2022/09/11
3783.
「よっ、兄にみずき兄。奇遇だな」
「食堂だから遭遇率は高いけどな。崇妹とサバ令嬢はどうした?」
「なんだ? どっちを嫁にするかで悩んでるのか?」
「絶対違うって分かってて聞くなよ」
3784.
「みずきは委員会、サバ令嬢は10時ぐらいにいなくなったから仕事だろ」
「ふーん。女子高生と会社経営の兼業も大変そうだな」
「でもあいつ成績悪かったところで将来に響かないけどな」
「ちょっとでも同情しかけた俺がバカだったぜ」
3785.
「まぁでも、部長のおかげでこうして優雅に学食ランチができるんだ。感謝ぐらいしてやれよ」
「ウチ公立なんだけどな」
「公立だからこそできたとも言えよう」
「問題発言はやめろ」
3786.
「てか世界サバ・フィル・ハーモニーともなれば自分たちで学校の1つぐらいできただろ」
「おいバカやめろ。そんなこと言ったら本当にできちまうだろうが」
「もう遅いぞ涼太。俺たちの会話は作者にも筒抜けだからな」
「なんてこった・・・」
3787.
「おいこの作品サバに乗っ取られ過ぎだろ」
「しょうがないだろう。舞台設定を増やす手段がサバしかないからな」
「設定を増やす必要があるのかという問題もあるんだが?」
「しょうがないだろう。話を作る手段が設定を増やすしかないからな」
3788.
「色々終わってんだろこの作品・・・」
「それ以前に始まっていたのかって話でもあるけどな」
「じゃあ上に書いてある3788って数字は何なんだよ」
「お前らそろそろメタい話はやめろ? てか誰がしゃべってんのか分かんねぇ」
3789.
「話を戻そう。サバ学園ができるとすれば、ついに私たちにライバル校が誕生するというワケだな」
「何のライバルだよ。うちの部活大した活動してないだろ」
「てかサバ学園ができるってのに令嬢はただの公立に通い続けるのかよ」
「そうなんじゃないのか? あいつ庶民の暮らしを知るために来たんだし」
3790.
「その言い方だとサバ学園がすげぇお坊ちゃまとお嬢様学校ってことになるんだが」
「私立だしそうじゃね? 金持ちしか行けねえだろ」
「言うて庶民でも私立行くやつ結構いるだろ」
「サバ学園がそんじょそこらの私立と同じ学費だと思ってるのか?」
3791.
「確かに、平均年収1000万越えのサバハーモニー社員の家庭を基準にしそうだよな」
「しかもあっこ社内結婚多いからな。合コンイベント開きまくるから」
「いつの時代の会社だよ世界サバ・フィル・ハーモニー」
「あちこちに裏金回しまくってる時点でお察しだろ」
3792.
「サバ学園ができたとして、学科は何になるんだ?」
「普通に水産科じゃないのか?」
「水産科って何やるんだよ。魚の勉強か?」
「船もだろ」
3793.
「てかサバハーモニーは食品加工もやるからその手の学科もあるんじゃね?」
「そんなこと言ったらあいつらアイドルユニットとか航空ショーまでやってるからな」
「やべぇな。サバ学園1つで網羅しきれないだろこれ」
「それをやっちまうのがサバ学園なのだろう」
3794.
「そうなるとさ、サバ学園に入ったら強制的にサバハーモニー就職になるのか? 入学するだけで将来の年収1000万約束ってヤバくね?」
「どうだかな。普通に競争させてふるい落としとかやり兼ねないぞ、あいつら」
「確かに。しかも先行投資でも何でもなく学費を徴収するからな。未来の社員が勝手に競争してくれるなんて夢のシステムじゃん」
「言うて俺らも社会にどっぷり競争させられてるけどな・・・」
3795.
「しっかしあの宗教じみたサバハーモニーの学校か・・・毎朝サバへの愛の書音読とかやりそうで嫌だぜ」
「そんなのは我慢だろう。なんせ未来では年収1000万が待っている」
「競争相手に両親とも年収1000万のお坊ちゃまお嬢様がウジャウジャいんのにか。私には無理だな」
「言うて俺らも金持ち連中よりレベルの低い教育を受けさせられてるけどな・・・」
3796.
「おいみずき兄やめろ。現実に目を向けるな」
「いやむしろ現実から目を背けるなよ」
「わかってないなみずき兄。現実ってのはなぁ、目を背けるためにあるんだよ」
「初めて聞いたぞそんなの」
3797.
「結論! サバ学園ができたところで私たちには関係ない」
「それはどうかな?」
「って言えばどんでん返しがあるとでも思ったか?」
「と言ったところでどんでん返しは覆らないぞ?」