あたしにだって、プライドはある!
♢
あぁーー。あんな状況だったけど、気がついたら寝ちゃってたよぉー!?
でも、ある意味、阻止はできたから、大成功ということで。
でも、起きたら、ライムさんも……、アーサー様もいない!?
まさか!?
まさか、まさか、まさか!? そんなことは、ないよねーー!?
外の方で、なんか音がする!?
「キィーーン! カシャン!」
えぇーーっ!? アーサー様とライムさんが戦ってる!? ケンカ!?
「あのぉーー? 大丈夫ですか?」
「なんだ? ずいぶんと遅く起きたな」
「なにをー……してるんですか?」
「手合わせだ」
「手合わせ? 手合わせとは?」
「お互いの、技のタイミングを図っておこうと思ってな」
「タイミングですか?」
「パーティーというのは、それぞれ個人のチカラを併せて戦う、チーム戦だからな」
「そうよ。だから、攻撃と守りの要でもある、あなたのチカラは重要なのよ」
「えっ!? あたしって、そんなに重要な役割だったんですかぁーー!?」
「そうだ」
「そうよ」
そんな!? そんなこと、当然みたいに言われても。
「いまから見せる、ライムの旋風刃という技を見てみろ」
「旋風刃?」
「ライム。ちょっと、やって見せてくれ」
「わかった。ちょっと、二人とも下がってて」
えぇーーっ!? なんなのぉーー!?
ライムさん、右側に両手で斧を構えて、そのまま左に勢いよく斧を振ったと思ったら、そのままコマみたいに、クルクルと凄い勢いで、回りだした!?
そのまま、目の前にある大きな木目掛けて、回ってくぅーー!
そのまま木を、ダルマ落としみたいに、続けて輪切りにしちゃった!?
「凄い!」
ライムさんて、アーサー様が仲間に選んだんだから、本当に凄い人だったんだ!
「この旋風刃の弱点がわかるか?」
「弱点? こんな凄い技に弱点なんてあるんですか?」
「ある」
「それは、攻撃力に特化しすぎた結果、防御に隙ができてしまったことなんだ」
「えぇーーっ!? そんな、まさか!? そんな隙なんて、全然わかりませんよぉー!?」
「それがあるんだ。アーサーの剣は、神速だから、ワタシの技より凄いぞ! だがワタシの技以上に、防御に弱点があるそうだ」
「へぇーーっ、そうなんですかぁーー」
「だから、オレの後ろは、お前に任せる。頼んだぞ、巫琴!」
「いやぁーー、そこまで、頼りにされちゃうと、嬉しすぎて、顔が綻んじゃいますよぉーー」
もぉーー。あんまり、あたしのこと、喜ばせないでくださいよぉーー! 照れるじゃないですかぁーー!
「頼んだぞ、巫琴。お前のチカラが必要だ」
「もぉーー。わっかりました! 後ろは、このあたしに任せてください!」
「それで、お前の防御魔法なんだが、どんなだ?」
「どんなって、大きな石の壁出したりとか、そんなのですが」
「そうじゃなくて!? もっと、即効性のある防御魔法はないのか!?」
「えぇーーーっと……。そういうのは、まだちょっと、練習中でして……」
「だったら、空を飛ぶ魔法は!?」
「それも、まだ……ちょっと……」
「お前、あの三日間で、なにしてた!?」
「そんな。ちゃんと師匠に教えてもらったとおり、修行してましたよぉーー。疑うんですかぁーー?」
「そうだな……。ジジイの教えに期待したオレが、馬鹿だった……」
「なんか、その言い方だと、アーサー様でも、ムカつきます!」
あの師匠だって、絶対に凄い人なんだからぁーー!
「わっかりました! 基礎は師匠にしっかりと教えてもらったので、絶対にアーサー様の希望するような魔法! 絶対に、すぐに覚えてみせます!」




