第15話〜出会い2〜
呪縛は未だに解かれていません。
俊也はまだふくれていた。
あぁ〜・・・むかつく。
二人は今だにレギンピークにいた。
俊也はノゾミの顔を見ずに言った。
俊也
「なぁ何処に向かってんだ?」
ノゾミは歩きながら答えた。
ノゾミ
「着くまで、ひ、み、つ!!」
そう言うとノゾミは陽気に歩きだした。
〜♪〜♪〜♪〜〜
俊也はその鼻歌がやけにムカついた。
二人はそのまま黙って歩いた。
するとノゾミが立ち止まった。
俊也は怒りっぽく言った。
俊也
「どうしたんだよ?」
ノゾミは指を指してそこ、そこ。と言った。
俊也はノゾミが指差した場所を見るとそこには真っ黒な家(店らしいが・・・)がありやけにバカでかい看板に読めないが文字か書いてあった。
俊也はノゾミに聞いた。
俊也
「ここは?」
ノゾミは答えた。
ノゾミ
「ん〜簡単に言うと‘何でも屋,かな?」
俊也は不思議そうに聞いた。
俊也
「例えば、何があるんだ?」
ノゾミは少し考えてから答えた。
ノゾミ
「そうね〜・・・武器?」
俊也は驚いて聞いた。
俊也
「武器!?」
ノゾミは慌てて付け加えた。
ノゾミ
「あ、あれよ!?武器はあんまり売ってなくて、大体は食べ物とか服とか・・・・ね?」
俊也はそわそわしながら答えた。
俊也
「とりあえず早く入ろうぜ!!」
俊也は既に歩きだしていた。
するとノゾミは俊也の肩を掴み呼び止めた。
俊也は振り返って聞いた。
俊也
「何だよ!!何か問題でもあるのか?」
ノゾミは答えた。
ノゾミ
「いや、問題は無いんだけど・・・ちょっとだけ外で待っていてくれない?」
俊也
「何でさ?」
俊也は少し冷静になった。
それはノゾミの顔がいつにもなく真面目だったからだ。
ノゾミ
「・・・何というかお金があまり無いのよ。」
俊也はかなり現実的な事を言われ答えた。
俊也
「そ、そうなのか?・・・・」
ノゾミはうつむきながら頷いた。
俊也は納得したように言った。
俊也
「わかった。じゃあ待ってるから行ってきなよ!」
ノゾミは暗い顔で答えた。
ノゾミ
「ごめんね・・・・・」
ノゾミはそう言うと走って店のなかに入っていった。
俊也は店の脇にあった樽に腰掛けた。
しっかし俺もバカだよなぁ・・
もしあのまま入ってたら珍しいものがありすぎて欲しくなる・・・
そしたら文無しの俺はノゾミに頼ってしまう・・・
たぶんノゾミは断らないだろうなぁ・・・
まったく俺はノゾミに迷惑かけてばっかだな。
今度いつか本当の意味でのお礼をしよう。
この試練が終わるまでにできるかなぁ・・・
俊也はため息を吐いた。
俊也
「はぁ・・・・・・」
俊也は道を歩いている人を観察していた。
あ、あの人は・・・
俊也は店の反対側の花屋に唯一この町でノゾミ以外で話した。町の女性がいた。
何してるんだろ・・・?
その女性はどうやら花を買おうとしているらしい。
店の前に並べてある花を見ながら歩き回っていた。
それもそうか。
花屋に来てやることは花を買うしかないもんな・・・
その女性はどうやら買う花を決めたようで店の人を呼んでいる。
俊也は花屋に並べてある花を見て思った。
しっかしあの花、全部見たことあるような無いような・・そんな感じがする。
考えているうちに町の女性は既に花を買いおわっていた。
もう買っちゃったんだ・・・
町の女性はすたすたとどこかに歩いていった。
・・・あの花、
誰にあげるのかな?
それとも家に置くのかな?
どちらにしても俺にはわからないことだな・・・
そうこうしているうちに時間が経ったかと空を見上げてみれば太陽がキラキラと輝いている。
俊也
「・・・時計。欲しいな。」
俊也はふとそう思った。
まだノゾミが店から出てくる感じはしない気がする。
俊也はお腹の具合からしてそろそろお昼くらいだろうと察知した。
俊也は口にだして言った。
俊也
「あー腹減った・・・」
そういえば俺、昨日のカレー食った後から口にしたといえば一杯の紅茶だけ。
朝はなにも食べていない。
やべぇ・・・余計に腹が減ってきた。
そうだ、ノゾミが出てきたら昼飯のこと相談してみよう。
昼飯食ってからでも店に行くのは遅くない。
腹は減る一方だけど、店はずっとあるだろう。
俊也はあーとうなだれながらボーっとしていた。
するとやっと店の扉が開く音がしたので俊也は立ち上がって店の前を覗き込んだ。
そこから出てきたのはノゾミではなくあの町の女性だった。
い、いつ入ったんだろう?
なんでここに?
