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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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2-2-4

2―2-4

 夕飯を食べて今日は早めに夜の練習を終わらせようと、いつもとは違い自転車で公園へ向かい、いつもと同じように1時間ほど汗を掻くとまた急いで家に帰ってお風呂に入り、南の部屋に出かけようと望のドアを叩くと彼女は既に服をパジャマに着替えて準備をしていた。

俺が今日はパジャマかと彼女をじーっとみていると

「何ですか、このパジャマ変ですか」と恥ずかしそうに訊いてきたので

「いや、かわいいなと思ったんだけどね」と俺も少し恥ずかしかったので

「じゃ、準備もできているようだし南の部屋にでも行きますか」と誘うと

「今日は、ありがとうございました。楽しかったです」と今日のプールは本当に楽しかったみたいだった。

「俺こそ、楽しかったよ。今年最初のプールだったし」

「えっ、今年最初です夏休みも終わりなのに、彼女とは行かなかったんですか」と訊いてきたが、

「彼女って、あぁヒカリとは行っていないし、ここ数年は誰とも行っていないよ」

「じゃ、以前はだれかと一緒に」と変なことを訊いてきたので

「よく覚えていないけど、南とはプールでよく遊んだ記憶はあるけどね、他は思い出せないや」と答えると、彼女は少し寂びそうな目をした。

「そうだ、南にアラタとの話を聞かないと、じゃ早く行こう」と俺はこの変な空気が否だったので、直ぐに望と2人で南の部屋に出かけた。


 2人が南の部屋に入ると南は望のことは気にも留めずに急に

「平助、早く上着を脱いで裸になりなさい」と言い出した。

俺が隣に望がいるので恥ずかしがると、

「ほら、つべこべ言わずに脱ぐの」と俺の服をさっさっと脱がせると

「なによこのアザ、アラタさんの所でつけたでしょう。

少し無理しすぎじゃないの」と何やらブツブツ言いながら今日買っておいた薬を塗り始めた。

「あんたは、いつもそうなんだから、子供のときから黙っているから、困ったものね」とまるで母親のような口調で薬を塗りながら言うので、

「まるで南さんが姉さん女房みたいですね」と最初はびっくりしていた望も、上着を脱がせた理由が分ったので笑っていたが

「こんな傷物の訳あり旦那は、とっとと望ちゃんにお返します」と南が俺のアザを今度は面白がって数を数え始めて、冗談を言うと

「それでは、ありがたく頂きます」と更に彼女達の笑いを誘ったが、

当の本人は「お返ししますとは?」どう言う事だろう。 

でも、さすがに南は気が利くな、ありがとうと感謝していた。


「それで、アラタとは上手くいったの」と俺が南に気になっていた質問をすると

「あれは駄目だわ、剣術の話しかしない。そんな話は私には興味はないし、そのうえにその話しが長いし、話好きの私でさえ相槌を入れるのがやっとだわ」と次々に不満を言い始めると

「彼が今度は別の美味しいスイーツでもと誘ってきたから、仕方なくみんなで行くことにしたわよ。望ちゃんの都合がいい日を後で教えてね」とあっさり次の約束をしてくるとは。さすがに南、転んでも唯では起きないと感心した。


「そうそう、スイーツといえばお土産があったわね」と南が冷蔵庫からお土産を出してくると大家族へのお中元かと思うほどの大きな箱にスイーツがずらりと並んでいた。さすが今日あてにしてきたかいがあった。

「2人はお土産もう食べた、食べていないならどれか好きなものを選んで」と南が薦めるので、俺と望は好きなものを選んで食べ始めると

「そうそう、望ちゃんの部屋、平助の隣でしょ。平助はスケベなうえに変態だから、寝る時はドアの鍵をちゃんと閉めるように」と急に南が俺のことを悪く言うので、調査員としての望が聞き耳を立て

「ほかに、平助の素行で気になることはありませんか」と更に彼女が訊くので

「盗撮ね、こいつ彼女の寝顔の写真を後生大事にしているのよ、それは、それでいいんだけどね。私が問い詰めてもどこで撮ったか言わないの。たぶん盗撮よ、彼女に黙ってこっそり撮ったのよ」と真剣に話すので

「盗撮なんて最低ですね。もう、これは犯罪者ですね、これは、お仕置きが必要ですね」と彼女も口調を合わせてくるので

俺は、南が下着姿のヒカリの写真のことまで言い出しかねないと思い、

「はい、私が悪かったです。心を入れ替えます。どうかお仕置きだけは」と頭を下げると

「じゃ、美味しいアイスで勘弁してやるわ、それでいいわね平助」と南が言うので

「それでは、明日の夜にでも買って来ますと」話を落ち着かせたつもりだったが

「じゃ、彼女と平助がアイスを買った駅前のあそこの店ね、私はマンゴーで、望ちゃんはチョコレーズンよね」と南が言うと、

「そうそう、夏はアイスよね」と望も頷くので、もしかしたら、この2人のタイミングの良さときたら、プールで悪巧みでもしていたなと思ったけど、下着写真のことは素行の調査員だけには知られたくはなかったので仕方ないかと諦めた。


 その後、南と望はお得意の妖怪とモンスターの話に集中し始めたので、俺が話しに入る余地はないなと、切の良いとこで南の部屋から自分の部屋に戻ったが、2人は今日もまた遅くまで話込むのだろう。南が気に入る男で良き理解者が現れるのはいつの日になるのだろうか。


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