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君は花のように  作者: 恋華


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12.生き残る決断

 モラレス家から推薦された手練れの護衛たちは少し離れたところで地図を見て何かを話し合っている。きっと仕事の話をしていると思い込み仕事熱心な護衛だと感心しながら近づく、声をかけようと口を開きかけた時……。


「女のガキは傷つけるな、あとは殺すなり好きにしろ」


 と護衛の一人が言い放った。不穏な言葉に思わず身体がこわばる。


「女のガキは魔法持ちで欲しがる豚どもは山ほどいる。ガキを攫ったら全力で逃げるぞ。計画は……あ!」


 計画をペラペラ喋っていた護衛の一人はレオナールをみつけて声をあげる。


「計画ってなんだ?リアを攫うって本当か!?」


 レオナールは声を荒げて問う。怒りできつく手を握り爪が食い込む。他の護衛はレオナールを取り囲むようにじりじりと距離を詰める。


「ジョシュアさん、こいつ殺した方が……」


 ジョシュアはリアが言っていた宝石店の息子だ。ジョシュアがリーダーのようで指示を出した。


「殺せ」


 その一言で護衛たちはいっせいに飛びかかる。身体が軋むほど強く掴まれて、本当に殺す気だと悟る。レオナールはありったけの力を込めて魔法石で腕力を増幅させ振り払った。その隙に走り出す。リアはこちらを心配そうにうかがっていて、あろうことかレオナールの元へ歩き出した。駄目だ。来ちゃいけない。必死で叫んでリアの腕を掴み父アレンの元へ。そして今に至る。状況は不利だ。思ったよりジョシュアたちの剣の実力は高く。フレール家の護衛が圧されている。


「レオナール……」


 不安そうにレオナールの手を握るリアは何かに気付いたようで後方を気にしている。


「どうしたの?」


 リアは後方を震える指でさして


「あそこ、人影が見えた」


 レオナールは愕然とした。いつの間にか敵は自分たちを取り囲んでいた。少女一人攫うのには大袈裟なくらいだ。よほど規模が大きい集団なのだろう。


「父上!囲まれています!!」


 フレール家の護衛はもう深手の傷を負い戦闘不能状態で、もう魔法石も使えなくなってしまった。ジョシュアはニヤリと笑った。


「もう諦めてそのガキよこせ、大人しく渡したら命だけは助けてやる」


「リアは渡さない!!この悪党!!」


 レオナールは噛みつくように言った。


「おー、こわ。でも殺されて奪われるか自ら差しだして生き延びるかの二択しかないんだぜ?お嬢ちゃんも頭が回るなら隠れてないで惚れた男の一人でも助けるんだな!」


 リアはジョシュアの言葉にピクリと反応した。強く握っていたレオナールの手をギュッと確かめるように握り、そして手を離す。


「リア!?駄目だよ!」


 レオナールはリアの手を再び掴んだが、ごめんねという言葉とともに優しく振り払われた。


「レオナール、全員が生き残ることを考えなさい……」


「父上まで!」


 アレンも生き残ることを優先した。苦渋の決断である。リアはレオナールの後ろに隠れるのをやめてジョシュアの元へ歩き出した。



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