その町の女性は近くで見るとかなり若く、髪は顔が少し隠れるくらいの前髪に他は背中まで伸びている。
服は真っ黒のワンピースらしきものを着ている。
腕には先程買ったと思われる花が袋にあり、もう一つの袋は何が入っているのかわからなかった。
俊也はずっとその町の女性を見つめていたのでさすがに気付かれて言われた。
町の女性
「何ですか?あなた。」
俊也はその声で我に戻った。
俊也
「い、いや!?そのすいません・・・別に怪しいものではありません!?し、失礼しますっ!!」
俊也はそう言うとまた店の脇に走ろうとしたのだが、声を掛けられて止まった。
町の女性
「あなた・・・どこかで会いました?」
俊也は女性の方に向き直り答えた。
俊也
「あ、あの実は、ノゾっ・・じゃなくて壊れた壁の前で会ったことが・・ありまして・・」
町の女性は言った。
町の女性
「・・・傷は大丈夫なの??」
どうやら覚えてくれていたらしい。
俊也は答えた。
俊也
「あ、あんなの掠り傷ですよ!?平気、平気!!」
俊也は腹を殴ってみせた。
俊也は右手で殴ったとき手の痛みで声を上げてしまった。
俊也
「痛っ!!」
すると町の女性が近寄ってきて言った。
町の女性
「ちょっと手出して。」
俊也は言われるがままに右手を出した。
すると町の女性は持っていた袋から新しいハンカチ(それも真っ黒だったが)を取出し右手の甲の所の傷に巻いてくれた。
俊也
「それ・・・買ったばかりじゃ・・」
町の女性は、はい。おしまい。と言いながら言った。
町の女性
「いいのよ。別に。対したものじゃないから気にしないで。」
すると町の女性は立ち上がっていった。
町の女性
「それでは、さようなら。」
俊也は慌てて呼び止めた。
俊也
「あの・・できれば名前を教えていただけませんか?」
町の女性は答えた。
町の女性
「私は亜美って言うの。あなたは?」
俊也はかしこまって答えた。
俊也
「と、俊也と言います!?」
亜美さんはニコっとしながら答えた。
亜美
「俊也くん?またどこかで会えるといいわね。」
俊也は歩いていく亜美さんに言った。
俊也
「今度会ったら、かならずお礼をします!!」
亜美さんは手を振ってまたどこかへ歩いていった。
俊也は店の脇の樽に座った。
・・・・亜美さん、かぁ。
なんかいい人だったなあ・・・
優しくて、貴賓があって。
それでいてあの容姿。
まったくもって誰かさんとはおお違いだな・・・。
そんなことを考えていると今度はノゾミが店から出てきたようだ。
ノゾミは俊也を見つけ駆け寄った。
ノゾミ
「ごめ〜ん。待たせちゃったね?」
俊也
「・・・・・・・・」
俊也は聞こえていないようだ。
ノゾミ
「・・・・・・??」
ノゾミは俊也の顔の前で手を振ってみた。
俊也
「・・・・・・・」
ノゾミは俊也の後ろに周り大声で言った。
ノゾミ
「わっっっ!!!!!!!!!」
俊也は体をビクッとさせた後ゆっくり後ろを向いた。
俊也
「・・・何だ・・ノゾミか。」
ノゾミ
「な、何よ!!その言い方!!ムカつくわね・・。」
俊也は流した。
俊也
「終わったのか?」
ノゾミ
「え?あ、うん。終わったけど・・・俊也なんかあったの?」
俊也は言わなかった。あの女性、亜美さんと会ったことを。
俊也
「別に、なーんにもないよ。」
ノゾミは疑いながら答えた。
ノゾミ
「ふーん。・・・ねぇその右手に巻いてあるハンカチどうしたの?」
俊也
「あぁ、これは亜美さ・・・じゃなくて道に落ちてたんだよ!!」
ノゾミはさらに追い打ちをかけた。
ノゾミ
「なんで道に落ちてるハンカチなんかを手に巻くのよ?」
俊也
「・・・な、なんかかっこよかったから・・つい。」
ノゾミ
「つい。ねぇ?・・・。まぁいいわ、じゃ店に入りますか!!」
俊也
「あ、あぁ・・・」
ノゾミももう少し亜美さんを見習ってほしいよ、本当。
ノゾミはそれに間付き言った。
ノゾミ
「な、に、か?」
俊也はあわてて答えた。
俊也
「な、何でもねぇよ!!」
俊也は思い出したように言った。
俊也
「そ、そうだ!!なぁ、ノゾミ。そろそろ昼だし先に昼飯食べないか?な?」
ノゾミ
「そうね・・・それもいいかも。でもお店は後でもいいの?」
俊也
「腹が持たない。」
ノゾミ
「そう・・・で何か気付かないの?」
俊也
「何が?――――!?」
俊也はようやくノゾミの変化に気が付いた。
ノゾミの服がいつのまにかかわっていた。
その服は・・・・ほとんど見えなくなっており茶色で大きめのローブを羽織っていた。
俊也
「なんでそんなん着てんさ?」
ノゾミ
「後で説明するわ。俊也も・・・はい。これ着て。」
俊也はノゾミと同じローブはローブなのだが色が緑色だった。
何故に緑?
俊也は疑問に思いつつも着た。
ノゾミは俊也が羽織ったと同時に言った。
ノゾミ
「じゃっ行きますか!!」
俊也
「何食べるんだ?」
ノゾミ
「ひ、み、―――――」
言い終わる前に俊也が言った。
俊也
「聞いた俺がバカでした。」
ノゾミは、つまんないの・・・と言いながら歩きだした。
はぁ・・・
まったくいつになったら旅に出れるんだか・・
このぶんじゃかなり後になること間違いなし。だな。
俊也は不安を抱えつつもノゾミの後に付いて行った。
第16話につづく
掟は破るためにあると良く言ったものですね。




