ボスの動き方
「一応、後ろからの攻撃には気を付けて……貴様らの足掻きを見せて貰おうか!」
勿論、魔導プロジェクターで包んでいるので、あっちも外側に何もない様に見えているハズだ。ただ、この声だけは聞こえているし、NPCとはいえ、今どんな気持ちなんだろうなぁ……
「攻撃、開始!」
僕の言葉と同時にラスボス戦が始まったと言わんばかりに音楽が始まる。今回無理を言って、オートマトンの皆に島の方で音楽を鳴らしてもらって、それをこっちにスピーカーで飛ばしてもらっている。結果として、これでレイカさん砲台が十全に機能を発揮してくれるだろう
「ふははははっ!海の藻屑となるが良い!」
一応レイカさんに僕との連携という事で、最初の第一段階は僕のセリフと攻撃方法を合わせるという事は決めておいたので、『海の藻屑』は正面に扇形の薙ぎ払い攻撃だ。勿論最初は見せるだけなので、攻撃は船に当てない様に目の前の海に対して撃たせる
「はい、じゃあ20秒クールダウンで」
「了解ですの~♪」
ボス敵としてクールダウンを入れるのは必須だ。攻め入る隙が無いと倒せないし。というか、レイカさん自体は音楽流れてるからもう歌わなくても撃てるんだけど……アレか。もう体に染みついてるのかもしれない
「じゃあ、次は個別に狙うレーザー挟むので、その次はデカいのお願いしますね」
「はいは~い♪」
一応、攻撃の感覚は20秒に1回程度にしておく。大砲の準備で火薬を入れて弾を入れてとかで考えても、結構早い方だとは思うけど、その位の感覚で攻撃しないと、多分向こうに攻撃のチャンスが無くなってしまうだろう。コッチが本気を出したら多分向こうの射程範囲にすら入る前に終わってしまうだろうし……
『こちら制圧部隊。粗方制圧したが、やはりボスは手強い。もしかするとそちらに対して何らかのアクションがあるかもしれないから気を付けてくれ』
まぁ、そうよね。ボスである船長もそれなりに強くないと、そりゃあ面白くない。まぁ、僕らは相手を船に乗せる気は無いからボスの強さは船の強さになるけど、あっちはあっちで大変そうだな……魔導プロジェクターを見破られて、こっちに乗り込まれるのが一番ヤバいけど……普通に音楽だったり、魔法の射撃音だったり、結構バレる要素は出しまくってるから、船首の方に何か居るというのは分かるかも
「野郎共!船は近付けさせるなよ!」
「「「アイアイサー!」」」
ヘックスさんがすぐに造れると言った小型砲台も人が操作するなら丁度良いサイズという事で、僕の周りに居た見た目要員だった人達を砲台に付かせて威嚇射撃も出来る様にしてある。まぁ、こっちは本当にそこまで威力は高くないから相手の船に穴を開ける程度だろうけど、多分人に直撃すれば一撃だろう。タンクの人なら盾で受ければ耐えられるかもしれないけど……僕らとしては、人を直接狙って倒すではなく、船を狙って沈没させるのが目的だ。その為にもマンマミーヤンには最後にやってもらう重要な役割がある
「皆さん!救助に来ました!こちらへ!」
僕らのネレッサーを一度マンマミーヤンに貸出して、救助活動に使ってもらう。これに関しては今までやって来た事だから、別に問題は無いだろう。もしかしたら連絡されて知っている人も居るかもしれないし、そういう人が居たら、どういう情報が広がるかというと……
『あの船が居るって事はあの人達も近くに居るんじゃねぇか!?』
『ならまだ勝機があるかも!』
マンマミーヤンと協力関係であるという情報。それが広まると、何故か居ないハズの水中の友軍という存在が皆の中にだけ現れる。そう。こうなってしまえばこっちの物。どんなに向こうが追い詰められてもいつでも自爆して、僕らの功績に出来てしまう。それに、船がやられても一応救助が居るという安心感。保険がある事で、少し無理な攻めも出来る様になるだろう
「沈んだ奴らは捨て置け。砕け散れぇ!」
レーザー砲による個別の船に対しての攻撃。船体を突き抜けるその攻撃で船に穴が開く。浸水だったり、火災だったり、この辺の対処も大変だぜぇ?
『分かっていても怖いわね?』
勿論、怪しまれないようにマンマミーヤンにも攻撃は飛ばすけど、シールドでしっかりと防いでおく。これで近くに居る説を更に強化しておく
「また20秒経ったら正面に攻撃するので、出来るだけ退避しておいてください」
『了~』
軽い返事が返って来た。まぁ、20秒しかないし、準備準備~
「攻撃前の予兆ってこんなでも大丈夫かな?」
オレンジで塗った探照灯を使って、攻撃範囲的な物を徐々に前に伸ばしていく。割と何とかそれっぽくなってる……かな?
「オッケ~ですわ~♪正面にぶちかましてやりますわよ~♪」
レイカさんを包む魔導プロジェクターの外側を少し光らせる形でエネルギーの充填感を出し、予兆ライン的な探照灯で正面を光らせているから、これで当たって死んだなら、それはもう不幸という事で諦めてくれ
「灰燼に帰せ!」
正面に極太のビーム攻撃が発射された。いやぁ、言ってみたかったセリフ言えたぁ~。最初このセリフをゲームで聞いた時に「怪人二期生」ってどんな奴?って思ってなぁ……




