表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
446/2001

城壁防衛

「バリスタ隊、射撃よーい」

 敵もある程度接近してきたのでバリスタをいつでも撃てる様に構えてもらう。僕も城門の上に立って敵がどう仕掛けてくるか見ながら適宜に指示を出していこう


「発射!」

 バシュンバシュンとバリスタから槍が飛んで行く。こんなのマトモに喰らったら上半身と下半身がオサラバしてしまいそうだ


「バリアでの防御が中々堅いな……んー、まだ良いかな?攻撃止め!」

 もう少し引き寄せないとアレは効力が薄い。攻撃を一旦中止しよう


「前方に張るバリア型がほとんど……ドーム型は少ないな?」

 バリアを張ると言っても前方にのみバリアを張る人がほとんど。それならば少しずつこっちに引き寄せてそのバリアを上から攻撃出来るように無駄な弾の消費を抑えて敵の接近を待っても良いだろう


「【ファイアーアロー】!」

 敵だってこっちに来る間何もしない訳が無い。反撃だってしてくる。こっちもその攻撃を【精神防壁】で防ぐ必要がある。城は破壊不可でもコストを消費して出した防衛設備は破壊される可能性は大いにある。バリスタに向けて発射される炎の矢。それを防がないとコストが無駄になってしまうかもしれない。多少無理してでもバリスタに対する攻撃を防がないとマズい。若干これでこっちが押されている状態になってしまったが、僕だけがバリアを出せる訳ではない。こっちにだって300人近い精鋭が揃ってるんだ


『こっちは私にお任せください』


「【バリアヴェール】」

 僕から離れたバリスタ等を攻撃してくる相手からの攻撃に対して、透明なカーテンの様なバリアが展開され、敵からの攻撃を防ぐというこっちにもかなりの防御の使い手が居るみたいだ。流石に【精神防壁】だと同時に防げる数は多くないのでああいう動かせないけど一定範囲を防御出来る魔法はこういう場面だとかなり優秀だ。名も無き英雄とかこういう人の事を言うんだろうな


『助かります!そのまま防御を任せても良いですか?』


『はい、まだ余力はあるので指揮官が何かやりたいのであればどうぞ』


『ならこのまま展開しておいてください。敵を引き付けて後方から攻めます』


『了解しました!』

 バリアを張ってもらっている間に相手も近付いてくるだろうから、あれをやろう


「二人とも、頼んだよ?」

「「……」」

 懐から取り出したパンドーラを開けて、白武と黒武を呼び出す。ほぼ全てのMPを費やして2人を呼び出したら元のサイズに近い大きさで呼び出せた。これならまだ防御の施設が修復完了していないだろうし通用するはずだ


「乗り込んで」

「「……」」

「「「うおっ!?なんだ!?」」」

 発射準備が完了したカタパルトに白武と黒武を一体ずつ乗せる。急に現れた白武と黒武がカタパルトに乗り込んだんだからそりゃあ発射準備をしていた人達はビックリしただろう


『その2体は僕の眷属なんで安心してください。発射して勇者軍の裏から攻めてもらいます。とりあえず2体を発射した瞬間がバレないように目くらましでまずはコレを使います』

 トーマ君に作ってもらった悪足掻きアイテムの1つであるフラッシュグレネード擬き。僕自身が【フラッシュ】を持っているから必要かどうかと聞かれたら必要では無いかもしれないけど、これだけの人数を相手にたった僕一人の【フラッシュ】じゃ光が小さ過ぎる。ならどうするか?光を多くすればいい


『バリスタ部隊の皆さんにはこのフラッシュグレネード擬きを投げつけて欲しいんです』

 アイテム転送を使ってバリスタ部隊の人達の所にフラッシュグレネード擬きを転送する


『オッケー!投げれば良いんだな?』


『あ、皆で同時に投げないと目くらましの効果が薄まってしまうんで、タイミングはこちらの指示に合わせてください』

 危ない危ない、バラバラに投げられるととても困る事になってしまう。タイミングを合わせて最大効果を出さないと意味が無い


『手を挙げてから下ろすので、そのタイミングで一斉に投げてくれると助かります』

 城門内側の近接の人達にはもう少し待ってもらおう。人数が減った方が対処しやすいだろうし、あとちょっとだけね?


「魔王様の下には行かせない」

 四天王最後の一人として、城の防衛の為に仲間に指示を出して戦闘するスタイルはそこまで違和感とかないハズ……左手を上にあげて、そのまま正面に腕を出す。そうする事でバリスタ部隊の人達がフラッシュグレネード擬きを投げる。STRの違いか、勇者軍の前や後ろにグレネードが広がる。グレネードを見て防御をしようと盾を構えたり、グレネードを見ていたり、色んな反応をしている勇者軍の人達


『カタパルト発射してください!』

 メッセージを飛ばし、カタパルトが発射されたと同時にフラッシュグレネード擬きが起爆する


「「「「「うおっ!眩しっ!!」」」」」

 突然の発光で目を閉じる、光から目を逸らす、盾で目を守る色んな対処があると思うけど、あくまでフラッシュはただの目くらまし。本命の白武と黒武は既に飛び立っている


「撃ちなさい」

 フラッシュグレネード擬きの効果でバリアを解除している人も居るので、今バリスタで攻撃しないのは勿体無い。ついでだから撃っちゃおう



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] >名も無き英雄とかこういう人の事を言うんだろうな では名の在る英雄とかどういう人の事を言うのか… イベント後の称号・二つ名が非常に楽しみですね♪ >「「「「「うおっ!眩しっ!!」」」」」…
[一言] 裏取りは大事だよね
[一言] 視覚に頼る相手には光による目潰しは、かなり有効な手段だね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