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うっかり死んだら異世界転生しちゃいました! でもここにはイイ男が全然いませーん! そんなところへ、ドSの王子様が現れました!  作者: 志村けんじ


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正体を見破る魔法

 いやー。見つけましたよ、探してた魔法。そこにたどり着くまで、百冊近く読んじゃったけどねー。


 ついでに本をあっという間に読める魔法も見つけちゃったーー!


 相手の正体を見破る魔法!


 あたしって、ツイてる~!


 だだ……精神的負担が大きくなるので、この魔法の使用には十分な注意が必要って最後にある。どゆこと?


 取りあえず、この魔法に攻撃力は無いみたいだから、安心して練習できるのはいいよね。


 呪文は……。杖の頭から出すイメージで……。師匠に……


「エイッ!」


 おぉー。なんかプロジェクターの光当ててるみたい。


 あぁー! 師匠って、ホントはすごい魔法使いなんじゃないのぉー! 見た目がぜんぜん違う。


 なんか本当に老練の強い魔法使いみたい。


 でもなぁー。いつもは耳の遠いおじいちゃんだもんなぁー。残念。


 取りあえず、もう何人かで試して練習しよーっと。



 この魔法、掛けてる魔法使いにしか見えないっていうのは助かるー。


 誰にも気づかれないで練習できるもんねー。


 最初はあのおばさんでやってみよー。


「エイッ!」


 えーーっ!? あのおばさん、すっごい悪い顔してるー!?


 それじゃ、次はあの男の人。


「エイッ!」


 あぁー!? すっごいいやらしい顔してるー! これが使用上の注意ってことー!?


 う~ん。魔法って便利だけど、そーんなに都合いいものでもないんだよねー。


 無限に出せるものでもないし、思ったとおりになんでもできるわけでもないし。


 そこは元居た世界と、なんも変わんないなぁー。


 取りあえず、この魔法の照射距離がどれぐらいか、心を無にして確かめておこう。


 早くこの取りあえずってのが、無くなればいいのに。


 あたし、こーんな一生懸命になにかやるような人間だったっけ?


 テキトーにそれなりにこなして、テキトーにまわりに合わせた人生過ごしてたはずなのに……。


 戦争のある世界……。日常に命の危険もある世界って、こんななのかなー……。


「あのぉー。ちょっとよろしいでしょうか?」


 えっ!? イケメン! この村に来てからはじめてのイケメンですよ! こんな人もいたんだー!


「はい! なんでしょうか?」


「あの、実は前からあなたのことが気になってましてー。そこでお声掛けをさせていただきました。村長の甥のアルフレディと申します」


 あたしのことが気になってたイケメン! この現実を忘れさせてくれる~!


「はい。それで?」


「それで一度、お食事でもどうかと思いまして。いかがでしょうか」


 ここは乗っかる? 乗っかんない? それはもちろん、乗っかるでしょー!


「はい。ぜひとも」


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