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2022/12/11

4212.


「うっし、今日も部活だ部活」


「お疲れさまです。満月先輩、明星先輩」


「なんだ服部だけか。女子連中はどうした?」


「お嬢様は所用で遅れるそうで、他の2人はなんか、寒いからフラッペ飲みに行くとかでメテオバックスに」



4213.


「おいお前の妹どうなってんだよ。寒いって理由であんな冷たいの飲みに行くとか」


「それについて行くお前の妹もだろうが。そもそも、言い出しっぺが美々香とは限らないだろう?」


「満月さんが言い出しっぺでしたね」


「服部お前は黙ってろ」



4214.


「で、服部お前は置いてけぼりか」


「置いてけぼりとは失礼ですね。自分で残ったんですよ。ここでお嬢様を待たねばなりませんからね。冷たいものを飲む気分でもないですし」


「そんな理由で両手に華のチャンスを逃すとはな」


「ご自身の妹さんが“華”に該当すると本気で思ってます?」



4215.


「お前もさらっと酷ぇこと言うよな。まぁ事実なんだが」


「お嬢様という高貴な華の前ではその辺の有象無象など取るに足りません」


「あいつも言うほど高貴か言うと微妙だけどな・・・」


「それは天下の世界サバ・フィル・ハーモニーに対する宣戦布告と受け取りますよ? 明星先輩」



4216.


「まぁ俺らはインスタントでも飲んでようぜ。どうせ店のを飲んだって大して分からんしな」


「おい涼太。自分が分からないからってそれを人にも押し付けるな」


「え、明星先輩は違いが分かるんですか? 意外です」


「お前もケンカ売ってるのか服部?」



4217.


「しかし考えてみれば、お嬢様率いる我らがサバ部に備え付けのコーヒーがインスタントというのは、いささか問題がありますね」


「あ、美々香からメールだ。 なに! サバハーモニーの工場敷地内にはメテバの店舗があるだと!?」


「何だと! あの天下のメテオバックスだって言うのか!?」


「それよりもだ! 美々香のことだからメテバ代をサバ部の経費にし兼ねないぞ!」



4218.


「今はそれはいいでしょう! バカなんですか満月先輩!」


「お前マジぶん殴るぞ?」


「所用があるはずのお嬢様がなぜ今満月さんと行動を共にしているのですか!」


「その“所用”ってのが終わって行っただけだろ」



4219.


「だとしてもです! なぜ僕の待つ部室ではなく! 満月さんたちのいる方に行ったのかということです!」


「考えるんじゃない、感じるんだ服部。今この部室にはインスタントのコーヒーしかない。しかし! メテバに行けば! よりどりみどりのコーヒーたちがサバ令嬢を待っている!」


「なんでウチにはインスタントしか無いんですか!」


「ンなもん知るか!!」



4220.


「よし涼太、その場に女性陣が揃ってるなら頼め。部室にもメテバのミニ店舗とバリスタを置くようにとな」


「そりゃ良いぜ。そうなりゃ服部も、用事を終えたサバ令嬢がメテバ欲しさに部室に来るから喜ぶだろ?」


「そうですね。下手をすれば、いえ上手くいけば用事が入っても無視してこちらに来るかも知れません」


「お前さらっと“お嬢様”のことディスってるけど大丈夫か?」



4221.


「よし、送信完了! その場にサバ令嬢もいて、しかもメテバ店舗内にいるんなら即で決まるんじゃね?」


「返事はまだですか! 満月先輩!」


「俺に言うなよ。そんなに急ぎたいならあいつらに念でも送ってろ」


「く、おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・っ!!」



4222.


「来たぞ! ふおっ! 部室へのメテバ導入けってーーーーーい!!」


「ほんとですか! マジですか! それは真実でございますか!」


「真実だ! メテバ店舗で売ってるインスタント粉末だがな!」


「・・・・・・どんな反応すればいいんですかこれ」

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