表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕が主人公じゃないの!?  作者: 阿兼 加門
第1章 主人公を求めて
37/129

37 毒の効果

本日2話投稿

2話目18時


 迷宮16日目


 さて、おそらく今日中には迷宮最下層にたどり着くはずだ。そしてそこにいるのは今までで最も強い相手かもしれない。でもこの3人なら何とかなると思う。


「さて、扉を開けようか」


「いよいよ120階層よね、行くわよ」


「はい、行きましょう」


 扉を開け3人で中に入っていく。


 入った先は闘技場タイプ。

 そしてそこで待っていたのは鶏の体に蛇の尻尾を持つ魔物が3匹。


「蛇の尻尾か、状態異常を使ってきそう」


「正解よ、コカトリスという毒を使ってくる魔物のようだわ」


 毒か、僕は状態異常耐性を持っているからある程度は大丈夫だろうけど、2人はどうなんだろ?


「毒ですか、もし毒に侵されたら言って下さい、すぐに治療しますから」


「じゃあ僕と委員長で戦うよ、天沢は援護をお願い。毒はなるべく食らわないようにしたいけど、食らったら天沢に治療してもらおう」


「分かったわ、天沢さんよろしくね」


「はい、任せてください」


 役割分担はこれでいいだろう。後は3体をどうやって2人で抑えるかだよね。

 たぶん委員長が好きに戦うから僕がフォローする感じかな。委員長が戦っていないコカトリスを魔法で牽制したり障壁で邪魔したり接近してきたら斬るって感じかな。


「じゃあ委員長は好きに戦っていいよ、僕がフォローするから」


「そう? じゃあ遠慮なくやらせてもらうわ」


 本当に遠慮がなくなってきたなー。


「では私も魔法で牽制しますね」


 何故だろう? 牽制と言いつつも魔法で頭を吹き飛ばしそうなイメージが浮かぶのだけど……。


「たぶん強いと思うから確実に1体ずつ倒していこう」


「ええ、分かったわ」

「はい」


 戦闘開始の合図に先頭にいるコカトリスに魔法を撃つ。

 その魔法を回避するとお返しにとばかりに紫色の吐息を吐きかけてくる。

 紫の息とは、ずいぶん分かりやすくていいね。

 委員長もむやみには近づかず、蛇腹剣を鞭モードにして離れて戦っている。


 委員長が1体のコカトリスと戦っている間に、もう1体のコカトリスを障壁で囲って動けなくした。これで残り1体に気をつければ勝てるだろう。

 残りの1体は勘がいいのか囲おうとすると逃げてしまう。魔法で牽制して近づけないようにしておくか。


 障壁で囲ったコカトリスは天沢が光魔法をバンバン撃って攻撃している。牽制はどうした?

