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2022/01/16

2658.


「兄よ!」


「妹よ!」


「何やってんだ?」


「“イェッシークールワールド”だ」



2659.


「イェッシー? ああ、メリオシリーズに出て来る恐竜みたいなニワトリか」


「正確には、限りなくニワトリに近い恐竜っぽく見えるニワトリだ」


「どっちなんだよ」


「ニワトリだ」



2660.


「で? イェッシーがニワトリなのは良いけど何で凍ったまま動いてんだ?」


「言っただろう? これは“イェッシークールワールド”だ。キャラも背景も全て氷で表現されたグラフィックになっている。無論、1面から氷ステージだ」


「おっと私としたことがタイトルを考慮に入れてなかったぜ。なら納得だ。どれ、せっかくだから私もイェッシーを操作しよう」


「いいだろう。2人プレイも可能だ」



2661.


「ちなみに2Pカラーは赤だ」


「なるほど。さしずめレッドアイスイェッシーってとこか」


「ルビーイェッシーだ」


「ほう。いいじゃないか」



2662.


「すげーな、その辺の植物とか雲まで氷で表現されてんじゃん」


「それでしてちゃんと植物とか雲に見えるだろう?」


「お、敵キャラも氷じゃん。でもなんか寝てるやつ多くね?」


「序盤ステージだからな。そのうち槍もってるやつとかムーンサルトしながら進んで来るやつが出るぞ」



2663.


「えっと、ジャンプがこれで・・・、」


「Bで敵を食える。すると攻撃用の氷玉ができるんだ」


「っと、これか。氷の敵食って氷玉作るのもシュールだな」


「氷玉はRで投げれるぞ。押せば構えて、カーソルは自動で動くからRを話せば発射だ」



2664.


「よし投げるか。食らいやがれ! はぁっ!」

パリィィン。


「敵死ぬとき粉々になんのかよ。ウケる」


「こっちも死んだら粉々だけどな」



2665.


「ちなみに外しても氷玉は3回まで壁でバウンドするぞ」


「異様に強度あんな・・・まあバウンドなしって結構困るけど」


「バウンドが必須のアクションが出るのもこのゲームの魅力さ」


「後半地味に難易度上がってきそうだな。てか氷で滑るから既に中盤ステージ気分だ」



2666.


「てかイェッシーこう見ると結構可愛いな」


「だろ? ちなみにこれは、敵幹部の魔法でバラバラにされた仲間のカケラを集めながら進むんだ。揃わなくてもクリアは可能だが、揃えれば新しい模様のイェッシーを操作できるようになる」


「それは集め甲斐があるな。でも“仲間のカケラ”ってちょっとグロくないか」


「取説にその文言で書いてある。まぁブツ自体は普通に氷だ」



2667.


「よっしゃー! 仲間のカケラ揃ったー!」


「このままゴールすれば新しいイェッシーの解禁だ」


「ゴーーール! 蘇りしイェッシーは~~? “キャンディーイェッシー”! カラフルで良いじゃねえか~~!」


「こうやってイェッシーコレクションを増やしていくのがこのゲームだ」



2668.


「んで、次は1-4か。おいおい、4ステージ目でマグマとかマジかよ」


「ボスステージだからな。心してかかれ」


「マグマまで氷で表現されてちゃ冷たいのか熱いのか分からんな」


「ちなみに落ちたらドロドロに溶けながら死ぬ」



2669.


「これ海のステージとかどうなるんだ?」


「水面だけなら泳げる。場所によっては人魚に変身して進むことになるがな」


「氷のままか?」


「イェッシークールワールドに氷以外は存在しない」



2670.


「おっとまたしても私としたことが。操作に集中しすぎてゲームタイトルを忘れていたぜ」


「しっかりしろよ。俺たちが見ているのは全て氷だ。熱くても、冷たくても、液体でも、ガスでも、電気ビリビリでも」


「オッケー任せろ。このイェッシーたちは、いや私たちは、氷の世界で生きている」


「さあ助けに行くぞ。散りばめられた仲間のイェッシーたちが、俺たちを待っている」

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