必殺の魔法誕生?
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「まだまだ教えてもらいたかったことが、あったのにぃーー! こうなったら、若返りの魔法は、まだ時間制限があって使えないから、ちょっとだけ時間を巻き戻す魔法!」
「これ、若返りの魔法と違って、すっごい魔力を消費するらしいから、緊急のとき以外は使うなって、魔法書には書かれていたよねー。その緊急のときが、いま!」
「師匠! ちょっと、両肩を強く掴みますよぉーー!」
「ほぇーー」
「時間よ、戻れ! エイ!」
「なんじゃ、巫琴よ。そんなに強く肩を掴んだら、痛いぞよ」
「やったぁーー! 時間が巻き戻ったぁーー!」
「では、空を飛ぶ魔法じゃな」
「あっ、それは、もう大丈夫です! 飛べるようになりました! ちょっと、見てください。空を飛んで見せますから」
「ホントじゃ、いつの間に」
「まぁ、まぁ、そこは気になさらずに」
「よく、わからんな」
「とにかく、疲労感がハンパないので、早めにお願いします」
「だから、なにをじゃ?」
「見て、わかりませんか?」
「ん? そういえば、巫琴よ。その背中の弓矢は、なんじゃ?」
「わかります? やっぱり、わかります。杖みたいに、弓矢自体に、魔法をかけて、もっと強くすることはできませんか」
「なんじゃ。そんなのは、簡単じゃ。お前は、そっちの方が得意じゃろうて」
「得意?」
「お前さん。杖でも殴るじゃろ」
「まぁー、確かに……。やってましたね」
「その要領で、やってみい」
「そーんなことだけで、いいんですかー!?」
「そーんなこととは、なんじゃ。誰にでも使えるわけでもないぞよ」
「ホントですかぁーー」
「まぁ、そんな疑わずとも、取りあえず、やってみい」
「はい」
「よいか。どこに魔法をかけるかは、イメージじゃ。矢じりなのか、矢なのか、弓なのか、全部なのか」
それじゃ、取りあえず、矢じりに一番魔力を込めて、そこから矢の羽まで。そして、弓にも少し魔力を込める。
「行っけぇーー!」
「凄い威力じゃなー。まるで放たれた矢が、大岩が飛んで行ったみたいじゃ」
「そう……みたいですね」
「これ。放ったお前自身が、驚いてどうする。上手くいったんじゃ、もっと喜べ」
「そーですよねー! やったぁーー!」
「そうじゃ、そうじゃ、上手くいったときは、そうやって大いに喜ぶがよい」
「はい!」




