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Nの魔法

「クオン。次は16進数を覚えてもらって、また変換をやってもらいたいんだけど、行けるかな?」

「16進数とは?」

「1から9。ここまでは普通なんだけど、ここから先の15まではA~Fで表すんだ。16から先は10から始めてまた1Fになるまで進めて20って感じで……」

「なるほど、16進数で行けば2進数式から短くする事が出来るという訳ですね」

 正直10進数は普段使っている物だからなのか、特に効果らしい物が起きないみたいだけど、こういう表記だと何か起きると考えると結構楽しいな


「これならもっと短く出来て、パッと見ただけじゃ内容も分からない。それにこの分量ならもっと魔法陣も小さく出来るかも!」

「分かりました。こちらも変換致します」

 クオンの変換でさっきの拘束光線の魔法コードを16進数に変換してもらうと、物凄くコードが短くなった


「こ、これで発動するのでしょうか……」

「えーっと、何も書かれていない魔法書とそれに書き込むペンとかってあります?」

「え、えぇ……こちらをどうぞ……」

 そういって薄い魔法書と羽根ペンを渡された後、薄っすら光っているインクを用意された


「こちらが魔法のインクになっていますので、こちらで書き込んで下さい。そうすれば魔法書として作る事が出来ます。写本作業もこちらの道具を使いますので」

 写本として作るのに同じ物を使うんだったら、これで新しい物を作ろうとしても行けるかな?


「という事で、この魔法が生まれた経緯とか、使用法とかも書きつつ、この魔法コードを使った魔法陣を作る……この分量なら一周で行けそうだな」

 本来なら細かいデザインとかが大事になるだろうけど、この魔法コードを円状に書き込む事でも動くというのはあの魔法書が完成した時点で機能すると見て良いだろう。だからこそこれでも行けると思う


「ボンドさん。失敗したら申し訳ない。でも、今の僕なら失敗しない気がする!」

 今の製作に集中出来ているこの状態……創作意欲とかもあってかなり調子も良い。だからこそ……


『拘束光線の魔法書 を入手しました』

 能力としては同じ物。だとしても、それを発動させるに至る仕組みが少し違う代物が完成した


「やれば出来るもんだなぁ……」

「いや、そんな簡単な話ではないと思うのですが……2進数魔法の理解だけでも充分凄い事だと思うのですが……それを更に発展させるなんて」

「うーん、それに関しては僕の中にそういう知識があっただけだから、気が付いた人にとってはこれ自体は結構ポピュラーな物かも……」

 プログラマーみたいな人にとってはこの魔法体系とかもっと理解有りそうだし、それこそ、もっと深入りすれば魔法発動のプログラムとかもあるかもしれない。変数や関数……ループコマンドで一定の条件になるまで魔法を自動発動するみたいな……流石にそこまでしっかりとは出来ないだろうけど、ある程度のラインまではやりたいな


「旅人というのは凄まじいですね……」

「本当に一部の人だけだろうけどね。僕も知識として知っているから使えたってだけで、クオンみたいに変換を即座に出来る訳じゃないから、キチンと能力を活かす為には補助が必要だよ」

 2進数魔法は16進数魔法にもなり得る。つまりはある意味10進数以外を使って魔法を組む事が出来るとなると、ここはN進数の魔法みたいに頭の数値は決めない方が良さそうだな


「これはちょっと考えたいから一旦戻って調べるか……」

 一旦ログアウトして、この魔法の名称とか考えたい所だと思っていたので、一瞬落ちて、スマホで調べる


「N進法は……えーっと、N-aryと、ほほう……カッコいいじゃないですか。これは是非とも採用したいな」

 英語混じりの○○システムとか○○マジックみたいな形にするか、漢字表記で○○魔法、とか○○式みたいにするか……これは迷いますなぁ?




「よし、これで行こう!」

「おっと!戻って来ましたか!それで、この魔法はどの様な名称にしようと?」

「魔法式・那零。これでどうかな?まぁ、那零魔法とかでも良いけど……」

 まぁ、読み方とかちょっと違うかもしれないけど、こうする事によって名称を聞いただけでどんな魔法なのかはすぐに推測する事は出来ない程度には濁せるかな


「那零魔法……今までの常識がひっくり返りそうな魔法の誕生を目にした気分です……これは広めた方が良いのか、押し黙っていた方が良いのか……私としても難しい内容です……」

 ボンドさんが唸っている。広めるべきか、黙るべきか。確かにこれは場合によっては広めた場合大変な事になりかねない。もし、魔法陣とかを展開して発動するタイプの魔法使い相手だったら、その魔法陣に干渉して、魔法自体読めればその場で書き換える事も可能になる。これはどういう扱いにするか。確かに難しい物な気がするな


「一旦は広めないでおいて欲しいな。でももしボンドさんがこれと似た様な魔法を使っている人とかに接触したら、それこそ、会わせて欲しい。情報交換する事で、この魔法は更に進化する可能性も含んでるから」

 この魔法。多分、魔法の複雑化というか、正体を隠す為に出て来た数字を更に変換するみたいな事を繰り返していけば、理論上魔法陣が1文字で成立する可能性だってある訳だし……



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― 新着の感想 ―
師匠……貴方の弟子が魔導の深淵に踏み込んでるのに何してるのかな? 飯とお菓子をたかるだけじゃなくてここでこないでいつ来るの!今でしょ! でも魔法だけどオートマトンさん達やヘックスさんのが専門っぽい…
1文字でどうやってと思ったが漢字ならもしかして…? 雷!
こんな時こそ穀潰師匠がいたらめっちゃ協力してくれそうなのにw
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