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2021/04/24

1439.


「兄よ!」


「妹よ!」


「・・・せーのっ」


「「オールスターーーーー!!」」



1440.


「オールスター。それは、全部星」


「いや、そうなんだが、違うだろ」


「つまり、私たちは星だった」


「それは絶対に違う」



1441.


「スターと言えばあれだな、にしきn・・・」


「にしき・・・何だって?」


「そう。人々がスターと認めた者がスターと呼ばれる」


「にしき・・・何だって?」



1442.


「人はなぜ、彼らをスターと呼ぶことにしたのか」


「その人の中に光り輝くものを見たからさ」


「なるほど、一理ある」


「五理ぐらいあるだろ?」



1443.


「そして、スターが勢ぞろいした時、それはオールスターと呼ばれる」


「つまり、俺たちは星だった」


「は? 何言ってんだバカじゃないのか」


「お前もさっき言ったことなんだが?」



1444.


「見ろよ、空にはあんなにも星がある」


「あれだけじゃない、他にも見えない星たちが五万とあるんだぜ。信じられるか?」


「信じるさ。強く光るものが目立つだけで、他にもきっと星が、スターがあるってことをな」


「見つけてやろうぜ、俺たちのスターを」



1445.


「・・・と、いう訳なのです」


「つまり、兄と星について語っていたがために宿題をする暇がなかったと?」


「いかにも。なぜなら、今回のは星に関する宿題。星のことを考えるために与えられたものであると推測され、宿題こそしなかったものの十分に趣旨に沿った行いであり、お咎めなしという判断が妥当かと思われます」


「そうか、そんなに星のことが好きか。だったら褒美に3倍の課題をくれてやる。喜べ」



1446.


「それには及びませんよ先生。なぜなら、私は課題などなくても星について考える力を持っている。むしろ、義務として課すことによってモチベーションの低下を誘発してしまうことでしょう」


「モチベーションの維持に苦労しているところ悪いが、こっちも公務員でな。課したものはきっちり提出してもらわんと困る」


「おやおや、随分と夢のないことを仰いますね。 知ってますよ先生? あなたは、心の中にキラリと輝くものを持っている。私はそれを、星と、スターと呼んでいる。

先生、いいのですか、こんな所でくすぶっていて。あなたは、夢を持ち、希望を持ち、ロマンを携えて、教師を、未来のスターを育てる道を歩んだはず。それが、今はどうです? “モチベーションの維持に苦労しているところ悪いが”? すっかりと現実にハマってしまったようですね。いいですか、よく聞いてください。私は、楽してスターになりたいんです。しかし、スターになるにはスターによる教えが必要なんです。その教えを乞う教師がそんなでは、誰もスターになんてなれませんよ。目を覚ましてください。その心の奥に眠る星を、呼び覚ましてください」


「お、おぉ・・・! 俺は、なんということを・・・っ!」



1447.


「くっ、すまない。歳を取ったせいか、すっかり保守的な思考になってしまった・・・っ」


「先生、わかってくれたんですね・・・! 私、私・・・っ!」


「満月、お前ってやつは、子供でさえ現実を見るようになった今、なんて、なんて志を持ってるんだ・・・! うおおぉぉぉぉ! 共に歩むぞ、2人で! あの空の向こうの、一番星を目指して! まずは山籠もりからだ! 一週間、みっちり行くぞ!」


「はい先生! 共にのぼりましょう! 人生という名の山を!」



1448.


「・・・で、何で翌日には戻って来てんのよ美々香」


「それがさぁ、警察来ちゃって先生連れてかれちまったんだよ。未成年を山に連れ込んだとかで」


「一気に現実に戻されたわね。大丈夫なのかしら・・・って、あ、来た。釈放された?」


「・・・お前らに1つだけ言っておく・・・警察バッジの星を前には、どんな夢も無力だ」

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