スキー勝負
「いやこれうっま!」
「いやぁ、上手く出来たなぁ。これはまた作りたいな」
古代肉だからなのか、普通の肉でも出来るのかちょっと試してみないと分からないし、これは是非ともやらないとな
「これ、使えないかな?」
「ん?」
「この料理を使えば、スカディさんを何とか出来ないかな?」
「あー、それはちょっと良くない考えかも……それをやって料理を気に入ったら多分もう逃げられないよ?」
僕を身代わりにするって話ならそれで問題無いとは思うけど、お互いに生き残るというか、スカディさんから興味を切りたいのなら逆にそういう物は用意しない方が良いと思うんだよなぁ
「うぅむ……それもそうか。それじゃあこれは全部食べてから行こうか」
ジャック的にはある意味自分以外に被害が行くならまぁ良いかっていう気持ちなのかもしれない。ある意味呪いの擦り付けみたいな事かな……
「「ごちそうさまでした」」
キチンと食べ切って、いよいよ出るとしよう。問題はそのスカディさんがどう出て来るかだよなぁ……
「ハチ。準備は良いかな?」
「まぁ、移動する準備は問題無いけど……」
「じゃ、行こう!」
ジャックがボクの腰に手を回すと、途端に周りに吹雪の様に雪が大量に現れ、視界が雪で埋め尽くされる
「よし、地上に出たよ」
「え、もう?あ、もしかして雪のある所ならワープで移動出来たりするの?」
「まぁ、雪というか氷でも行けるけどね。それのお陰であの弓からも逃れられたんだけど……」
なるほどなぁ……これがジャックの能力か。こういうワープが無いと逃げられないって相当ヤバくないか?
「因みに、ここはもうスカディさんが居る山の中腹でもあって……」
「おぉ、いきなりだねぇ?もう来たっぽいよ?」
明らかに何か強そうなオーラが山の上から来ている
「ハッハッハ!ようやく現れた様だな!ジャック~!」
これはもう無理じゃないだろうか?お幸せにとしか言いようがないぞ
「ひぇ~出た!」
「また避けてみせよ!」
スキーで滑りながら弓に矢を番えてこちらに向かって来る美女こそがジャックの言うスカディさんその人何だろう
「うわっ!また撃って来た!逃げるよ!」
「うーん、ちょっと待って」
この感じなら行けるかな?
「危ない!」
「よっと」
【バレットキャッチャー】の恩恵もあり、放たれた矢をキャッチする
「何っ!?」
僕が矢をキャッチした事で、明らかに驚いているスカディさん。猛然とこちらに滑って来る
「早く逃げないと!」
「いや、カタを付ける為には一度しっかり向き合わないと」
どうせ僕らの前で止まるだろうから、待ってやろうじゃないの
「えーと、スカディさんで合ってますか?」
「あぁそうだ。お前は……人間か?」
「ええ、このジャックの友達です。ジャックが困ってるのでこれ以上付きまとうというか、矢を射って来るのは止めて下さい!」
こういうのは一度しっかりと拒絶の言葉を投げないといつまでも都合の良い解釈で勘違いし続けるからね
「そうなのか?」
「そりゃあそうです!なんで何もしてないのに急に矢を撃って来るのか分からないんですからただただ恐怖ですよ!それに急に結婚とか言って来るし……迷惑です!」
おぉ、ジャックもしっかりと言った。これなら何とかなるかも
「うっ……そこまでハッキリ言うか……それは、すまなかった」
やっぱりしっかり拒否するって大事だな
「だが、それはそれ。これはこれだ。おいそこのお前。今私の矢を止めたな?」
まぁ、そうなるよなぁ……ならこっちにも考えがある
「はいそうですが?」
「お前を気にいった!ジャックがダメならお前はどうだ!?」
「なら条件があります」
「ほう?」
さて、絶対に負けられない戦いだ
「この場所から麓に着くまでに僕に矢を当てられたらその条件を飲んでも良いですよ。但し、僕が勝てば、その手のお願いは今後一切僕らにはしないでください」
スキーやら狩りの女神相手に実質スキー勝負みたいなのを挑む訳だ。まぁ、まだ神と決まった訳じゃないけどね?
「なるほど。私が勝てばお前が結婚してくれて、負ければ2人に関わるなと、そう言う事か?」
「関わるなとまでは言いませんが、見かけても急に矢を射るとかは当然禁止ですし、結婚してくれとかそっちから言って来るのも禁止です」
一応、これで良いだろう
「分かった!それならば良いだろう!」
「では……ジャック。下でゴール地点を作って置いてくれるかな?そこに僕が到達するまでに矢が刺さってたら僕の負けだ。勿論途中で刺さった矢を抜くみたいな事はしない。それは契約したって良い」
そもそも矢が1発でも刺さった状態で下まで滑り切る事自体体が持たなそうだし……
「そんな事して良いのか!?絶対とんでもない事になるって!」
「でもこれで勝てればジャックはもう付きまといみたいな事はされなくなるでしょ?」
「待て」
ここでスカディさんから待ったが掛かった
「何でしょう?」
「もし、それお前が勝ったとして、その報償が私が付きまとわないだけ?それは私としても良い物ではない。その時は私からも何か贈り物をさせてくれ。勝者に報償を。だろう?」
「分かりました。それじゃあ勝負しましょう」
紫電鳥の浮遊羽根を取り出しそれに乗る
「僕はこれで滑りますが、大丈夫ですか?」
「良いだろう」
よし、許可は貰ったしこれで行けるな




