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2人の共同作業

「電源?」


「ああ、コンピューターを動かすには電源が必要なんだ。いまは、バッテリーに蓄えられているもので動いているが、その内切れる。その前に充電しなければコンピューターは動かなくなるんだ。」


オレたちはリビングで昼食のスパゲッティを食べながら話している。


クリスさんとデイジーちゃんも馬車から荷物をもってきて、部屋着に着替えて一緒に食べている。


クリスさんの部屋着はハーフパンツにTシャツ。エロかわいいです。思わずチラチラ見ちゃいます。あ、目があった。なんかクリスさん、真っ赤になってる。


「マサル、クリスのことが気になるのは分かるが、そんなにチラチラ見ているのはガン見するよりイヤラシイぞ。」


「あ、ご、ごめん。クリスさん。」


「い、いえ、いいのよ。別に。」


オレとクリスさんは思わず見つめ合う。


「はぁ……もうよいわ。それで、マサル、電源とやらはどうするのじゃ?」


「あ、ああ、あてはあるんだ。多分大丈夫だと思うんだけど。あ、ありがとう、デイジーちゃん。」


食べ終わった食器をデイジーちゃんが片付けてくれた。


「リンダ、検知器を1つ貸してくれ。」


「わかったのじゃ、ほれ。」


オレは検知器を受け取り、PCバッグから出したモバイルバッテリーと並べてテーブルの上に置いた。


両者をUSBケーブルで繋げる。


「リンダ、魔力がある程度ある魔石も貸してくれ。満タンでなくていいぞ。」


「ほれ。」


リンダから受け取った青い魔石を検知器の上に置いた。するとモバイルバッテリーの充電中を示すランプが点いた。


「うん、やっぱり充電できてる。これで電源の不安は消えた。」


「そうか、よかったのじゃ。」


「それで、リンダ、今、魔石と検知器はどれだけあるんだ?、」


「ダイダロスで仕入れた魔石は、赤い火属性、青い水属性、緑の風属性、茶色の土属性、白の光属性、黒の闇属性、無色の無属性のがそれぞれ1000個、合計7000個なのじゃ。検知器は……22個あるの。」


「そうか、それでその仕分けは済んでるんだよな? 満タンのはどれだけあったんだ?」


「ああ、満タンのは712あったぞ、全体の約1割じゃな。これをここの商業ギルドに引き取ってもらうだけでも、とりあえず仕入れのお金は回収できるのじゃ。」


「じゃあ。検知器全てと満タンじゃない魔石を出してくれ。」


リンダが検知器をテーブルの上に並べてくれ、魔石の袋ををリンダの指示で皆でその横の床に並べた。


「よし、オレは早速、魔力補充にとりかかるから、リンダは満タン魔石を納品に行ってくれ。そしてできれば、使用済みのクズ魔石もできるだけ仕入れてきてくれ、後、検知器ももう倍くらい欲しいな。」


「わかったのじゃ。早速いってくる。いくぞ。デイジー。」


「あいよ。」


リンダはデイジーちゃんを伴って、階下に下りていった。


オレはノートPCを取り出し、電源を入れる。


検知器とノートPCをUSB接続してそのファイルウィンドウを開く。


メモ帳ウィンドウを開いて、そこに[autoexec]をドラッグして入れる。

===============

analyze

===============

メモ帳ウィンドウに表示されたこれを

===============

charge

===============

と書き換えて、上書き保存した。


もう一度メモ帳ウィンドウを開いて、今度はそこに[config]をドラッグして入れた。

===============

環境設定ファイル

chargeの収集範囲をxで半径1-10mの中で設定。

x=1

===============

と表示された。


魔力は空中に漂う何かを収集して補充するらしい。これは、範囲を大きくすれば恐らく、早く集まる……よな?


[x=10]にして上書き保存した。ついでに、ここからノートPCに[autoexec]と[config]の2つのファイルをコピーしておいた。


検知器からUSBコードを抜いて、それに魔石を近づける。


昨日は魔力をフルにするのに3分くらいかかっていたのが、約5秒でできた。よし、これで魔力補充がかなり短縮できたな。


オレは他の検知器にUSBコードを接続して、さっきPCに保存した[autoexec]と[config]のファイルを次々とコピーしていった。


合計で20このカスタム魔力補充器を用意したオレは、それを検知(補充)部分を上にしてテーブルに並べた。


視線を感じて振り返るとクリスさんがニコニコしてオレの作業を見守っていてくれた。ちくしょう、やっぱりかわいいなぁ。


「あの、クリスさん。手伝ってもらってもいいですか?」


「いいわよぉ。ここは結界に守られているから、護衛にそれほど気を配らなくていいし。」


「それじゃあ、オレが魔石に魔力を補充して渡しますので、のこった検知器で本当に魔力が満タンになっているか確認して、仕分け袋に入れていってください。」


「わかったわ。」


オレは魔石をカスタム魔力補充器の上に次々と置いていった。全てを置き終えると最初に置いた魔石を回収して新しい魔石を置く、そして魔力補充できたはずのそれをクリスさんに渡す。クリスさんはそれに魔力検知器をあてて魔力がちゃんと補充されているかを確認して、仕分け袋に入れた。


この作業を延々と繰り返した。1時間後には約1000個の魔石に魔力を補充できていた。

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