ちょっと強くなりすぎちゃったかも
♢
まったくぅー! スマホが無いならないなりに、こっちから再会のチャンスを作ってやるんだからね!
ということで、さっそく新しい護衛の任務を頼まれちゃいましたぁー!
今度は違う村までの護衛だよ。
あっ、でもでも!? もしあたしが強くなりすぎてたら、今度は王子様に助けてもらえないじゃーん!
えーーっ!? だからって、手を抜くわけにもいかないしー。
まぁ、そんな妄想言っても、魔物が出てこないのが一番なんだけどねー。
いやー。あたしって、こう見えて冷静ー。
今度の村までは、五時間ぐらいは歩くって話だから、大体二十キロぐらいなのかな。
では、歌でも歌いましょう!
「歩っこー♪ 歩ーーっこう♪」
いやぁー。なんだか今日は足が軽いなぁー!
あたしが先頭を歩いちゃってるもんねー。
って!? そんなところに、魔物が現れちゃいましたよ!
この前に襲ってきたのと同じ、大きな羽が生えた魔物が三体!
「実戦での、初お披露目! 光の矢の魔法! 必殺! 三連続乱れ射ち!」
「ヨーーシ! 三体全部に命中! どーですか、みなさん。あたしの新しい魔法の実力は」
って、後ろからも二体飛んでくる!?
そんなすぐには、狙いを定められないって!?
「みんな、急いであたしの後ろまで下がって!」
「急いで、走って!」
「エイッ! 出てこい、石の壁!」
それで石の壁の上からの魔物の体が見えたところで。
「エイ! 光の矢! 二連続!」
これで全部倒したから、もう大丈夫……って、みんなの後ろにイグアナみたいな魔物が一体いる!?
なんか向こうも弓矢で狙ってる!?
このままだと間に合わない!?
「イーヤァーーッ! みんな気をつけて!」
力技! 魔法の力で、石の壁をみんなの前に!
「エイ!」
ここから半回転! 左向け左!
それで石の壁の上まで、ジャーーンプ!
「光の矢! エイ!」
これで、襲ってきた全部倒すことできたよね。
って、なんだか、みんなのあたしを見る顔、ドン引きしてる!? なんで!?
「みなさん。もう落ち着いてください。いま襲ってきた魔物は全部倒しましたから」
「はい……。あっ……ありがとうございます」
今回のリーダーの人のあたしの顔を見るこのカオ、絶対にあたしに対してドン引きしてるよ!?
やっぱり、あたし強くなりすぎちゃったぁ?
いやいや。あれはとっさにやったことだし、七メートルぐらい上にジャンプできるとは思わなかった。
あれは絶対に、知らず知らずの魔法の力。
まぁ、いいや……。みんなを無事に守れたことだし、取りあえず石の壁収納しておこう。
呪文……。
「小さくなって、秘密の場所に隠れろ!」
「凄い! 巫琴サマ、スゴイ!」
ん? 今回一緒についてきた年下君。確か、十五歳だっけ。そんな感動してくれるなんて、まだウブでカワイイもんだなぁー」
あたし、断然年上好きだけど、案外と年下にモテるのかも。




