理想の場所と資金調達の難題
ケインとリサは
新しい店舗の物件探し中です〜
商人ギルドやエリアナ商会から情報を集め、いくつかの候補地を実際に見て回る。
活気あふれる再開発エリアの角地、大通りに面した元貴族の邸宅、落ち着いた雰囲気の商業地区……。どの物件も一長一短あり、そして何より、想像以上に高額だった。
「この再開発エリアの物件、立地は最高だけど、保証金だけで、今の店の年間の売上と同じくらいするわ……」
リサはため息をついた。
内装工事や設備の導入費用を考えれば、必要な資金はまさに天文学的な数字になる。商品化で得た利益をすべて注ぎ込んでも、到底足りそうにない。大きな壁が、彼らの前に立ちはだかった。
「資金調達、どうしたものか……」
ケインは頭を悩ませた。商人ギルドに融資を申請する、エリアナ商会に追加の投資を依頼する、あるいは、街の裕福な商人や貴族にプレゼンテーションを行い、出資を募る……方法はいくつか考えられるが、どれも簡単ではない。
「まずは、ビジネスパートナーであるエリアナさんに相談してみましょう。彼女なら、何か良い知恵を貸してくれるかもしれません」
ケインはリサと共に、クレスメント商会を訪ね、エリアナに現状を説明し、資金調達について相談を持ち掛けた。
「まあ、店舗の移転・拡大ですって? 素晴らしいわ! 灯火亭の成長スピードには、私も目を見張るものがあると感じていましたのよ」
エリアナはにこやかに話を聞いていたが、資金援助の話になると、 抜け目のない商人の顔を覗かせた。
「追加の投資については、前向きに検討させていただきますわ。ただ……」
彼女は意味ありげに言葉を切った。
「実は、ケインさんたちの計画に、ちょうど良いかもしれない提案があるのです」
「提案、ですか?」
「ええ。我が商会が所有している物件の中に、現在空いているものがあるのです。場所は再開発エリアの一等地。広さも十分。もしよろしければ、その物件を相場よりもかなり有利な条件でお貸しすることも可能ですわ」
それは、まさに渡りに船のような申し出だった。
エリアナさんは、かなりのやり手です。
明日の19時に真相が明らかになります。




