無人島からの訪問者
「えーっと、その二人はチェルシーさんのお客さんかな?いらっしゃい」
「ふーん?そういう事言うんだ?」
「あくまでも白を切るつもりねぇ?」
ギャルさん2人の距離の詰め方がもはや怖いレベルだ
「何の事でしょうか?」
「「ラムっちゃん」」
「……」
あー、冷や汗が止まらないなぁ……僕の事をそう呼ぶって事は多分あの無人島イベントのトロピカルトレジャーの一部始終が全部バレてる可能性が高い
「ハチさん。無駄ですよ。この2人どうやらあの無人島イベで隠されてたハチさんPVを見つけた人達ですから」
今更そんなある意味黒歴史みたいな物を引っ張り出さないでよ……
「へいへーい?随分とあの時は色々と裏で動いてたみたいだねぇ?」
「そうそう。ご飯だったり家だったり?ママって呼んでいい?」
「止めて下さい……」
もう過ぎた事でこう詰められるとなんだかむず痒くなるし、何かキリキリ姉妹と違ってこのギャルさんズに詰められるとなんか顔を隠したくなる。何だろうね?
「まっさかあれがプレイヤーだったなんて思わないよ普通」
「それもそうだけど、1日でログハウスだったり、あんな蟹だったり、色々出来ちゃうの凄いじゃん!ね!ね!ハチママ。この島もハチママの持ち物なの?」
「あの、そのハチママって言うのは流石に止めて貰えませんか?」
「あれ、嫌だった?じゃあパパで良い?」
「それはもっと嫌なので……それに僕はギャルの子を産んだ覚えも育てた覚えもございません」
「えー!パパのお陰で無人島で生き延びれたのにー!」
「育児放棄だー!」
無茶苦茶な理論だけど、この2人の目が何かしらの考えがあって僕に接近しているのが何となく分かる。あの無人島であれだけ知性を見せてたんだし、絶対何か裏があるよこれ……
「良いなぁ……ハチ君がパパかぁ……」
「チェルシーさん、ぶっ飛ばしますよ?」
「ちょ!?流石にそれは扱いが酷くないですか!?」
うん、何かチェルシーさんはこの位の扱いで良い気がしてくるし、反応も安心するなぁ
「とりあえずお2人共、一度城まで来てもらって良いですか?ここだと他の人の目もありますので、一応連れて来た責任者としてチェルシーさんも来てください」
どうせ、チェルシーさん的には情報が手に入れば嬉しいと思ってるだろうから、一緒に連れて行く事を条件にすれば勝手に付いてくるだろう
「分かりました。それでは2人共、ハチさんの城に行きましょうか」
「「りょうかーい!」」
頭に手を当てて可愛らしく敬礼ポーズをする2人。うーん、軍人スタイルだったら、この時点でビシバシやってたかなぁ……
「それで、一旦僕のPVを見せて貰らっても良いですか?」
「「はいはーい」」
そうして公開される僕の無人島イベでのPV。無人島で困る人達から一気に僕にカメラが急接近して僕の裏準備みたいな物が全部公開されるし、この場面ハチ君はここに居ましたみたいな赤丸で囲われて僕の存在を明確にする演出が入れられていたり、とにもかくにも僕のやってた事が全部バラされるPVだったが、後半は途中で来た宝島の正体とかその辺がちょろっと映っていた。これは島の正体に迫るヒントにはなるか……
「これで、私らが島の正体見つけたら報酬で新しい島とか貰ったんだけど、ハチ君にこれは進呈しよー!って話でね?」
「悪い話じゃ無くない?」
島の進呈……普通に考えたらとんでもない提案だけど、何だ?何が狙いだ?これは慎重に探って行こう
「島の進呈って……その島の設備とかどうなってるんです?」
チェルシーさんが島の価値を探る様に聞く
「泉があるからワープ出来るし、飲める水もあって、確か鉱石ダンジョン?とか言うのが付いてて鉱石も取れる!ただし島自体は生きてるからたまに移動しまーす!」
ほうほう。とりあえずそこで生活する事は出来そうではあるか
「それは結構魅力的ではありますね。チェルシーさん的には?」
「そんなの喉から手が出る程欲しいですよ!拠点に出来て、しかも鉱石までダンジョンで取れるとか!」
確かにとてつもなく利点がある様に見える。むしろ自分達の手に負えないから僕におしつけて僕から何かしらの利益を得ようとしているのか?
「それで、2人はなぜそんな島を僕に渡そうとするんです?」
「まぁ、島の管理とかよく分からないってのもあるんだけど、やっぱり受けた恩はしっかり返さないと」
「私達が持つより、多分君が持った方が良いかなって」
この2人もしかして割と本気で言ってたりしないか?うーん、そうなるとちょっと話は変わって来るな……
「1つ確認させてください。その島。動くのは良いんですけど、沈んだりはしないんですか?」
「うん、沈みはしないみたい。島の権利を得た時にそういう説明された」
「よし、ならそこは絶対に他の人に渡しちゃダメです。キチンと貴方達の拠点として活かした方が良い。それの手伝い位なら僕もやりますよ。その方がお互いの利益になりますからね」
この2人。多分戦闘とかは得意だけど、その他が苦手なタイプと見た。なら、しっかり協力出来る相手が居ればこの島もキチンと運用出来る気がする
「クランとか作るならクランハウスをその島に作ったり、しておくと良いかもしれないですね。後は販売品とかあるなら売れる場所とかも作ると良いでしょう。その辺はお手伝い出来ます。だから、島は手放さずにまずは自分達で活用してみて下さい」
「「やっぱりパパだよ~」」
「それは止めて下さい……」




