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鉄牢  作者: りょう
35/62

久しぶりと爺ぃは言った。

投稿が遅れてすみません。

今まで書いてましたw


密談モードに映る爺ぃは相変わらずの病人衣装だった。

なにやらお茶の時間だったらしいが、俺たちが入るとマルカン草の話を振ってきた。

まぁ他にする話はハジのこと以外ないのだが。

それからやっと、爺ぃは俺の連れに気がついたというように、言葉を紡ぐ。

「今日は、仲間を連れてきたんだな。すばしっこそうな盗賊と、可愛いお嬢さんか。」

「そんな、可愛いだなんて///」

いや、そこは思いっきりお世辞だから、流そうよ。

「小僧にこんな素敵なツレがいるとはびっくりだ。どうやって口説いた?ん?」

さすがに勝手に呼びつけられて、下僕状態です。とは言えないなぁ。

空気を読めないアホ女はまだ猫かぶってるけど...

「まぁ、いろいろあるんだよ。ところで、マルカン草の報酬ってなんだ?」

「やっと採ってきたくせに、早速報酬の交渉か。」

「というより、依頼の時点で報酬と期限を決めるのは常識ではないでしょうか?」

レーニィ、冷静に痛いところをつく。

「ふん、今度のお仲間はしっかり者だな。頭にペンペン草が咲いてるお前と違ってw。」

そこ、ニヤッとしてひどいこと言うなよ爺ぃ

「まぁ時間ももったいないですし、早速交渉に入りましょう。えーと失礼ですが・・・」

「ん?わしか、わしはこの第三治療院院長のセーブルという。しっかり者、お前は?」

この爺ぃ 院長だったのか、名前くらい名乗れやって、俺も訊けばよかったよ。

「私は、レーニィといいます。しがない冒険者です。」

「では、レーニィさん、君たちの採ってきたマルカン草を見せていただけるかな?」

「構いませんよ。これになります。」

と、話は進みレーニイがマルカン草を取り出して、本当に銀色の缶の形しているな。

それを見た爺ぃが、

「見事なマルカン草だな。今まで見たどんなマルカン草よりも上質だ。

どこで採取したのかな?わしの伝えたラナンの町の東の高原にある洞窟ではなさそうだが。」

「それは企業秘密です。上質なマルカン草ですので乱獲されても困りますので。」

「なるほど、愚問であったな。それでは今回いくつ分けてもらえるのかな?」

「それは報酬次第ですね。」

えーと、黙って聞いていたら、しっかり値段交渉に入ってる!

レーニィはマルカン草をいくつ貰ってきたんだ?

「よかろう、わしは、このマルカン草ひとつに対し銀貨2枚を払う。

この品質なら、それくらいの価値がある。」

「銀貨2枚ですか。」

それは結構高い価格だ。

そもそも一般的なNPC間のやりとりは銅貨が主体で、

宿に泊まるのに一泊 小銀貨30枚~銀貨1枚位だから、

えーと確か銀貨1枚がこっちの価値で5000円くらい・・・

マルカン草って1個1万円!?

「品質が良いので多少の色を付けてある。どうだ、悪い取引ではないと思うが?」

「いいでしょう。それでお譲り致します。ありがとうございます。」

「冒険者というより、商人のようだな。」

「お褒めの言葉と受け取らせていただきます。では確かに。」

「あ、爺ぃ、じゃなかった院長さん。」

「なんじゃ、小僧w」

「やっぱ、爺ぃでいいや、あのあとハジの様子はどうだ?」

「そうだな、相変わらずだ。この草で少しは良くなるといいのだが。

まぁ時間があったら見舞っていくと良い。」

「あぁ、ありがとう、そうするよ。」

「ふん、それとレーニィさん、もし、まだマルカン草があるのなら、

育成すると良い。わしも育成方法はしらんが、

どこぞの街の図書館で調べればわかるだろう。」

「ありがとうございます。院長様。」

「いい取引だった。また来るといい。これを渡しておこう。

次からは門番に見せれば取り次いでくれるだろう。余計な出費がなくなるぞ。」

「ありがとうございます。」

「ん、じゃぁ行くわ。」

「また来い。小僧。」

画面がフィールドモードにかわり、自動的に廊下に出された。

「なんか気に入られてるね リク。」

「ホント、でも感じのいい人だったね。NPCってみんなあんな感じなの?」

「美香はいきなりお世辞言われてたしな。あぁみんなあんな感じでリアルだ。」

「このゲームは続けているとね、多かれ少なかれ、NPCの友人ができるんだ。

いい人も、悪い人もいる。現実と一緒だよね。」

「そうなの?なら私、商人になってもよかったな。自分で見つけてきた良い物を、

みんなに使ってもらうの。なんか素敵でしょ。」

「美香がなんだかおかしいぞ。ステイタス異常か?」

「リク、茶化さないでよ。」

「素敵だね。でも小売なら美香ちゃんでもできるよ。」

「あぁ、露天なら商売できるぞ普通に。」

「商人じゃないのに、お店開いていいの?」

「あぁ、トレードができるからな。NPCも物によっては買いに来るし。」

「そうだね、生産用のスキル取れば一から物も作れるしね。」

「素敵ね、私アクセサリーとか雑貨とか売りたいの。」

「けど、採算はとれねぇと思うけどな。」

「だね。でもそれも楽しみ方だからね。」

「お、ついた。これから見舞うのは、アルタイルの砂海で遭難した商人のハジさんだ。」

「アルタイルの砂海っていうとホウルの砂海かい。」

「あぁ、あの砂海に挑戦したNPCの商隊の生き残りだ。」

「あれって半月ぐらい前に話題になった奴?」

「やっぱり半月前に話題になってたのか・・・」

「うん、@ウィキにもちらっと載ってたよ?知らなかったの?」

「とにかく、その生き残り様だ。」

「えーとよくわからないんだけど、その人と知り合いなの?」

「いや、最近情報を買ったんだ。生き残りがいるって。師匠から。」

「師匠ってあの変態エロ出会い厨!」

「まぁまぁ、とにかくそのつてで、マルカン草のクエストを貰ったんだし。」

「それよりも、生き残りがいたのか、@ウィキには、

街についてすぐ死んだって載ってたよ。」

「それが師匠の情報網なんだろうな。残念ながら正気じゃないけどな。」

「辛い事があったのね、きっと。」

「とにかくあってみようよ。」


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