 と思ったら天沢が倒れた。


「天沢!」


 すぐに駆け寄りヒールを掛ける。が、まだ顔色が悪く苦しそうにしている。


「毒の状態になっているわ、おそらく魔眼で攻撃されたのよ」


 毒!? すぐさまキュアを掛けるとだいぶ顔色が良くなったようだ。さらにヒールを掛け休ませる。


「す、すみません。急に身体が重くなったと思ったら、めまいがして……立ってられなくなって……」


 魔眼か、コカトリスを囲っていた障壁を白く変え見えなくする。

 おそらくこれで大丈夫だとは思うけど……。


 離れているコカトリスが近づけないようにドーム型に白い障壁で囲ってしまう。

 これで委員長が戦っているコカトリスを倒した後に捕らえているコカトリスと倒し、最後に障壁の外のコカトリスを倒せばいいだろう。


「これで大丈夫、天沢はここで少し休んでいて」


 委員長がコカトリスを倒すとこちらにやってきた。


「ごめんなさい、魔眼のこともちゃんと言っておくべきだったわ。毒がこれほどのものとは思わなくて……」


 僕もどこかでゲームの様に考えてたから魔法を使えばすぐに治ると思っていた。3人とも光魔法が使えるから、毒を受けても自分で治療すればいいやと気楽に考えていた。

 だから天沢が倒れたときは何が起こったか理解できなかった。コカトリスが側にいるのだから普通ならすぐに毒だと分かるはずなのに。


「いいえ、私も毒がこれほどとは思いませんでしたから、受けたのが一番後ろにいた私で良かったです。もし一番前にいた桜堂さんが受けていたら本当に危なかったですから」


「委員長、今回指揮をしていたのは僕だよ。だから悪いのは僕なんだよ。正直、毒を軽くみていたからね。委員長は天沢の看病をしてあげて、天沢は一度自分でキュアを掛けてみて、たぶん天沢のキュアのほうが僕のキュアより効果的だと思うから。僕はちょっとコカトリスを倒してくるよ」


「分かったわ、でもあなたも無理しないでね、耐性があるとはいえ完全に防ぐわけじゃないのだから」


「……すみません、よろしくお願いします」


 さて、鶏頭たちをぶち殺しに行こうか。


 障壁で捕らえていたコカトリスの側に行き、障壁を解除する。同時に僕とコカトリスを白い障壁で囲う。

 コカトリスは側にいる僕を見ると紫の吐息を吐きかけてくる。僕は真っ直ぐコカトリスに歩いて近づくと、コカトリスは驚いた表情をするがそのままその首に槍を突き刺した。


 コカトリスを倒した後、最後の1体を倒すべく全ての障壁を解除した。

 コカトリスを見つけると槍を引き抜き、委員長達との間に白い障壁を張りコカトリスに向かって走る。


 そのコカトリスも走ってくる僕に紫の吐息を吹きかけるが、走りながら槍をその額に突き刺した。


 倒したことを確認すると、槍を引き抜き自分に一応キュアを掛ける。

 そして障壁を解除し、委員長達の所へ走った。


「終わったよー、天沢の様子はどう?」


「天沢さんが自分でキュアを掛けるとかなり良くなったわ。私も掛けたのだけど、効果は全然違うのね、さすがは聖女と言ったところかしら」


「いえ、桜堂さんが掛けてくれたのでだいぶ楽になりましたよ」


「正直聖女の効果についてはよく分からないけど、自分の身体のことは自分が一番よく分かるんじゃないかな? 僕も委員長も毒の知識がなくて治療していた訳だから効果があまりないのは仕方ないのかもしれないよ」


「知識……そうね魔法はイメージが大事なのだから知識は必要なのかもしれないわね」


「そうですね、私は自分が苦しいところがどこなのか分かっていましたから、それを無くそうと魔法を掛けたのがより効果的だったのかもしれませんね」


 まあ、本当のところはどうかまでは知らないけどね。


「じゃあ最後に、サンクチュアリ!」


 僕たちは光に包まれる。

 これに効果があるかどうかは分からないけど、一応駄目もとで使ってみた。


「どうしてサンクチュアリを使ったのかしら?」


「あれ? 凄いです、身体のだるさが全部吹き飛びました!」


 天沢が元気さをアピールするためにピョンピョン跳ねる。


「意外と効くんだね、臭い匂いまで吹き飛ばすからもしかしたらと思って試したんだけど。サンクチュアリってかなりいい魔法だね」


「確かにサンクチュアリは気持ちまですっきりさせてくれる魔法だったけど、こんな効果もあったなんて」


「気持ちまですっきりって言うのは身体の中の悪いものまで綺麗にしていたからなんですね」


 光魔法って結構万能なんだね。


「さて、気分も良くなってきたし、次の階層に行こうか」


「ええ、そうね」


「はい」


 失敗して落ち込んでいた委員長がサンクチュアリで元気になったけど、この魔法って使い方次第で洗脳なんかにも使えそうだよね……。


お読み頂きありがとうございます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