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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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2-4-2

2-4―2

 今日は剣道部員の自転車で満車状態の駐輪場の隅に2人の自転車を置き、いつもと同じように2人仲良く剣道場に行くと既にアラタと楓さんと剣道部員は剣道着に着替えていたが、2年生部員男女それぞれ10名の20名が剣道場にいると、いつも3人での練習では広く感じていたのに、今日は酷く狭く感じられた。すると、俺を見つけた男子部員が

「平助、お前も剣道をやるとは驚いたよ」と声をかけてきた。

「あぁ。まだ始めたばかりだけどな、お手柔らに頼むぞ」と答えると

「よう、平助おはよう、今日は頼むぞ」など色んな声がかかりだした。するとアラタが

「平助は早く剣道着に着替えて、それで望さんは、今日はしますかそれとも見学」と訊くと

「じゃ、皆さんのご迷惑でなければ」と剣道着に着替え練習に参加した。


「それでは練習を開始しますが、今日は中村平助君と佐倉望さんともう一人俺の従妹の楓が参加してくれますので、部員の方よろいお願いします」とアラタが挨拶すると、3人で「よろしくお願いします」と頭を下げて朝の練習が始まったが、楓さんが従妹とは設定はどこも一緒かと笑いが出そうだった。

 まずは軽く体操から初めて素振りなどの基本練習を行うと、男女それぞれに分かれて、係り稽古、自稽古、面うち、切り替えしなどを次々とこなしていった。

 これで90分は経っただろうか、俺の息は他の部員よりも乱れていなかった。

さすがアラタの朝錬に耐えただけの事はある。

「少し休憩を取ろう」とアラタが声をかけると、男子部員が俺の方に近づき

「平助、本当は昔からやっていたんだろ」とか「お前は何段だ」とか訊いて来たが

「俺は初心者だ」としか答えようがなかった。

他の男子部員も俺に「平助、彼女が噂の婚約者か、すげー美人だな」「もう一緒に住んでいるって本当か」と一番訊いてはいけないことを言うので

「彼女は単なる従妹です。僕らは未成年者ですので清く正しいお付き合いです」と意味不明なことを言って惚けたが

女子部員達も「平助も変わったよね」「そうそう明るくなったよね」と言うと

「えっ、どこが変わったの、教えて」と彼女も女子部員に色んな事を訊き始め、仲良く話し出したので

「個人情報は守って下さい」と俺はこれまた意味不明なことを言って惚けたが、こんな大勢の同級生と話すのはいつ以来だろう、確か俺も昔はみんなと打ち解けて遊んでいたような、そんな気がした。


 それから、また練習を再開したが今度は係り稽古、自稽古を繰り返してやっていると、勉強会帰りの南の登場でアラタがいつもの倍は奮起するので、他の部員の体力はみるみる消耗し朝の練習は早めに終了した。

 それから、男性部員の掃除班と女性部員のBBQ班の2分かれ、南、望と楓は庭でBBQの準備に取りかかったが、3人は集まって何かを話しているようだった。


 床の拭き掃除をしている俺にアラタは近づいてきて

「どうだ、平助、みんなとやる練習も楽しいだろう」

「あぁ、そうだな、久しぶり大勢の人と話せてよかったよ」

「それで、お前の実力の方は分ったか?」

「あぁ、11人中11番目だ、でも体力は5番目ぐらいかな」と答えると、

「当たりまえだ、みんなは最低5、6年は練習をしているんだ、1ヶ月のお前に負けるはずがない、でも1年後は分らんけどな」と笑って答えたが、他の部員からは

「1ヶ月しかしていないなんて、嘘だろう」と言われていた。


 広い庭でのBBQの準備が出来たので、各自好きなところで肉などを焼いて食べていいのだが、女子部員はアラタの近くに、男子部員は望と楓さんの近くに集まり出した。

 運よく俺と南の回りには人がおらず、2人で好きなだけ美味しい肉が食べられるので俺と南はご機嫌だったが、アラタは南とは話が出来ずに最悪のようだ。

 望の方を見ると男子部員から質問攻めに合っていて困った顔をしていて、何度か俺に助けを求めてきたようだが、俺はそんなことは気にせずお構いなしに肉を食べていた。

 すると「平助なんとかしてよ、食べる暇が無いほどみんなが色んな事訊いてくるのよ」と俺に泣きついてきたので、美人もそれなりに大変だなと仕方なく

「男性部員の皆様、彼女はニューハーフです」と冗談を言うと、それから男性部員は誰も彼女に近づかなくなったが、今度は楓さんに男どもが質問をし出したので困ったことになった。

 その後「誰がニューハーフなの」と望にと1発頭を殴られたけど、悪い虫がつかなくてよかったと思った。


 BBQも無事に済んで後片付けも終わったので、剣道部員達もそれぞれ帰宅したが、俺達4人はスイーツのお店に行くために残っていたが、当然

「やっぱ無理、もうこれ以上お腹に入らないので今日はパス」とあの南が言い出したから仕方なく、スイーツは後日に延期となったが、アラタの落胆ぶりは半端ではなかった。

 よく考えたら、毎日アラタのお土産や俺の買ったアイスを食べていたので、甘い物は飽きたのかもしれないが「望ちゃんと楓さんには悪いことをした」と南が謝っていたが、彼女達は全然気にしてなかった


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