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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-4-3

3-4-3

 家に帰ると、母がお昼の準備をして待っていた。土曜日で仕事が休みだというのに衣替えの準備だろうか1階には衣装ケースがずらずらと出してあり、今日は一日家にいるみたいだった。

「午前中に押入れを掃除していたら、要らない物がいっぱい出てきちゃって、あんたの物もあったから後で見ておいてね。それで要らない物は次の不燃物の日にでも捨ててしまおうかしら」と俺に声をかけた。


 俺の物ってなんだろうか。要らない物は2階の空き部屋にまとめて置いているたで1階の押入れにはなかったけどなと

「要らない物って何? 洋服以外の物も結構出てきたの」と尋ねると

「さぁ、それは分からないけど、ダンボール箱にゴチャゴチャと何か入っていたわよ。母さんには要る物か要らない物か分らないのよ。毎年捨てているのに、どうしてこうも貯まるのかしらね」と白々しく言っていた。

「今日は午後の練習がないので、ごはんを食べてから後で見てみるよ」と返事をした。


 お昼を済ますと、さっそく押入れから出てきたダンボール箱を2階の自分の部屋で空けてみると、小さいおもちゃや雑貨類が母の言うようにゴチャゴチャと入っていた。

「もうこんな物は要らないな」と箱から小物をゴミだし用のビニール袋に入れ替えていると、きれいな紙に包まれた小袋が目に止まり、それを開けてみると手作らしい真新しいお守りが入っていた。

「もしかしてこれは南が言っていたお守りかも」と直ぐに彼女にシャメを送ると

「それよ、それ。ほら、あったでしょ」と直ぐに返信が来た。


 どうしてこんなところにあるのだろうかと考えても、当然剣道に関する事は思い出せなかったが、でもこれだけ何故残っているのだろうか、不思議だったが

「彼女が言うように俺は優勝したのか。俺も昔は剣道が上手かったんだな、これで少しは自信がついた」と早速明日の為に準備をしている赤いカバンの中にそのお守りを入れた。


「せっかく作ってくれた南には悪い事をしてしまったな。今度は大事にしないと。本当は異世界に行く事は彼女には心配をかけるので黙っておくつもりだったけど

明日、異世界に行く事になったけどお土産は何がいい」とメールをすると

「嘘、そんな重要な事は早く教えてよ。ぜひ、私も連れて行って、絶対一緒に行く」と返信が着たが

「黙っていてごめん。でも、連れて行くのは無理」と答えると

「それは残念。じゃ、後でメールする」と今からじっくり考えるようだった。


 俺はタオルや着替え、ポイントカードやトンファー等々、明日必要になりそうな物を次々にカバンに入れていると

「しまった、俺って無一文だったんだ。お土産どころか異世界での食事や飲み物等はどうしようか、流石に食事抜きは辛い。仕方ないかまたアラタに借金か」とアラタにポイントを貸してくれるように急いで電話をすると

「そんな事か、安心しろ、宿泊費や食事は向こう持ちだ。それに、言うのを忘れていたが出場料として既に3千ポイントが入金してあるだろうから、着いたら直ぐに自由に使えるので好きな物を買え」と教えてくれた。

「なんと賞金の他に出場料までくれるのか。やった、これで南へのお土産は確保できた」と喜んだが、

それにしても、賞金といい出場料といい、えらく気前がいい大会だなと不思議に思ったが、後でその理由が分るとは。


 一通り明日の準備が済んだが夕飯までに時間があったので部屋でぼーっとするのは勿体無いと、机の引き出しから福袋に入った剣と盾を出し、掌に乗せて精神を集中させて会話を試みたが、心の準備もできていたのか今日は何故かすんなりと声が聞こえてきた。

「勇者よ真実を知る決心はついたのか」との声が

「すまないが、まだ付いていない。それで、お前に聞きたいのだが、俺にも魔導は使えるのか」と尋ねると

「不思議な勇者だな。今、私と会話をしている、それ自体が魔導だ」と答えたが

「いや、そんな事じゃなくて・・」と、その先を言おうとしたが、俺は余りにも焦り過ぎている自分が嫌で尋ねるのを辞めると、聖剣に呆れられたのか声はまた聞こえなくなった。




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