シングルクエスト
なんでこうなったかなぁ。
石畳の狭い通路をイモムシの仲間について行きながら考えているリクです。
時刻はリアルタイムで日付が変わっているし。
明日の1限目は数学ですが、課題はまだ手がついていません。
携帯で佑に課題を写させてもらうようお願いしたけど。
美香と佑は今ちょうど課題をやっている最中らしい。
繭の姫は放置だそうだ。
お、延々と続いていた一本道が左右に分かれた。そして左に曲がった。
ここまで所要時間は20分かなり長かった。
初心者迷宮のイモムシの巣までは、入口から敵に会わなければ、
10分ぐらいでつくから、イモムシの居住区は、無駄に広いってことだ。
先ほどからたまに足元に子供のイモムシも居たりして。
そして、前方からブンブンという蜂の羽音が聞こえ始め、
アバター対比で頭くらいの大きさの蜂が1匹現れた。
先行しているイモムシはもう戦闘に入っている。
イモムシの触手攻撃をたやすくよけ、尻尾の針で攻撃しようとするのを、
相方のイモムシが触手を伸ばして牽制するといった感じで、
1対1ならあっという間に蜂の餌食状態ですが、なんとか頑張っている。
そして攻めあぐねて、ホバリングしている蜂に、一匹のイモムシが口から糸を吐き
巧みに蜂を絡め取って地面に落とした。
さらに糸を吐き地面に縫い付けると、イモムシは触手で蜂の体のある辺りを貫き、
モゴモゴ動いていた糸まみれの蜂は動かなくなったとさ。
こいつら、グリンクロラでは無いらしいな。
グリンクロラは糸を吐かないからな。
思うに、こいつら大量にいれば俺いらなくね?
今回の蜂は、大スズメバチらしい。
モンスターレベルで驚異度2、大して強くはないが、
集団で襲ってくるため厄介な敵だ。
退治方法は火による攻撃、または剣による攻撃、
戦士よりは剣士がむいているってことか。
あの姫、意外とわかってるってことだな。侮れん。
歩き出したイモムシのあとについて行こうとして、
ふと、先ほど倒した蜂の居たあたりを見ると、
ドロップアイテム毒針が落ちていた。ラッキー、アイテムゲット。
その後は、単発で襲来する蜂をイモムシコンビが倒し、
俺がアイテムをゲットする流れで、順調に進んでいく。
そして今まで以上の羽音のうるささで、目的地についたことに気がついた俺は、
一人で、その広間に入った。
広間は画面中央に巨大な樹を配しており、太枝を抱き込むように巨大な蜂の巣が
あった。枝に巻き付く様は焼き鳥のつくね串のようだ。
そして巣の周りには、しきりに顎をガチガチ鳴らして威嚇する大スズメ蜂が
8匹ほど浮かんでいた。
これは俺が倒すしかないなぁなど思いながら、剣を抜き、一番近くの蜂に近づくと
周囲の蜂もこちらを取り囲むように向かってくる。
その速度が俺の倍くらい速い。
攻撃当たるのか?!
通常アタック、正面の蜂に向けて放った斬撃は当たらず、
逆に右から来た蜂の攻撃がHITした。
HPがわずかに削られる。思ったよりダメージが少ない。
スピードを活かし周囲を囲んでくる蜂たちに対し、
スキルなぎ払いを使用して範囲攻撃を繰り出し、ダメージを与える、
一回の攻撃で蜂のHPは三割削れた。
そして追加効果として、蜂が少しだけ後ろに飛ばされる。
慌てて後退、次のスキルを使えるようになるまでの時間を稼ぎながら広場を逃げ回る。
繰り返すこと3回で蜂を倒しきった時、巣の後ろからそいつは現れた。
巨大な蜂、まぁそのままなんだけどね。
色鮮やかな黒と黄色の警戒色に赤く輝く二つの瞳、
女王蜂は俺と同じくらいの大きさの蜂だった。




