さてどうしようか13
結局、それを本人に言わない当たり、恋歌に対して趣味が悪いとは本来言えないんだよなあ。
このようなことを言わないでいるから友達が少ないのでは、と予想してはいる。
カリンが彼女自身に対して行っている評価について触れずに彼女の様子を見守る。
「で、ええと。その重戦士? をやるにはどういう武器が合っているのかしら?」
その質問は重戦士という言葉をだした私にくると分かっていたにも関わらず、私は少し狼狽える。
まずいな。重戦士って私じゃなくて恋歌に回していたんだけど、私に痛みを率先して受けにいく気力はない。
おかげで、私はほとんど重戦士については詳しくない。
先程のカリンとは逆に私が困ってしまう。まあ正直に言うことにする。
「それねえ。残念なことに先程私自身が何となく言ったことと逆になるんだけどね、重戦士については詳しくないんだよ。何となくでいいなら教えるけど」
カリンは少し考えたものの、頷く。
「頼んだのは私だからね。その程度はいいのよ別に。ねえ、それを極めれば誰かを守れる?」
「守れるよ。強くなれば誰も傷つかない」
カリンは私に目を合わせて真剣な顔で問いかけてくる。だから私もそれに応えるように返す。
余程の努力をしないと難しいけども、できない訳ではない。
さて、この言葉に納得をしたのか。その事については分からないが私達の間に静寂が訪れる。
この沈黙どうしよう。武器について教えている訳ではないからこの場所から離れる訳にはいかない。でもこの沈黙の中にはいたくないなあ。
この静寂を破るように何かが近づいてくる。
「何かしら、あれ」
「牛かな? いや、あれは……ボス扱いのモンスターか」
パット見では牛だが、しっかり見ると巨大な体を持っている。その周囲にプリズムが舞っているためプレイヤーが挑戦して散った後だろう。
呆然と見ていた私達だが、近づいてくる足音に気づき我に帰る。
「あ、これまずいな。カリン? とっとと撤退するよ。こんなところでボスに特攻する理由はないから」
だが、カリンはボスの方に向かおうとする。
まじですか、ボス特攻する派だったとは思わなかった。
「武器は何があるの?」
「色々とあるわよ。貰い物だけど」
「重戦士でやるなら、盾にメイスが定番だよ」
それを聞いたカリンは盾とメイスを装備する。何でそんな武器まで持っているのか疑問に思うところがあるんだけど、人脈凄いで止めておこう。
ボスに向かっていくカリンだが、私はそれを見ているだけで向かわない。向かうか迷っているだけなのだが。
私に戦闘手段はないためボスにダメージを与えることはできない。
どうしようかな。魔術とか何かが使える訳ではないから回避の動きを取り戻すくらいにしかならないからなあ。




