ステージ7:大行進と暗躍
前回までのあらすじ
ゴブリンの集落で長老:コブとの話で残酷な過去を知ったフォレト村の村長と快。
いてもたってもいられなくなった村長はコブと協定を結び、尽力すると約束した。
村長と俺はコブとの話が終わり、直ぐ様フォレト村に戻った。村長は町の中心に村の皆を集めて、演説してくれた。
「我々が良い暮らしをしているなか、ゴブリンの方々は困っておられる。生きるために仕方なく、やっていたとワシは聞いた!それワシはゴブリンの方々と協定を結び、ここを我々とゴブリンの共存の村にしたいと思っている!」
「「「おーーー!!!」」」
少し驚いたことなのだが、村長はこの村の人々にすごく信頼されているようだ。村長を任されているなら当たり前のことだ。でも、独断で決めたことに村の人々が何も言わずに了承してくれているのだ。
「それでは村の者の全員でゴブリンの方々の伝染病を止める薬草を取りに行くぞ!」
「「「おーーー!!!」」」
話を聞いていた俺もついでと言わんばかりにフォレト村の大行進に巻き込まれた。
「ゴブリンの方々曰く、あともう一歩のところまでの調合が済んでいるらしく、決め手に欠けているのは抗体らしい。探す薬草は"ユリシズカ"だ!さぁ、散るぞ!」
「「「おーーー!!!」」」
北へ30人という形で各方向に30人で行動した。そんな時に快は村で最初に出会った女性と出会った。
「無事だったのね、良かった。」
「おかげさまで。」
快はユリシズカを見たことがなかったため、その女性に聞いていた。
「ユリシズカはね。木の隅っことかにあって、さらに木と同化していてなかなか見つけにくい代物でね。でもその分薬草としての価値はあって色々なポーションなどに必ず用いられるのよ。」
「そんなすごいものなのですね。」
「えぇ、私も昔は…」
昔は?
「…なんでもないわ、それよりもホラッ。あそこにユリシズカがあるわよ。」
その女性が指を指した先には、間近で見ないと草と分からないレベルで同化している草だった。
「えーっと、一方向に1本でも見つければ良いと言ってたからこれで任務完了ね。っさ、帰ろう。」
「わ、分かりました。」
俺は勢いに押されて、フォレト村への帰途についた。
俺たちのチームが戻ってから約一時間で他のグループも戻ってきた。
「医療チーム!薬を速めに調合しておくれよ!ワシはゴブリンの方々の集落へすぐに行ける準備を整え」
俺はその時にあの女性がいなくなっていることに気がついた。それで周りを見回すと山の中に入っていくのを見て、追いかけた。
しばらく歩き続けること、5分。女性がとある機械に触れているのを見てしまった。その機械は変なガスみたいなものを放出していて、その女性が機械をいじり止めた。
「チッ。」
その女性が舌打ちして帰ろうとし始めたので、快も急いでフォレト村に帰った。
Go new stage →
今回も読んでいただきありがとうございます。ステージ7いかがだったでしょうか?
村の女性が一気に何者感が増しました。彼女はいったい何者なのかはまだまだ先のお話になりますので、今は触れません。おっと言い過ぎてしまいました笑。
それでは次回もお会いしましょう。




