランクにまで上り詰めないと肉体的精神的にも耐えられないのだろう。



 

「いえ、力など貰わなくても今のままで強いのでいりません」



「えぇ! その()()で? 貰っといた方がいいと思うけどなぁ? もっと強くなれるよ?」



「……いりません」



「まぁいいけど、んで条件って?」





「まずは、初代様の声で獣人差別をなくす旨を訴えてください」



「あぁ構わんよ、あれは頭の痛い問題だもんな。……だが、俺は独裁者ではないし差別主義者の思想まではコントロールできないぞ?」




「えぇ、構いません。それと、この問題を解決したのは俺ではなく、ラメリとしてください」




「し、師匠! それは!」



「俺にそんな手柄なんて必要ない、ラメリがデカイ功績をたてろ。差別をなくすためにはどんな手を使っても構わないんだろ? 師匠の功績くらいパクってみせろよ? な?」



「師匠……」




「そっちがそれでいいなら、構わないが。手柄なんてレベルじゃないぞ? 世界そのものを救うことになる……下手したら神のように信仰の対象になってもおかしくないレベルだ」



「いいんですよ。……それと最後、俺と戦ってください。初代さんの力が本当に強いか……最強かどうか……確かめさせてもらいます」




「! ツカサ! それはさすがに!」




「え! そんなことだけでいいの? んじゃすぐ終わらせよう! ちょっと力出したら終わっちゃうと思うからちゃんと確かめてよ? それとあとで、気絶したからノーカンとかなしだよ?」




「……はぁ、……さっきから、黙って聞いてれば、最強最強と……しかも俺を雑魚扱い……それに、俺にチートをくれる? もうバリバリ持ってるわ……」



 ギルマス、コンセさんがアタフタし始めた……だが、もう止まる気はない、どのみちこれが俺の仕事なんだから……




「逆に初代さんに、頭が良くなるチートをあげましょうか? そして、冴えた頭に本当の最強ってのを教えてあげてもいいですけど……」



「おお! 言うね! んじゃ始めよう! もちろんこんなところで始めたらやばいし、どっか移動しよっか! コンセ達もおいで、見ることもまた修行になるから!」




「どこにしようかな? ……えーっと……決めた! 転移!」





――




 見渡す限りなにもない大草原……そこへ当たり前のように強制転移……いま迄は俺が相手を転移させていた側だったのに、今は逆だ、驚いている……そして不快だ……


 

 てか、強制的に転移させられる側はけっこうイラつく……




 大口叩いたのはいいが……気合い入れないとやばそうな気がしてきた……





「ここらで、いいか。じゃあ全力できていいよ? もちろん俺は殺さないようにちゃんと()()()()からさ」






 かっちーん……確かにこいつは強い、めちゃくちゃ強いが、ここまで舐められるとさすがに……




 ……





「仕方がない……初代さんに敗北を教えてあげよう。あなたがこれまで最強でいれた理由はただ一つ! 俺と今まで出会わなかったからなんだよ!」




「……はぁー、そういうセリフはもう聞きあきてるんだよな……だいたい二回に一回位はみんなそう言うからさ……さっきのチートあげる煽りは良かったんだけど、もうちょい気が利いたセリフないかな?」




「ぐっ……」




「貴様! ご主人様を愚弄するつもりか!」




「おぉ! バサシ! お前やっぱり……」



「そんな気が利いたセリフがポンポンでるなら、何度も何度もおなごにフラれるわけがなかろう! ご主人様は中の上の下の凡人なのだ! バカにするでない!」




「……」

「……」


「これってバサシ君がツカサ君の事バカにしてるよね?」




「……初代さんの正解です。はぁー、もういいや……初代さん、とりあえず気を取り直して始めましょうか!」




「構わんよ。初手は譲ってあげるから全力でおいで?」




「舐め腐りやがって……なら、いっちょやってやろう……そして、後悔するがいい!」



 俺は大きく深呼吸し、腹に思いっきり力を込める……




――




「忘却の迷宮をさまよい続ける妄執の王よ、今ここでその力を解き放ち全てを縛る不揃いな鎖を断ち切れ……」

「師匠! いきなりそんな大魔法を!」


「……と」「え?」




「古より終末を創造せし終わりの炎よ全てを焼き尽くせ」



「……と」「ええ?」





「滅びの使者よ我に歯向かう全ての敵を薙ぎ払え」



「……と」


「おいおい! ツカサどんだけ初手に載っけるつもりだよ!」



「構わんよ……がんばれがんばれ」




 こんの……





「極級魔法、最後の炎&極級召喚魔法、最後の使者」




「おぉ! すごいじゃん! 少し怪我しちゃいそうだよ! 早く撃ってみてくれ! 面白そう」




 はぁー……このガキが……まぁ実際ガキではないが……ちょっと強いからと調子に乗りやがって……




「創世より大地を深紅に染め続ける孤高の野獣よその誇り高き牙を持って全てを穿て」



 

 


「終末の刻……発動」




 今まで使った魔法のフルコース&新規の魔法の重ね掛けだ。初代さんには少しお灸を据えないとな……


 

 ギルマス、コンセさんは体の芯から震えている……ラメリは流石にビビってないがビックリしているようだ。



 初代さんも最初の余裕顔はなくなったが、マジで正面からぶつかるつもりだ……まあ死んでも心配するな、ちゃんと蘇生させてやるからな。



 ……俺は優しいんだ。






 轟音なんて表現では追い付かない程の爆音、魔物の大量発生なんかとは比にならない程大地が揺れる……世界自身が震えているようだった……

 



 俺とバサシ以外はまともに立つことができず、コンセさんですら地面にしがみつくのがやっとだったが、ついに衝撃で舞った土埃がはれ初代さんが姿を現す……










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