3つめの質問
「俺は嘘は言ってない。その意味が知りたかったら3つ目の質問の内容にでもしろよ。」
いかにも、なことを言ったはいいが内心冷や汗ダラダラだ。どーしよ。本当に嘘をついたわけではない。だってアポルでの記憶は一切ないんだから。そして俺の年齢は実際20歳かどうかは怪しい。記憶があるのは20歳で死んだということだけだ。もしかしたらタイムラグがあるかもしれないし。
「いいよ。オイラの質問、2つ目使う。4つ目、5つ目はシャルムがしていいから。シャルム、いい?」
シャルムは黙ってうなずいた。
「じゃあ3つ目の質問。何でソーマは記憶がないのに自分が20歳ってわかるの?」
「わかるってわけではない。正確には、俺が自分は20だと思っているだけだ。」
「意味わかんないし。根拠は?ソーマの見た目だったら15,6歳でも十分あり得るだろ!」
どーしよ。
ここまで追求だれるとは思ってなかった。転生なんて言っても信じてもらえるわけがないし。また中途半端なことを言っていろいろ反論されても困る。
ってか俺、そんな童顔?中高生に見間違えられたこととかないんだけど。アポルの住人が老け顔なだけじゃね?
「なんで黙ってんだよ!オイラの質問に答えろよ!」
「だからこっちだって言ってるだろ。俺の本当の年齢なんて俺だって知らねえよ。2か月前に気づいたらポエルの前にいたんだから考え方によっては0歳ともいえるけど。魔法の存在だってシェルリーの奴らに会うまでは知らなかったんだ。お前らが当たり前と思ってることのほとんどを俺は知らない。」
俺の言葉が本気だと信じたのかオリは黙った。
「でも、20にした根拠はあるだろ?」
今度はこっちかよ。シャルムが口を挟んでくる。
「これはオリの質問だろ。なんでシャルムが入ってくるんだ。」
「ソーマがさっきからはぐらかしてばっかで何も真実を言わないからだろ?」
「俺が嘘を言ってるとでも?」
「お前が言ってるのはおそらく事実だ。でも、真実ではないだろ?まだ何か隠してるはずだ。」
はぁー
「わかった。パス。俺はその質問に答えることができない。」
「何故?」
「じゃあそれが代わりの3つ目の質問だな?」
シャルムはオリの方を見たが何も言わないのを肯定ととったのかこちらを見て頷いた。
「まず、俺自身この状況がうまく呑み込めていないから。記憶がないのも半分本当だが半分はそうでもない。だからって嘘をついたわけではない。」
「意味が分からないな。」
「だろうな。で、次に本当のことを言っても理解されないことが分かっているから。」
「そんなの言ってみないと分らないだろう。」
「わかるね。俺たちはお互いのことをほとんど知らない。そんな状況でもし俺が突飛なことを言ったら信じるわけないだろ。口では信じたようなことを言っても内心は絶対に疑いを持つ。」
少し考えてから口を開くシャルム。
「つまりソーマは私たちを信用しないということか。」
そんなわけないだろ。
「してるさ。でないとここまで話さない。信じてなかったらアイテムのことだって話すわけないだろ。俺が寝てる間に奪って逃げることだってできるだろ。俺の記憶に関してはいずれ時間が解決する。」
「確かにな。時間が解決するということはいずれ話してくれる気はあるんだろ?」
「ああ。これで、3つ目終わりって考えていいか?」
「いいんじゃないか?ってオリ、何拗ねてんだ?」
オリが拗ねてた。
少し離れたところに座ってウジウジしてる。
「どうせアレだろ?ソーマが自分にははぐらかしてばっかなのにあたしにはちゃんと答えてるってのが気にくわないんだろ?」
「それでいじけるって・・・。質問の仕方の問題だろ?ってかオリは俺のこと嫌ってるんじゃねーのかよ!」
ツンデレかよ!?って突っ込みそうになる。
「ああ見えてオリはソーマのこと相当気に入ってるぜ?そもそもオリは嫌ってるやつとは口きかねえし。存在無視するから。自分を愛称のオリで呼ばせるくらいだからな。」
正直オリには嫌われてるとばかり思っていた。
「お前のこと気に入ってるからこそ信じたいんだろ。信じるにはそれなりの何かが必要だからな。嘘をついてるなんてわかっちまったらそれも無理になるから。」
仕方ない。ほっとこう。拗ねてるやつは機嫌を取ろうとすると余計面倒になる。
「次の質問は?」
「流すのかよ!?」




