03
「……時間間違ってないよね?」
ついそんな発言が出てしまう。家の前で待つこと約10分――つまり待ち合わせ時間を過ぎても沙織は出てこなかった。念のため昨日の夜沙織から送られてきたメールを見るが、間違いなく10時と書いてある。
「仕方がないかな」
覚悟を決めると、薫は沙織の家まで向かいインターフォンを鳴らす。20秒程すると応対があった。
「はい、どなたかしら?」
インターフォンからの声は明らかに沙織以外――声からして母親だろうか。
「あ、あのっ。桜坂高校1年の米沢薫ですが……」
「あら、沙織の友達ね。全くあの子は……ちょっと待ってね」
そんなやりとりの後、30秒程で玄関の扉が開いた。
「沙織との約束でしょう?中に入ってちょうだい」
出てきたのは沙織の母親だろうか。
「は、はい。お邪魔します。あの、沙織さんは?」
「恐らくいつもの悪い癖よ。どうせなら一緒に来る?」
「いつもの、ですか?」
「……まぁ見れば分かるわ」
簡単に会話をしながら2階に上がっていく母親の後をついていく。この時点で薫はなんとなく予想がついた。
「いつまで寝ているつもりかしらね、沙織は」
2階の手前のドアを開けてベットの上の沙織に声を掛ける。――うん、途中から感づいていたが、沙織はまだ夢の中だった。
「う~ん……今日は日曜日じゃんか~」
「そうだけど友達の、えっと……」
「米沢薫です」
「そうそう、薫ちゃんと約束してたんじゃないの?」
「う~ん……ってそうだった!!時間!って過ぎてる!!というか薫ちゃん、来てたの!!」
寝ぼけ眼を擦り、枕元の時計を見て覚醒したらしい。そして薫の姿を見て沙織は驚いている。
「まぁね……」
「ゴ、ゴメン。すぐ準備するから!」
沙織は飛び起きてベットから出ると、薫の目の前でパジャマを脱いでささやかながら膨らんだ胸とパステルピンクのショーツ姿に――って目のやり場に困る!
「さて、お寝坊さんはほおっておいて下で待ってましょうか」
「……そうですね」
沙織の下着と胸をおもいっきり見てしまった罪悪感を胸にしまいつつ薫は部屋を出た。
次は9日の更新です。




