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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-4-1

3-4-1 9月25日土曜日

「平ちゃん、起きて下さい。朝ですよ、起きて下さい」ヒカリの声が今日も目覚し時計から聞こえてくる。早いもので彼女が異世界に帰ってから4日が過ぎ、毎日この声で起されていえる。慣れるとこれはこれでいいものだが、声だけでは少し寂びしいなと感じていたが、明日には彼女に会えるかもしれない。でも相手の応援かと気は重かった。

「さぁ、今日が最後の練習、朝からアラタの剣道場で総仕上げと行きますか」と気合を入れてベッドから起きると、さっさと着替えて1階に下りた。


「あら、平助、起こされる前から下りて来て、今日は早いのね」

「朝ごはんを食べて直ぐに練習だからね、試合が近いので気合だよ」

「そうね、頑張って特待生になってもらわないと。さぁ、ごはんいっぱい食べて」と母はごはんをよそいでくれたが、

「母さん、特待生って、それは無理な話って前も言ったじゃないか、余り期待過ぎると後が大変だよ」

「バッカねぇ、宝くじみたいな物よ。当たらないと分っていても、もしかしたら当たるかもと思うのが楽しいのよ」と、いつに無く2人での朝ごはんでも会話があった。


 俺は朝ごはんを直ぐに食べてしまうと自転車で剣道場へと急いだ。今日はいつもより早かったのか、2人はまだ練習前の柔軟体操をしていたが、それでもアラタは

「今日は早く来たか。早く着替えてこいよ、練習するぞ」と俺を急がせると

「平助、グッドニュース。応援の件は大丈夫ですよ、人数は少ないですけど何人かで来てくれそうです」と楓が嬉しい事を言ってくれた。

 婚約者のヒカリですら薄情にも相手の応援に行くと言っていたので、明日の会場では応援はなしで、俺は一人ぼっちかと諦めていたが、余りにも嬉しくて

「ありがとう。でも、どうやっ応援を頼んだの」と訊くと

「送還される人に友達への伝言を頼んだら、その返事が昨日来たんです」と答えた。


「なんだ、そうやって、異世界との連絡を取っているのか」と感心して、ついでに

「じゃ、誰が来てくれるのかな」と尋ねると

「私の同級生で剣道をやっている女の子達ですよ、それも美人ぞろい」

「やった、美人な女の子、お友達になれるかな」と、つい本音が出ると

「平助はいつからチャラ男になったんですか。彼女らに手を出すと後が怖いですよ」と注意されたが、俺にはそんな度胸なんてからっきしなかった。


 楓が返事と一緒に貰った写真をよく見ると、友達が「頑張れアラタ」と書いてあった横断幕を持っていたので、急に顔色が変わり少しすまなそうに

「あらら、これはマズイな。彼女達、アラタさんが出場すると間違っていないかなぁ・・でも、それでもいいですよね、平助は心が広い人ですから」と、とんでもない事を言うので

「そうですか、アラタの応援ね。そうですよね、俺まだ駆け出しの無名だし」と少し拗ねると

「落ち込むなよ。明日の武道大会は全国放送だし、確か他国にも流れている筈だ。ここで活躍すると有名になるぞ。そうしたら女の子のファンが平助様って殺到するぞ」とアラタは俺を喜ばした。

「そっか、それで、去年準優勝したアラタにも可愛いファンや弟子が付いた訳か」と俺は納得したが、ファンは付いてくれるのは嬉しいが、もし俺に可愛い女の子が弟子にしてって来たら、どうしようかなっとバカな事を考えてしまったが、その時はきっぱり断らないと、きっとヒカリに半殺しの目にされる。それは注意しておこうと思った。


 雑談をしながら体を暖めていたが2人が食べ終わったので早速アラタとの立会いから始めてもらった。

ヒカリがアドバイスしてくれたように、相手の剣の風圧を考えてアラタは少し長めの木刀で振り込んでくる。俺はそれを体を横に動かして交わすと直ぐに奴への攻撃へと転換したが、奴もこれを体を横に動かしただけで交わしてしまう。

 今度はアラタの攻撃をトンファーで受けて攻撃を防ぎ、すぐさま右手で攻撃すると、さすがにこれは交わせないらしく面に決まった。

「相手は盾は持たずに聖剣一本で試合に望むだろうから、相手の攻撃をトンファーで受けて、すぐさま右手の聖剣で攻撃すれば、相手も簡単には避けられない筈だ」と教えてくれたが、

「相手の一撃目を俺が上手く受けられるかが鍵みたいだな」と心得ていた。

 それから何度も何度も、左で防御し直ぐに右で攻撃と体に染み込ませると、どうにか一つの形にはなってきたので、休憩を入れた。



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