果たし状
ある日、神崎隆二はいつも通り幸一を呼び出しサンドバックにしていた。
「十万! 持ってきたよな! 幸一!」
そういう神崎に幸一は言った。
「持ってきたよ……」
幸一はポケットから十万円を差し出した。
それを勢いよく神崎は受け取った。
「いい子じゃねーか、最初からそう素直でいればいいんだよ、礼を言う……なっ!!」
そう言って幸一をなぐり飛ばした。
宙を舞う幸一、その時懐に忍ばせておいた流の果たし状が飛び。落ちた。
「あ? なんだそれ?」神崎はそれを取ろうとする。
「これは! 駄目だよ!」
幸一は必死で果たし状の上にカメのように丸まり、果たし状を渡すまいと考えて、必死で守った。
幸一は流を巻きこみたくない、ただその一心で。
「これっ! わっ!わた!」
「よこせ! おらっ!」
「これっ! はっ! わた、せ……ない…よ」
こと切れるように幸一は気絶した。
必死の思いで友人を守る勇気!
これこそ幸一の素晴らしさ!
その竜崎を蹴りのけて、神崎はその果たし状を取った。
「果たし状 やって御仕舞にして候 神代流」
その人を食った果たし状に怒髪天を衝く! 神崎!
「なんだ!こりゃ! なめてんのかあ!」
頭に血を登らせ流を探しながら、いらいらとうろつきガンをとばしながら各クラスで言う
「流はいるかぁ!」
やがて流のいる教室に神崎はたどり着いた。
「流って奴はいるかぁ! ああ!」
流はけだるげにこう言った。
「待ってたぜ! やっちまうから覚悟しな」
そう言う流に遥は「だめだよ、流」と言う
流は答えて言った。
「そいつはできねえ相談だなぁ……奥様」
はるかはかぶりを振って言った。
「仕方ないかぁ……」
流は遥は同時に言う。
『あなたの仰せならしかたないわねぇ」と。
「奥様だってぇ……」
「うらやましい」
「流君かっこいいもんね」
周囲ははやし立てる、
流の言い草と遥の態度にさらに怒る神崎、その怒りは背をも燃やした。
「屋上に行こうぜ流とやら!」
「ああ……天上にいこうぜ」
そう流は答えた。
その言い草にさらに神崎の怒りは燃えた。




