フォーシアスの泉登録
「何とか入れました!」
「入れなかったら私が……」
レイピアに少し手を伸ばそうとしているロザリーさん。物騒過ぎる……
「まぁまぁ、で?何処か気になっている所があるんですか?」
「まずはブラブラと街を見よう。フォーシアスに来てすぐに私達が呼んでしまったからあまり街を見れてないんじゃないか?」
「あぁ……一応少しは見る事にはなったんですけど、泉とかは行けてないですね」
ビラ配りした事で多少街を見て回ったから全く見てない訳じゃ無いけど泉の登録とかは出来ていない
「ん?何か含みのある言い方だな?」
「ちょっと初めてフォーシアスに来た時に色々ありまして……」
門を通る為に旅芸人の人達に助けてもらって恩返しでビラ配りやピエロをやった経緯を話す
「君は本当に面白いな?普通はギルドに登録してそんな事は起こらないんだがな?」
「もしかしてギルドに登録してない事で起こる救済イベントだったのかな?」
ゲーム的に考えてそういうのもあるのかもしれない。想定してたのはビラ配りだけだったかもしれないけど
「まだまだ分からない事は多いな?そういう救済措置の様な物もあるのか」
「本当にそうかは分かりませんけどね?」
単に運が良かっただけのランダムイベントの可能性は全然あり得る。この前の盗賊団みたいな人達もランダムイベントなのかもしれない
「そうだ、ハチ君は掲示板とかは利用しない派だったか?」
「はい、使わないですね」
「ならアレについてはまだ知らないか……ハチ君は勇者軍と魔王軍どちらかに所属するとするならどうする?」
ロザリーさんからそんな事を言われる。勇者軍と魔王軍?なんだろう?新しいイベントかな?
「何か違いとかあります?」
「勇者軍は人が多くてパーティブーストが掛かる。魔王軍は魔物を配下にして共に戦うらしい」
「それなら間違いなく魔王軍ですね」
配下にしてっていうのが少し気になるけど魔王軍ならパーティを組まなくても良さそうだし、何より今の僕のスキルや戦闘スタイル云々を考えると絶対勇者軍ってより魔王軍寄りだろう
「そうか、ハチ君は魔王軍の方が入りたいんだな?一応理由を聞いても良いか?」
「パーティブーストって時点で僕が勇者軍に入る優位性が無いんですよね。それなら魔王軍の方が上手く働けるかと」
多分その条件なら魔王軍サイドの方が僕が機能すると思う。魔物と会話して連携して戦闘するとか。配下がパーティメンバーにならなければ良いけど……
「まぁそれがイベントなら実際にイベントが来ないと何とも言えませんね?」
「確かにそうだな。実は運営が掲示板で先に告知的な事をしていてな?そろそろ新しいイベントが始まりそうなんだ」
「それがさっき言っていた勇者軍と魔王軍って話ですか」
街を歩きながらロザリーさんから得た情報を考える。へぇ……運営が掲示板に現れたりするんだ。それは知らなかったなぁ
「まぁ、そんな所だ。さて、この話はここまでにしよう!ハチ君は何処か行きたい所はあるか?」
「僕は泉だけ行ければ良いですかね。あとはロザリーさんの行きたい所とか気になっている所について行きますよ」
僕にとって街の一番大事な施設である泉を登録出来れば後はどこに連れて行かれても良い。ロザリーさんの行きたい所に連れていかれても問題無い
「分かった。じゃあ最初は泉に行こう!」
ロザリーさんの先導で泉に向かう事になった。何かロザリーさんを見て尊敬しているような眼差しが結構な人達から感じる。んー?胸元を見てから顔を見てる感じか?男ならそうかもしれないけど女性の人も似たような目線の動かし方……ネックレスか何かかな?
「どうかしたか?」
「いや、街の人達がロザリーさんを見て尊敬している感じだったんで、何かそういう目印的な物でも着けてるのかなって」
ロザリーさんがこっちを見てきた時に金のプレートが付いているネックレスが見えた。これかな?
「あぁ、多分ハチ君が考えている通りだと思うぞ?」
金の小さなプレートを持って見せるロザリーさん
「これが冒険者ギルドのプレート。所謂身分証だ。プレート色でその人がどのくらい強いのかもわかる」
「お金と同じ感覚ですかね?だとしたら金はかなり高い部類……尊敬するのも納得ですね」
鉄、銅、銀、金って感じでランク的なのが上がっていくなら間違いなくロザリーさんはランクがかなり上だろう
「まだ上があるらしいが現状は金が最高ランクらしい」
「はぇ~」
「君は金ランクの私がパーティで挑んだボスのソロ討伐をしたんだぞ?冒険者だったらそれこそ君だって余裕で金ランクさ」
「ボスってパーティ人数に応じて強くなるんですよね?ならロザリーさんの方が強いのでは?」
僕はギミックを解いて適正な強さの相手を、ロザリーさん達はちょっとだけギミックを解いて厳しい状態でも何とかクリアしたとなれば僕よりもロザリーさん達の方が強い。それを突破出来るから金ランクなんだろう
「どうなんだろうな?それよりほら、泉に着いたぞ?」
「あ、じゃあ登録済ませちゃうんで終わったら次はロザリーさんの行きたい所に行きましょう」
フォーシアスの泉を登録してこれで僕の要件は完了。ロザリーさんが気になっている所に行くとしよう




